――――― 第 5 場 ―――――
カーテン開く。
(中央に一つのベンチ、後ろ向きに
置かれてある。)
下手方にナナ、しゃがみこんで地面に
落書きでもしているように遊んでいる。
そこへ上手よりエドワード、ローラ、マーク
話しながら登場。
エドワード「(背伸びをして。)さぁ、非番だ非番・・・!疲れたなぁ
・・・!」
ローラ「食事でもして帰らない?」
マーク「そうだね。」
エドワード「俺、行くとこがあるからパス。」
ローラ「どこ行くの?」
エドワード「ホーム・・・」
マーク「・・ランスロット孤児院・・・」
ローラ「あら、一昨日も行ってなかったかしら?」
エドワード「子ども達と約束があるんだ。飛行機作りが途中にな
ってるから、直ぐにまた行ってやるって・・・」
マーク「律儀な話しだ・・・」
エドワード「なんとでも。」
ローラ「そうね、弟や妹達との約束なら守らないとね。じゃあ私
達も真っ直ぐ帰りましょうか・・・」
エドワード「(下手方のナナを認め。)あれ・・・ナナ?ナナじゃな
いか。」
ナナ「(エドワードを認め、立ち上がる。)お兄ちゃん!」
エドワード「どうしたんだ、こんなとこで・・・」
ナナ「院長先生のお買い物に付いて来たの・・・。」
その時、非常ベルの音が鳴り響き、
叫び声が聞こえる。下手より片手に
鞄、片手に銃を持ち、慌てた様子で
ペリー、走りながら登場。
声「銀行強盗だー!!」
ペリー、ナナにぶつかり転ぶ。と、鞄の
中から札束が零れ落ちる。
その時、ベンチに寝転がっていたデビル、
起き上がり皆の様子を見ている。
(皆にデビルの姿は見えていない。)
ペリー「馬鹿野郎!!何、呆っとつっ立ってんだ!!(慌てて散
らばった金を、掻き集めるように。)」
エドワード「(隠し持っていた銃を取り出し、ペリーに向かって構
える。)警察だ!!銃を捨てて、そのまま大人しくこっ
ちへ来るんだ!!」
ペリー「(驚いたように。)・・・警察!?」
エドワード「さぁ、早くこっちへ来い!!」
ローラ「エド・・・!」
ペリー「・・・っくしょう・・・畜生!!」
驚いた様子でペリーを横で見ていたナナに
気付いたペリー、思わず人質にする。
ナナ「キャアッ!!」
エドワード「ナナ!!」
ペリー「(ナナの方へ銃口を向ける。)こいつを殺したくないなら、
おまえ達がその手に持った銃を捨てるんだ!!」
エドワード「馬鹿やろ・・・」
マーク「(小声で。)非常ベルは鳴ってるんだ・・・応援が来るまで
待とう・・・!!無闇矢鱈と犯人を挑発すると、あの子ども
が危険だ!!」
エドワード「そんな暇はない!!(ゆっくりとペリーの方へ近付き
ながら。)・・・ナナを離せ・・・」
ペリー「・・・駄目だ・・・俺はどうしても金がいるんだ・・・捕まる訳
にはいかない・・・だからこいつを人質に逃げてやる!!」
デビル、立ち上がりペリーの側へ。
ペリーの回りをゆっくり回り、その
様子を見ている。
デビル「・・・いいぞ・・・やれやれ・・・」
ナナ「・・・お兄ちゃん・・・」
エドワード「ナナ!絶対に逃げ通せないんだ!!今ならまだ、罪
も軽くて済む!!」
デビル、エドワードに気付き近寄る。
デビル「おや・・・?また会ったな・・・(エドワードを覗き込み、ニ
ヤリと微笑む。)・・・死んだらどうなるか・・・まだ知りたい
か・・・?」
ペリー「・・・だけど・・・だけど・・・捕まったらおしまいだ!!・・・俺
は殺されてしまうんだ・・・!!」
デビル「(ペリーの側へ。)そうそう・・・殺らなければ殺られるん
だ・・・」
ペリー「・・・殺らなければ・・・殺られる・・・」
ローラ「でもその子は関係ないわ!!」
ペリー「なら、おまえが代わりに人質になるか!?」
エドワード「なんだと・・・!?」
ローラ「・・・いいわ・・・」
マーク「ローラ!!」
ローラ「(エドワードとマークに向いて。)大丈夫!私の方がナナ
より都合がいいでしょ?」
ペリー「いいだろ・・・じゃあゆっくり手を上げてこっちへ来い!!
」
エドワード「ローラ・・・!!」
ローラ「(エドワードをチラッと見て微笑む。)・・・信じてる・・・(ゆ
っくり手を上げ、ペリーの方へ。)」
マーク「エド!!」
デビル「(ペリーの耳元で。)警察の女なんか足で纏いだ・・・直
ぐに裏切られるぜ・・・。ほら・・・今も背中に銃を隠し持っ
ている・・・」
ペリー「銃・・・?」
デビル「殺っちまえ・・・でなきゃ、その銃でおまえが殺られるん
だ・・・」
ペリー「・・・殺られる・・・」
デビル「殺れ・・・」
ペリー「殺られる・・・」
デビル「殺れ!!」
ペリー、側に来たローラに向かって
発砲する。
ローラ、倒れ込む。
ナナ「キャアッ!!」
エド「ローラ!!」
エド、素早くペリーに走り寄り、銃を
取り上げ取り押さえる。
マーク、ローラに走り寄り抱き起こす。
デビル、声を上げて笑う。
マーク「ローラ・・・ローラ・・・」
ナナ、犯人を押さえたまま呆然と
ローラを見詰めるエドワードに縋る。
暗転。
――――― 第 6 場 ―――――
下手スポットに放心状態のエドワード、
浮かび上がる。
エドワード「・・・何故・・・死んだ・・・何故・・・おまえが死ななけれ
ばならない・・・そんなくだらない理由が・・・どこにあ
ると言うんだ・・・何故・・・俺は・・・(涙を堪えるように
下を向く。)」
上手スポットにローラ、浮かび上がる。
ローラ「エド・・・私はあなたを信じてる・・・」
エドワード「(顔を上げ。)ローラ・・・!!」
ローラ「そりゃ・・・無茶なところもあるけれど・・・あなたはいつで
も私を守ってくれるわ・・・」
エドワード「・・・俺が・・・?」
ローラ「だから何も心配してないわ・・・」
エドワード「・・・おまえを・・・守りきれなかったのに・・・」
ローラ「そうでしょ?」
エドワード「ローラ・・・」
ローラ「・・・信じてるわ・・・」
ローラ、フェード・アウト。同時に中央
スポットにマーク、浮かび上がる。
マーク「・・・ローラが死んだのは貴様のせいだ・・・あの時・・・ロ
ーラを黙って行かせた・・・彼女は言った筈だ・・・おまえを
信じていると・・・なのに・・・」
エドワード「・・・分かってる・・・全部・・・俺の無鉄砲のせいだ・・・
」
マーク「今更反省して・・・ローラが帰ってくるのか!?彼女が
もう一度、僕に微笑みかけると言うのか!?」
エドワード「・・・マーク・・・」
マーク「・・・今更後悔しても・・・もうローラは帰って来ない・・・」
エドワード「・・・俺が・・・」
エドワード、フェード・アウトする。
音楽流れ、マーク歌う。
“そこに春がある・・・
それだけでよかった・・・
暖かな温もりに触れることは
出来なくても・・・
感じるだけでよかったのに・・・
夢見た一時が
叶わなくても
僕はそれで満足だった・・・
君が・・・
そこにいるだけで・・・”
マーク「(絞り出すように。)なのに・・・何故・・・」
舞台明るくなる。と、中央に全身黒いマント
に身を包んだ占いの老婆、テーブルの前
に座っている。
マーク、気に止めず、下手方へゆっくり
行きかける。
老婆「・・・今のおまえさんの心は、深く沈んだ・・・暗黒の海の底
のようじゃ・・・」
マーク、一瞬振り返るが、再び知らん顔
して歩き始める。
老婆「・・・そこの青年・・・占いはどうじゃ・・・?」
マーク「・・・結構だ・・・」
老婆「自分の未来を知りたくないか・・・?今のこの苦境を乗り越
える方法を知りたくないか・・・?わしには見えないものは
何もない・・・。おまえさんを幸せへと導いてやろうじゃない
か・・・。」
マーク「・・・幸せへ導くだと・・・?」
老婆「ああ・・・(立ち上がり、マークの側へ。)」
マーク「あんたがどんな偉い占い師か祈祷師か・・・はたまた悪
魔か天使か知らないが・・・!!・・・俺を幸せへ導くことな
どできっこない・・・死んだ人間を生き返らせることが出来
ない限り・・・今の俺が幸せに感じることなど・・・有り得は
しない・・・!!」
老婆「・・・幸せの代償はなんじゃ・・・?」
マーク「なんだって・・・あんたの欲しいものをくれてやる!!俺
の命だって!!・・・本当にそんなことが出来るのなら・・・
」
マーク、再び下手方へ行きかける。
老婆「今の言葉を忘れるな・・・。おまえにいいものをやろう・・・。
」
マーク「(立ち止まり振り返る。)」
老婆「(テーブルの下から、一つの小さな鉢植えを取り出し、マ
ークの方へ差し出す。)ほら・・・遠慮はするな・・・(無理矢
理マークへ、鉢植えを手渡す。)」
マーク「・・・こんな枯れた花のつぼみなんか・・・!」
老婆「それをただの花のつぼみと思うんじゃないぞ・・・。そのつ
ぼみは、“命のつぼみ”じゃ・・・」
マーク「・・・命のつぼみ・・・?」
老婆「ああ・・・今直ぐその幸せの元へ行き、その者の血を1滴
・・・花のつぼみに吸わせるんじゃ・・・。そうすれば忽ち命
の花は息を吹き返し、見事な花を咲かせるであろう・・・。そ
うしてその花の咲いている間、その人間はいつまでも生き
続けるのじゃ・・・。花が枯れたり傷つかない限り・・・永遠に
な・・・」
マーク「・・・まさか・・・」
老婆「試してみるがいい・・・どうせ死んだ命じゃろ・・・?」
マーク「・・・本当に・・・死んだ人間が・・・生き返る・・・?嘘だ・・・
そんな・・・」
老婆「・・・その代わり・・・命の代償は・・・他の誰かの命だ・・・」
マーク「・・・え・・・?」
老婆「何もそんな驚いた顔をせんでもいいじゃろう・・・。死んだ
者が生き返るのじゃ・・・その代わりに生きている者が死ぬ
・・・ただそれだけのことじゃ・・・」
マーク「・・・そんな・・・代わりに誰かの命を・・・(呆然とつぼみを
見詰める。)」
老婆「誰でもいいんだよ・・・3日以内に誰かが死ねばいいんだ
・・・(マークの背後へ。今まで被っていた頭巾を取る。と、デ
ビル、ニヤリと微笑む。)この世の中、突然いなくなっても、
困らない人間は大勢いるだろ・・・?・・・身寄りのない孤児
とか・・・」
マーク、スポットに浮かび上がる。
マーク「・・・身寄りのない孤児・・・そんな・・・たとえ身寄りがなく
ても・・・!!(振り返る。と、老婆の姿はない。)・・・婆さん
・・・?婆さん!?(怪訝そうに回りを見回す。手に持って
いた苗木に気付き、呆然と見詰める。)・・・命の・・・花・・・
?まさか・・・」
暗転。
――――― 第 7 場 ―――――
音楽流れ、舞台明るくなる。(警察署内の
様子。)
下手よりエドワード、歌いながら登場。
“空に輝く星のように
手に入らない美しいもの
手を伸ばしても
決して届かない・・・
永遠の思い出よ・・・
つい今まで側にいた
懐かしい香り
突然に駆け上った
空の彼方に・・・”
エドワード「・・・いなくなって・・・初めて知る想い・・・会えなくなっ
て・・・やっと気付いた自分の心・・・(溜め息を吐く。)
」
その時、下手よりローラ登場。
ローラ「おはよう、エド!!」
エドワード「おはよ・・・う・・・(驚いてローラを見る。)」
ローラ「珍しいぞ!遅刻しないで出勤なんて!(笑う。)」
エドワード「・・・ローラ・・・」
ローラ「・・・どうしたの?そんな幽霊でも見たような顔して・・・。
私・・・どこか変・・・?」
エドワード「ローラ・・・おまえ・・・死んだんじゃ・・・」
ローラ「いやね!何、寝惚けたこと言ってるのよ!私はこうして
生きてるわよ!勝手に人のことを殺さないでよね!!」
エドワード「・・・嘘だ・・・いや・・・待てよ・・・だが・・・(ローラに近
寄り、ローラの肩に恐々手を置く。)・・・温かい・・・生
てる・・・生きてるんだ・・・!!」
ローラ「だから言ってるじゃ・・・」
エドワード「(思わずローラを抱き締める。)生きてたんだローラ
!!よかった・・・!!よかった・・・」
ローラ「エド・・・」
エドワード「(ローラを離す。)ごめん・・・なんか俺・・・悪い夢でも
見てたみたいだ・・・」
ローラ「・・・変な人ね。」
エドワード「でも、どうして・・・」
その時、下手よりマーク登場。
エドワード「(マークを認め、駆け寄る。)マーク!!ローラが生き
てたんだ!!」
マーク「・・・え・・・?」
エドワード「驚いただろ!?あの時、死んだものと・・・!!だけ
ど今、こうして生きてここにいるんだ!!」
マーク「・・・本当に・・・ローラ・・・?」
ローラ「マークもエドも、さっきから変なことばっかり!」
エドワード「・・・けど、ローラ・・・怪我は・・・?あの時、確かに銃
で撃たれた筈・・・」
ローラ「・・・銃・・・?」
マーク「・・・い・・・いいじゃないか!そんなこと!!こうしてロー
ラが生きてたんだ!!それだけで!!」
エドワード「・・・あ・・・ああ・・・」
マーク「(ローラに。)それより・・・何か・・・変わったことは・・・?」
ローラ「変わったこと・・・?変わったことって・・・」
マーク「いや・・・いいんだ。別に何ともなけりゃ・・・!!」
ローラ「・・・そう言えば今朝、目が覚めた時・・・(左手首を見せ
て。)ここに花の形をしたアザが・・・」
マーク「花の形・・・!?」
エドワード「どれ?(ローラの手を取り見る。)本当だ・・・丸で花
模様・・・。また寝相が悪くて、寝てる間に、どこかに
ぶつけたんじゃないか?」
ローラ「失礼ね!!」
エドワード、ローラ笑い合う。横でマーク、
複雑な面持ちでローラの様子を見ている。
そこへ下手より、小さな花束を持ったナナ
登場。
――――― “エドワード”3へつづく ―――――
エドワード「(ナナに気付き。)ナナ?どうしたんだ、こんなとこに
・・・」
ナナ「私・・・私を助けようとして亡くなった、お姉ちゃんにこのお
花を渡したくて・・・」
エドワード「そうか・・・でもナナ!!ビックニュースだ!!彼女な
ら、ほら・・・!!(ローラを指差す。)」
ナナ「・・・お姉ちゃん・・・!?お姉ちゃん、生きてたの!?」
エドワード「そうなんだ!!」
ナナ「でもあの時、沢山血が出て・・・」
マーク「(思わず強い口調で。)兎に角、生きてるんだ!!」
エドワード「・・・マーク・・・?」
マーク「・・・あ・・・すまない・・・」
ナナ「でもよかった!!私・・・お姉ちゃんが私の為に死んだな
んて悲しくて、眠れなかったの・・・!!・・・あ・・・でも折角
持って来たお花が・・・(ローラの前へ。)お姉ちゃんにあげ
る!!私を助けてくれたお礼に!!(花を差し出す。)」
ローラ「(花を受け取る。)・・・ありがとう・・・(受け取った花束を
下に放し、足で踏み付ける。)」
ナナ「・・・お姉ちゃん・・・?」
エドワード「・・・ローラ!?」
ローラ「私、花は嫌い・・・」
ナナ「酷いわ!(泣き出す。)」
ローラ、ナナの様子を見て、一瞬ニヤリと
微笑む。
エドワード「ローラ!!なんてことをするんだ!!」
ローラ「(ハッとしたように。)あ・・・ご・・・ごめんなさい!!(慌て
て花束を拾う。)ごめんね、ナナ!!折角、私の為に持っ
て来てくれた花束・・・」
エドワード「・・・どうしたんだ、ローラ・・・?」
ローラ「・・・分からないの・・・なんだか急に・・・頭がボーッとして
・・・」
マーク「・・・ローラ・・・」
音楽流れローラ、スポットに浮かび上がる。
ローラ「・・・どうしたのかしら・・・私・・・丸で自分の中に、全く違う
もう一人の自分がいるようで・・・自分の思いとは裏腹に
・・・何もかも目茶苦茶にしたくなるような・・・。泣いている
ナナを見て、嬉しくなるなんて・・・。何だか自分自身が怖
い・・・」
上手スポットに、ローラの話しを聞いて
いたようにデビル、浮かび上がる。
ローラ、歌う。
デビル、呼応するように歌う。
ローラ“何かが変わり始めた・・・”
デビル“何も変わりはないさ・・・”
ローラ“昨日と今日では全く違う
私に思える・・・
何が変わったのかしら・・・”
デビル“何もかも同じさ・・・”
ローラ“分からないわ・・・
同じものを見て感じる心が
ただ・・・違う・・・”
デビル“同じさ・・・
昨日も今日も変わらない・・・”
ローラ“自分の心が・・・怖いの・・・”
デビル「・・・違うのはただ一つ・・・おまえは死んだ人間だと言う
ことだけさ・・・(笑う。)」
ローラ、冷たい瞳で遠くを見遣り、
フェード・アウト。
――――― 第 8 場 ――――― A
カーテン前。
上手よりマーク登場。深刻な面持ちで
立ち尽くす。一時置いて、下手より
エドワード登場。マークを認め、近寄る。
エドワード「マーク!話しってなんだよ・・・。また何か説教か?(
笑う。)」
マーク「・・・エドワード・・・」
エドワード「ん?」
マーク「・・・僕の話しを真面目に聞くか・・・?」
エドワード「聞くか・・・って、おまえ普通こう言う場合、“聞いてく
れるか”って言わないか?・・・まぁいいけど・・・おまえ
の話しはいつも“真面目な話し”だから、改まって真
面目に聞けと言われなくても、真面目な話ししか出
来ないだろ?(笑う。)・・・何だよ・・・?」
マーク「・・・昨日のローラの様子・・・」
エドワード「・・・ローラの様子?」
マーク「・・・花束を踏み付けた・・・」
エドワード「ああ・・・頭がボーッとしたとかって・・・どうしたんだろ
うな・・・。いつものあいつなら、喜んで受け取っただ
ろうに・・・。病院でもう1回、調べてもらった方が・・・」
マーク「いや・・・!」
エドワード「・・・え?」
マーク「それだけじゃない・・・あの後の彼女・・・今までの彼女じ
ゃないんだ・・・いや・・・見た目は今までの彼女だが・・・や
ることとか・・・言うことが・・・だから・・・」
エドワード「何言ってんだよ・・・。ローラはローラさ!そりゃ、あの
事件があったばかりで、少しショックが残っているよう
ななところもあるけど・・・」
マーク「違うんだ!!」
エドワード「・・・違うって・・・何がだよ・・・」
マーク「・・・僕は・・・とんでもないことをしてしまったかも知れな
い・・・」
エドワード「・・・とんでもないこと・・・?いつも冷静沈着で、俺と
違って道を違えたことなど一度もないおまえがか・・・
?」
マーク「・・・そうだ・・・」
エドワード「(笑う。)・・・まさか・・・」
マーク「・・・(神妙な面持ちで、一点を見詰めている。)」
エドワード「(溜め息を吐いて。)・・・それで何やらかしたんだよ
・・・。その顔は、余程不味いことを仕出かしたんだな
?聞いてやるから話せよ。解決出来るかどうかは・・・
安請け合いはやめとく・・・。(マークの思い詰めた表
情を見て。)冗談だよ!(小声で。)全く・・・一体何や
らかしたんだか・・・」
マーク「・・・表通りの抜け道で・・・占いの老婆に出会ったんだ・・・
」
エドワード「・・・占い・・・?」
マーク「・・・ああ・・・」
エドワード「おまえ、占いなんかに興味あったのか?」
マーク「僕だって興味なんてないさ!!だけど、僕の苦しみを・・・
ローラがいなくなった悲しみから救い出してやると言われ
てつい・・・その老婆の言葉に・・・耳を貸してしまったんだ
・・・」
エドワード「・・・ローラがいなくなった悲しみ・・・?確かに事件の
直ぐ後は、皆が悲しみに暮れていた・・・だけど、翌朝
にはその悲しみは間違いだったと分かったじゃない
か・・・!!」
マーク「違うんだ・・・!!」
エドワード「・・・違う・・・?」
マーク「違うんだ・・・」
エドワード「だから何が・・・?」
マーク「あのローラは・・・僕らの知ってるローラじゃない・・・」
エドワード「・・・え・・・?何、変なこと言って・・・ローラじゃないっ
て・・・」
マーク「ローラはあの事件の時・・・本当に死んだんだ・・・」
エドワード「・・・死んだ・・・?でも・・・翌朝確かにローラは今まで
と変わりなく元気に・・・」
マーク「・・・だから!!その日、僕らが見たローラは命の花で生
き返った、ただのローラの抜け殻だ!!」
エドワード「・・・抜け殻・・・?」
マーク「・・・そうだ・・・」
エドワード「・・・冗談だろ・・・?」
マーク「・・・こんなこと・・・冗談で話せるもんか・・・」
エドワード「・・・まさか・・・そんな・・・」
マーク「・・・本当の・・・話しだ・・・」
エドワード「嘘だ・・・そんな・・・マーク!!何そんな馬鹿な話し
・・・一体誰が信じるもんか・・・(マークの真剣な顔を
見て。)・・・本当・・・なのか・・・?」
マーク「(ゆっくり頷く。)」
エドワード「ばか・・・やろう・・・おまえは何てことをしたんだ!!
(マークの服の胸元を掴む。)おまえのしたことは、神
への冒涜だ!!ローラへの愛情でもなんでもない!
!ただの・・・自分勝手な・・・独りよがりで自己満足な
行いだ!!」
マーク「・・・分かってる・・・」
エドワード「何故ローラを・・・何故静かに眠らせてやらなかった
んだ・・・何故・・・おまえは・・・」
マーク「・・・すまない・・・」
エドワード「俺に謝ったって・・・畜生・・・それで・・・ローラは・・・
彼女はこのまま生き続けることが出来る・・・筈はない
ようだな・・・」
マーク「・・・え・・・?」
エドワード「そのおまえの様子だと・・・ローラがその花のお陰で
・・・以前同様・・・あの事件は夢だったと思い生きて
いけるなら・・・おまえは俺に、そのことを態々打ち明
けたりしなかった筈だ・・・」
マーク「・・・エド・・・」
エドワード「・・・ローラの命の代償は何だ・・・」
マーク「・・・それは・・・他の者の・・・命・・・」
エドワード「・・・他の者の・・・命だと・・・?」
マーク「老婆が言ったんだ!!世の中、突然いなくなっても困ら
ない人間が大勢いる!!だからそいつらとローラの命を
交換して・・・」
エドワード「馬鹿野郎!!(思わずマークを殴る。)」
マーク「あっ・・・!!(殴られた弾みで尻餅をつく。頬を押さえ。)
」
エドワード「おまえは・・・おまえは心底大馬鹿野郎だ!!そんな
・・・そんな・・・ローラが誰かの変わりに生き返ること
が出来たとして・・・そんなことで本当に彼女が喜ぶ
と思っているのか!!そんな風にたとえ命が助かっ
たとして・・・誰かの為に犠牲になることを厭わない・・・
あの時だって、ナナの変わりに自分の命を何の躊躇
いもなく差し出すようなことを、平気でやって退けた
彼女が・・・喜ぶと・・・喜ぶとおまえは本気で考えた
のか!!」
マーク「エド・・・すまない・・・(項垂れる。)」
その時、ローラの声が聞こえる。
ローラの声「嬉しいわ・・・」
エドワード「・・・え・・・?(回りを見回す。)」
マーク「・・・ローラ・・・?(顔を上げる。)」
――――― 第 8 場 ――――― B
(カーテン開く。)
夜の公演。
中央に不敵な笑みを湛えたローラ立つ。
エドワード「ローラ・・・」
ローラ「・・・勿論嬉しいに決まってるじゃない・・・。それでどっち
が死んでくれるのかしら・・・?」
マーク「・・・え・・・?」
ローラ「どちらかが私の為に、自分の命を犠牲にしてくれるんで
しょう・・・?(微笑む。)」
エドワード「・・・ローラ・・・」
ローラ「花を咲かせ・・・私を生き返らせてくれたマークかしら・・・
?それとも身寄りがなく、いなくなっても誰も悲しむ者がい
ないエド・・・?どとらでもいいのよ、私は・・・」
エドワード「ローラ・・・君は・・・君は・・・」
マーク「・・・ローラ・・・」
ローラ「・・・エド・・・?(夢から覚めたように。)マークも・・・2人共
どうしたの?こんなところで・・・(2人の様子を見て不思議
そうに。)なぁに?2人揃って深刻な顔しちゃって・・・。喧嘩
でもしたの?」
マーク「・・・ローラ・・・君は・・・」
ローラ「ええ・・・」
エドワード「何ともないのか・・・?」
ローラ「なによ!変な言い方。(笑う。)何ともないに決まってるじ
ゃない!やっと仕事が終わって・・・あら・・・私・・・一体今
まで・・・確か家へ帰ろうとして、署を出たところまでは覚え
てるんだけど・・・なんだか最近変ね・・・私・・・時々、頭が
ボーッとして・・・何だか自分が自分でないようで・・・」
エドワード「ローラ・・・」
マーク「・・・僕が家まで送るよ・・・もう暗くなってきたし・・・」
ローラ「ありがとう・・・でも大丈夫よ!」
エドワード「ローラ・・・今日はマークに送ってもらった方がいい・・・
」
ローラ「エド・・・そうね・・・じゃあそうする・・・」
マーク「・・・行こうか・・・」
ローラ「ええ・・・おやすみなさい、エド!」
エドワード「・・・おやすみ・・・ローラ・・・」
マーク、ローラをエスコートするように、
2人下手へ去る。
エドワード、暫く2人が出て行った方を
見詰めている。
音楽ながれ、エドワード歌う。
“たとえば・・・命よりも大切な
者を守る為だとしても・・・
人の道に・・・背いていい筈は
ないと思って生きて来た・・・
だけど・・・
愛しいその微笑みを前にすると・・・
たとえ神への冒涜だとしても・・・
犯した罪の重さに
心が押し潰されそうになっても・・・
おまえのとった行動が・・・
今は理解できる・・・”
エドワード「マーク・・・おまえがどんな思いでその花を手にした
か・・・俺には分かる気がする・・・。けど・・・それを認
めることは出来ないんだ・・・絶対に・・・。たとえ天地
が引っ繰り返ろうと・・・人の生死を人の手で左右す
ることなど・・・あってはならないんだ・・・決して・・・」
エドワード、上手へ行こうとする。と、上手より
一人の杖をついた老婆、頭の上からすっぽり
頭巾を被り、曲がった腰に手をやりながら、
ゆっくり登場。
上手方より来たエドワードとぶつかり、蹌踉めく。
老婆「おっとっと・・・」
エドワード「あ!すみません、お婆さん!」
老婆「いいや、何・・・わしの方こそ、前をちゃんと見とらんかった
もんで、すまんの、青年・・・」
エドワード「いえ・・・」
老婆「・・・それじゃ・・・」
エドワード「気をつけて・・・」
老婆、ヨロヨロとゆっくり歩を進める。
エドワード、老婆のことが気になる様子で
立ち止まり、振り返り見詰める。
エドワード「あの・・・お婆さん!(老婆へ駆け寄る。)」
老婆「(立ち止まり。)なんじゃ・・・?」
エドワード「あの・・・もしかしてあなたは・・・表通りの抜け道で、
占いをしていたりしませんか・・・?」
老婆「いかにも・・・わしは占い師じゃが・・・」
エドワード「矢っ張り・・・」
――――― “エドワード”4へつづく ―――――
2月18日(月)
今日はこれから、新作の歌レッスンです(^O^)
台詞練習はあっても、歌は毎回、メンバー其々の
独学だった為、ある程度不味いところは目を瞑って
きた部分があったのですが、今回は初めてレッスン
して頂ける・・・と、言うことで、今までの不味い部分
を克服するべく、頑張って参ります(^_^;)
今日は、帰りが遅くなると思って、先に更新しに
やって来ました(^-^)V
それでは「いってきま~す♪」
どら。
――――― 第 5 場 ――――― A
カーテン前。
仕事帰りの村人達、楽しそうに話しながら
登場。
村人1「ねぇ、知ってる?」
村人2「何々?」
村人1「村外れにテント張ってる芝居一座の中に、もの凄く上手
い踊り子がいるんだってさ!」
村人2「へぇ。」
村人3「もう見に行って来たのか?」
村人1「違うわよ!写真屋のおじさんと、牧師さんが話してるの
を・・・」
村人2「盗み聞きしたの?」
村人1「い・・・いやね、違うわよ!小耳に挟んだだけよ!」
村人3「そう言うのを“盗み聞き”って言うんだよ!」
村人1「違うわよ!」
村人2「まぁまぁ・・・どっちだっていいじゃない、そんなこと。」
村人3「そうだな・・・」
3人、笑う。
村人2「でも、そんなに上手い踊り子さんなら、一度見に行き
たいものね!」
村人3「ああ、是非とも拝見したいもんだ。」
村人1「当分いるらしいから、今度皆で行ってみましょうよ!」
村人2「そうね!」
村人3「ああ。」
3人、話しながら去る。
――――― 第 5 場 ――――― B
カーテン開く。
舞台は村の写真屋の暗室。薄明かりの中、
アルと写真屋の主人(トマス。)写真の
現像をしている。
アル「(出来上がった写真を持って、テーブルの上へそれを置く
。)親父、もう灯りを点けていいぞ・・・」
トマス「へい。(灯りを点ける。)」
舞台明るくなる。アル、写真を見詰めながら、
椅子に腰を下ろす。
トマス、後片付けをしている。
トマス「旦那!上手く撮れてましたか?(片付けの手を止めず
に、振り返ってアルを見る。)旦那が作業部屋を貸して
くれと、駆け込んで来た時には驚きましたけどねぇ。」
アル、写真に見入っていて、トマスの
話しは耳に入っていないよう。
トマス、そんなことはお構いなしに、アル
の来店に興奮気味に話し続ける。
トマス「旦那、見てますよ!何てったっけなぁ・・・あの雑誌・・・
あの毎月出てる奴・・・。まぁ、いいや、あれの旦那の毎
月の写真!あれが俺は好きでねぇ・・・。旦那の個展な
んてのは、一度も見に行ったことはないが、あの写真を
見てると、さぞかしその個展とやらは、素晴らしいんだろ
うなと、いつも思いを馳せてるんですぜ。いやぁ全く、素
晴らしい写真を撮りなさる!その大先生に、俺ン家の暗
室を使ってもらえたとなりゃ、もう・・・。ここには何ですか
い?写真を撮りに来られたんですかい?(手を止めて、
アルの方を振り返り、アルの放心した様子に気付き、見
ている写真を覗き込む。)旦那・・・?こりゃあ・・・(何か
気付いたように。)旦那はこの娘とお知り合いなんです
か?」
アル「(驚いたように。)おまえは知っているのか!?」
トマス「ええ、まぁ・・・」
アル「(思わず立ち上がって、トマスに詰め寄る。)どこの娘だ
!!この村に住んでいるのか!?」
トマス「いや・・・今、丁度、村外れに芝居一座が来ていまして
ね・・・その一座の中に・・・確か名前は・・・そうだ・・・!
リリ!リリってんですぜ、旦那!」
アル「リリ・・・」
トマス「でもハッキリとは・・・確かに似てはいますけどね。その
リリって娘は、この写真に写っているような、生き生き
とした明るい笑顔なんか、ひとっつも見せやせんぜ・・・
いつも他の連中の、世話係みたいなのをやってますわ
・・・」
アル「・・・芝居一座の・・・」
暗転。
――――― 第 6 場 ――――― A
激しい音楽流れ、舞台明るくなる。と、
芝居一座の舞台。
中央に作られた粗末な舞台の上に、
マハルがポーズを取る。
回りには蓙をひいた上に座り込んだ
客達(村人)。
曲に合わせ、マハルの踊りが始まると、
客達、手拍子や掛け声をかけ、場内は
熱気に満ちる。
マハルの踊りに続いて、レニエの歌、
群舞へと続く。
途中、トマスに連れられてアル、入って
来る。気付いた案内係、2人を空いている
蓙へ案内する。
(トマス、煌びやかな舞台に夢中になって
いる風。)
アル、舞台にチラッと目をやるが、直ぐに
回りを見回し、リリを捜すように。
その時、客に飲み物を運んで来たリリが
現れる。アル、リリを認め、急ぎ近寄る。
(他の者は舞台に見入っている。)
アル「(リリの腕を掴み。)君・・・!」
リリ「(驚いて。)離して!!」
音楽、一層激しく。
リリ、アルの手を振り解こうとする。
アル、リリの腕を必死で掴む。
そんな2人を残してカーテン閉まる。
――――― 第 6 場 ――――― B
リリ「離して!!離してったら!!」
アル「分かった!!離すから逃げないでくれ!!頼む!!そん
なに興奮しないでくれ!!」
アル、そっとリリの腕を離す。リリ、
走り去ろうとする。
アル「リリ、待ってくれ!!」
リリ、その声に立ち止まり、ゆっくり
振り返る。
アル「(リリを見詰め、ゆっくり近寄る。)森の中で会ったね・・・。
どうしてそんなに怯えたような目をしているんだい?俺は
何もしやしない・・・。あの時の君の瞳は、キラキラと輝き
溢れていたよ・・・。」
(リリ、アルが近寄る度、後退りする。)
アル「もう一度、俺は君のあの時の笑顔が見たい・・・是非、写
真に撮りたいんだ・・・。」
その時、リリの背後からロバン出る。
ロバン「(リリを認め、激しい口調で。)何してるんだ、リリ!!
客達は帰ったぞ!!早く片付けをしないか!!」
リリ、その口調に怯えたように走り去ろ
うとする。アル、その様子に慌てて声を
上げる。
アル「待ってくれ!!」
リリ、その声に立ち止まる。
ロバン、その時初めてリリの向こうに
アルのいることに気付き、怪訝そうな
面持ちをする。
ロバン「何だ、おまえは?(アルに近寄りながら。)」
アル「あなたはリリの・・・いや、この一座の親方ですか?」
ロバン「いかにも・・・(マジマジとアルの顔を見る。)こいつに何
か用でも・・・?」
アル「私は写真家です。是非、リリの・・・いや、この一座の写真
を撮らせて下さい!!お願いします!!」
ロバン「そりゃ無理な願いだ。俺は写真なんてもんは気に食わ
ねぇ。どっか他所を当たってくれ。(リリの方を振り返って
。)さっさと行け、リリ!!」
リリ、走り去る。
アル「リリ・・・!(ロバンに向いて。)お願いです!!親方!!
お礼はちゃんとお払いします!!」
舞台を終えたマハル達、聞いていた
ように出る。
マハル「いいじゃない、写真くらい!」
ロバン「マハル・・・」
マハル、アルに近寄り物珍しそうに
マジマジ見詰める。
マハル「だって写真を撮られてると思うと、張り合いが出るじゃ
ない!それに身形もいいし・・・悪い人には見えないわ
。」
ロバン「仕方ねぇな・・・マハルがそう言うんじゃあ・・・。(アルに
。)おい、あんた!」
アル「アル・ローです。」
ロバン「アルさんよ、ちゃんと撮影料は頂くからな。」
アル「勿論!」
ロバン「それと、商売の邪魔になるようなことだけはしねぇでく
れ。」
アル「では、いいんですね?」
ロバン「ああ。」
アル「ありがとうございます!」
ロバン、出て行く。
芝居一座のメンバー達、アルの側へ。
マハル、興味深そうにアルを眺める。
マハル「私はマハル・・・この一座のスターよ!」
レニエ「俺はレニエ!(アルに手を出す。)」
アル「よろしく・・・(レニエの手を握る。)」
ルダリ以外の者達、順番にアルに近寄り
挨拶を交わす。アル、嬉しそうにそれに
応える。
全員が終わったところで、ルダリがまだ
なことに気付いたガロ、ルダリの背中を
突いて促す。
ルダリ「俺は・・・俺は写真なんてものは嫌いだ!それに・・・そ
いつも気に食わねぇ!!」
ルダリ、走り去る。
他の者、呆然と見詰める。
ガロ「どうしたんだ、あいつ?あ・・・今のはルダリ。いつもは、あ
んなんじゃないんだけど・・・」
マハル「ごめんなさい!後でキツく言っとくから!」
アル「いや、構わないさ。」
マハル「・・・でも、あんた・・・どうしてそんなに写真が撮りたい
の?」
アル「あ・・・俺は写真家なんだが・・・訳あって自分の作品に
自信が持てなくなってね・・・。それでもっと本物の写真が
撮りたいと思って、ここにやって来たんだ・・・。そこで君達
一座に出会ったと言う訳さ・・・。君達の自然な有るがまま
の姿を撮りたいんだ・・・」
ルイーゼ「ふうん・・・プロのカメラマンなんだ、あんた。」
アル「ああ・・・。ところであのリリって娘・・・彼女はどうして舞台
に出ないんだ?」
マハル「(笑う。)あの子が踊れる訳ないじゃない!」
アル「え・・・?」
サミー「そうさ、あんな何も出来ない奴に、舞台が勤まる訳ない
ぜ。」
エヴァ「あの子が踊れるなら、リーだって踊れるわ!(笑う。)」
リー「煩いな!」
エレーナ「本当ね!(笑う。)」
マックス「でもリーは、まだ楽器が出来る分、あいつよりはまし
だぜ!」
リー「皆で馬鹿にするなよ!」
アル「(皆の会話を遮るように、口を挟む。)だが俺は見たんだ
!彼女が素晴らしい踊りを踊るのを・・・」
エレーナ「何かの見間違いでしょう?」
アル「いや、そんな筈はない。」
レニエ「だけど、あいつが踊れるなんて話し、聞いたことがない
ぜ。」
エヴァ「ガロ、聞いたことある?あんた、あの子が来た時、いた
んでしょ?」
ガロ「いや・・・ある日、ロバンさんがあいつを連れて来て、今日
から雑用係にでも使えって言ったんだ。どっから来たとも
何で来たとも言ってなかったぜ。ただ・・・怯えたような目
で・・・俺を見てたんだ・・・」
ルイーゼ「そう言えば私達、あの子のことなんて、何も知らない
ものね。」
マハル「(溜め息を吐いて。)どうでもいいじゃない、リリのこと
なんて!(アルに好奇の眼差しを向けて。)私、あんた
のことが気に入ったわ!」
サミー「ルダリの奴が聞いたら怒り狂うぜ!(笑う。)」
ガロ「何で?」
エレーナ「ガロだけよ、そんなこと言ってるの!」
エヴァ「有名よ!ルダリのマハル病は!」
マハル「失礼ね、人を病原菌みたいに!」
レニエ「(ガロの肩に手を置いて。)おまえは人は良くて、言う
ことないんだが・・・そう言う話しに関しちゃ・・・丸っきり
だな。(笑う。)」
皆、談笑しながら退場する。
アル一人、ゆっくりと後に続く。
音楽で暗転。(カーテン開く。)
――――― “アル・ロー”3へつづく ―――――
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グーグル版で掲載中だった作品が、間もなく終了するので、
またグー版に引っ張って来ました(^^;
ご覧になった方もいらっしゃるかも知れませんが・・・
よければお楽しみ下さい♪
どら。
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〈 主な登場人物 〉
アル・ロー ・・・ 売れっ子カメラマンの青年。
リリ ・・・ 旅一座の娘。
ダンドラ ・・・ アルのライバルカメラマン。
ロバン ・・・ 旅一座長。
マーゴ ・・・ ロバンの妻。
マハル ・・・ 旅一座のスター。
ルダリ ・・・ 旅一座の青年。
レイモン ・・・ アルのオフィスで働く。
アナベル ・・・ アルの秘書。
その他。
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緞帳上がる。(カーテン前。)
――――― 第 1 場 ―――――
レイモン、フーケ上手より登場。落ち着き
無く、誰かを捜しているように、回りを見回
している。
レイモン「先生は一体、どこに行ったんだ!?」
フーケ「(時計を見ながら。)もう開場まで10分もないぜ!」
下手より秘書アナベル、登場。
レイモン「あ!アナベル!先生はどこ行ったんだ!?(慌てて
。)」
アナベル「あら・・・?さっきまでここにいたけど・・・」
レイモン「初日だってのに、先生がいなけりゃ話しにならないぜ
!」
フーケ「(上手方を見て。)あっ、先生だ!!」
その時、上手より気怠そうにアル、登場。
続いてアルを追うように、助手ロベール
登場。
レイモン「先生!もう直ぐ開場だって言うのに、どこ行ってたん
ですか!?」
アル「(面倒臭そうに。)ああ分かってる・・・。そんなに慌てるな
・・・。」
フーケ「そんなこと言ったって・・・」
アナベル「先生、もう間もなく市長がお見えになる頃ですけど・・・
」
アル「レイモン!俺の代わりに市長を迎えに行ってくれ・・・」
レイモン「はい!(足早に去る。)」
アル「全く、何てことだ!今回は1枚もまともな作品がないって
のに!!」
ロベール「そんなこと言ったって、スポンサーさんたっての要望
での開催だから、仕方ないじゃないですか・・・。」
アル「あの糞親父・・・俺も人間なんだ!!撮る写真、撮る写真、
ベストショットな訳がない!!」
フーケ「本当ですよね・・・。もう次の個展の開催日まで、決まっ
てるんですからね。」
アル「何を見せるんだ、一体!!・・・頭が痛くなって来た・・・
俺は雲隠れする!(出て行こうとする。)」
フーケ、ロベール、アルを引き止める。
ロベール「先生!そんな・・・困ります!!」
アナベル「先生!開場の時間です!」
アル、観念したような面持ちで、フーケ
ロベールに引っ張られるように去る。
――――― 第 2 場 ―――――
カーテン開く。
個展会場。静かな音楽流れる。
(大勢の人の割に、静寂の会場。)
レイモンに引率されて、市長とスポンサー
話しながら登場。
俄に客達が騒ぐ。(市長の来場に驚いた
よう。)
市長「いやぁ全く・・・いつもながら大盛況で結構結構。」
スポンサー「お陰様で。レイモン、アルはどこにいるのかね?」
レイモン「はい、見て参ります。(捜す為に2人から離れる。)」
市長「先ずはアルの傑作を見せてもらうとしよう。」
市長、スポンサー、写真を見て歩く。
アル、登場。客達に愛想を振りまきながら、
市長に近寄って行く。
アル「(和やかに。)市長、本日はようこそお出で下さいました。
」
市長「おお、アル!いつもながら君の作品は素晴らしいな。今
日は3枚程貰って行くとしよう。君のお勧めを押さえてお
いてくれたまえ。」
アル「いつもありがとうございます。(後ろのロベールに耳打ち
する。)」
ロベール「はい。市長、こちらへどうぞ。」
市長「うむ・・・。」
市長、ロベール、写真の方へ行く。
スポンサー「次回の作品の準備はどうだね?」
アル「いえ・・・今はまだそれ程・・・。暫く旅にでも出てみようか
と・・・」
スポンサー「おお、それはいいアイデアだ。また違った作風を
見ることが出来るのを、楽しみにしているよ。頑張
って来たまえ。」
アル「はぁ・・・」
スポンサー離れて去る。
レイモン、フーケ、アルに近寄る。
(3人、一寸脇に寄る。)
レイモン「今回もすごい盛況ですね!(嬉しそうに。)」
フーケ「まともな作品は1枚もないと言ってた割にはね。」
アル「何が盛況なものか。皆ここに来てる連中は、写真の何
たるかを知りもしない馬鹿ばっかりだ!」
フーケ「先生!お客さんに聞こえますよ!」
アル「俺はもっと本物の写真を撮りたいんだ!こんな虚栄だ
らけの写真なんかでなく、俺自身が心から感動出来る
ような凄い奴を・・・」
レイモン「先生・・・」
ダンドラ、助手のミシェルを伴って登場。
ダンドラ、少し写真の方へ目を遣るが、
写真には興味なさそうに回りを見回す。
フーケ「(2人に気付いて。)先生!ダンドラと助手ですよ!」
レイモン「本当だ!何しに来たんだ?」
フーケ「決まってるさ!先生の偵察に!」
アル「今回の作品を偵察したところで、あいつには何の役に
も立たないさ・・・。」
ダンドラ、アルに気付いて近付く。
ダンドラ「やぁ、アル!相変わらず賑わってるな、君の個展は。」
アル「お陰様で・・・。おまえはどうなんだよ。」
ダンドラ「俺はおまえみたいに自分の作品を安売りしないんだ。
」
フーケ「お客が入らない個展はキツイよな。(笑う。)」
ミシェル「なんだと!?(突っ掛るように。)」
アル「フーケ!!(咎めるように。)」
ダンドラ「ミシェル!!おまえも止めるんだ。」
ミシェル「すみません・・・」
ダンドラ「だが、アル・・・おまえ本当に最近、写真の大安売りの
感があるぞ。おまえの作品は素晴らしい・・・それは誰
よりも、おまえのライバルであるこの俺が、よく知って
いる。スポンサーのご機嫌伺いをしながら、そんなもの
に縛られて・・・自分の作風を見失っているんじゃない
のか・・・?俺は昔のおまえの作品が好きだったぜ。こ
いつこそが俺の生涯、ただ一人のライバルだと思わせ
るような、本物の写真を撮っていた・・・。(ミシェルに。)
ミシェル、帰ろう。」
ダンドラ、ミシェルと共に出て行こうとする。
アル「ダンドラ!(呼び止める。)」
ダンドラ「(振り向いて。)何だ?」
アル「ありがとう・・・」
ダンドラ「よせよ、気持ち悪い・・・!おまえに礼なんか言われる
筋合いはないぜ。俺は本当のことを言ったまでさ。ライ
バルはいた方が面白いからな。じゃあな。」
ダンドラ、手を上げてミシェルと一緒に去る。
アル、その方を見詰めて、少しの間、考えて
いるよう。レイモン達、アルの様子を窺って
いる。
アル「レイモン!暫く俺は仕事場を留守にする!」
レイモン「どこかへお出かけですか?」
アル「本物の写真を撮りに行く!!」
レイモン「本物・・・?」
アル「後のことは頼んだぞ!!」
アル、走り去る。
レイモン「先生!!」
カーテン閉まる。
――――― 第 3 場 ―――――
カーテン前。
旅一座の者達、大荷物を持って、気怠そう
にゾロゾロと登場。
一番後ろからリリと、そのじいや(ティボー)
続く。
マハル「もう嫌!もう一歩も歩けない!!(荷物を置いて、座り
込む。)」
マーゴ「そんなこと言ったって、仕方ないでしょう!馬車が壊れ
てしまったんだもの。」
マハル「私はこの一座のスターよ!!何でスターの私が、荷物
を持って、歩かなくちゃいけないの!?」
ガロ「そんなこと言うなよ。皆、疲れてるんだから。」
レニエ「そうだよ!」
マハル「こんなことなら。先の馬車に乗って行くんだったわ!!」
ロバン「もう直ぐ村だ!そこで他の連中と合流出来る。もう少し
頑張るんだ、マハル。」
マックス「ロバンさん、その町は長いんですか?」
ロバン「そうだな・・・ひと月はいることになるだろうな。」
ガロ「そうしたら、少しはゆっくり休めるな!(嬉しそうに。)」
ルダリ「(マハルに近寄って、手を出す。)さぁ、マハル、立ちなよ。
荷物は俺が持ってやるよ。」
マハル、リリに近寄る。
マハル「いいわよね、あんたは!お供がいて!!(リリの後ろに
いるティボーを覗き見る。)」
ガロ「よせよ。さぁ、行こう。(マハルの肩を抱いて歩き出す。)」
旅の者達、置いていた荷物を持ち、
再びゾロゾロと歩いて行く。
リリ「(ティボーに向いて。)ごめんなさい、ティボー・・・。荷物、
重いでしょう・・・?」
ティボー「何をおっしゃいます。お嬢様の方が重いでしょう。じぃ
が、もっと若ければ・・・」
リリ「ありがとう・・・。これは母の形見だから、どうしても捨てる
ことが出来なくて・・・」
ティボー「分かっております・・・。このティボーにとっても同じ思
です・・・。」
リリ「ティボーは母さんの爺やだったんですものね・・・」
マーゴ「(振り返って。)何してるの!早く来ないと置いてっちまう
よ!!」
リリとティボー、慌てて歩いて行く。
暗転。
――――― 第 4 場 ――――― A
音楽流れ、カーテン開く。と、森の中。
荷物を担いで、アル登場。歌う。
“心が洗われるようだ・・・
こんな静寂・・・
穏やかな・・・
木々の香りに包まれて
丸でこの世の楽園か・・・”
アル「だが・・・(回りを見回しながら。)畜生・・・!道に迷っちま
った・・・。水の音・・・?川があるのか・・・?」
アル、森の奥へ走って行く。
入れ代わるように、鼻歌を歌いながら
桶を抱かえてリリ登場。
リリ、靴を脱いで、楽しそうに木漏れ日を
浴びながら踊る。
一時置いてアル、森の奥から登場。
妖艶に踊るリリを認め、呆然と見詰める。
(リリ、気付かないで踊り続ける。)
アル、思い出したように、担いでいた鞄の
中からカメラを取り出し、リリに向かって
カメラのシャッターを押し続ける。
その気配に気付いたリリ、踊りを止め、
回りを見回しアルを認める。驚いたリリ、
慌てて桶と靴を拾い、森の奥へ消える。
アル「君!!(追いかけようとするが、鞄に気付き、取りに行く
間にリリを見失う。)・・・なんと言う娘だ・・・まるで・・・夢で
も見ていたようだった・・・」
アル、呆然とカメラを見詰める。
フェード・アウト。
――――― “アル・ロー”2へつづく ―――――
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
――――― 第 8 場 ――――― A
(カーテン前。)
モア「・・・いやだ・・・」
ザック「モア・・・?」
モア「いやだ・・・いやだ、あたい・・・兄ちゃんがいなくなるのは
いやだ!!」
ザック「モア・・・」
モア「(泣き声で。)いやだ!!いやだ・・・いやだ・・・(耳を塞い
で、大きく首を振る。)」
ザック「俺だって、せっかく増えた家族と離れ離れになるのは淋
しいさ・・・」
モア「だったら・・・!!」
ザック「だけど人は自分の感情は二の次に、やらなければいけ
ない事柄にぶち当たった時・・・思いと反する行いでも、そ
れが正しい道だと気付いたなら、それを遂行しなければ
ならない義務が発生するんだ。」
モア「・・・よく分からないよ・・・」
ザック「なぁ、モア・・・俺はおまえに出会って、色んなことを学ん
だんだ・・・。今まで少しの疑問も持たずに来た・・・と言え
ば嘘になるかも知れない・・・。けど、そんな感情に知らず
知らずのうちに蓋をし・・・見て見ぬ振りしてきた自分の過
ちに、おまえは気付かせてくれたんだよ・・・。」
モア「じゃあ・・・あたいがいた方がいいってことでしょ!?だった
らあたいも一緒に行く!!兄ちゃんと一緒に・・・!!そこで
兄ちゃんの手伝いしながら勉強する・・・だから!!」
ザック「モア・・・」
モア「祖母ちゃんは兄ちゃん家の側に置いてもらえるなら、心配
ないだろ?だから、あたい・・・!!」
ザック「モア!おまえはここでちゃんとした暮らしをして、皆と同
じように正しい教育を受けるんだ。」
モア「なんで・・・なんであたいは兄ちゃんと一緒に行っちゃ駄目
なんだよ!!あたいだって、誰かの為になることをする!!
兄ちゃんと一緒に、貧しい人の為に一杯働くよ!!だから
・・・!!」
ザック「モア・・・よく聞くんだ・・・。おまえはまだ子どもだ・・・。自
分の為の勉強をしなければいけないんだよ・・・。そうして
得た沢山の知識を、大人になった時に初めて、人々の役
に立つように使うことができるんだ・・・。今のまだ・・・幼い
おまえじゃ・・・人々の役に立つ行いだと理解する前に、そ
れが正しいのかどうか、まず考えなければいけないだろう
・・・。」
モア「・・・それじゃ駄目なの・・・?」
ザック「そうだよモア・・・。だからおまえは学校へ行って、勉強す
るんだ。善悪の判断を自分自身でつけることが出来る大
人になる為に・・・」
モア「兄ちゃん・・・」
ザック「そんな顔するな。(微笑む。)次に会う時は・・・うんと素敵
なレディになってろよ・・・楽しみにしてるから・・・」
モア「・・・分かった・・・あたい・・・沢山勉強する・・・。次に兄ちゃ
んに会った時に・・・兄ちゃんが驚いて腰抜かすくらい・・・素
敵な女の子に・・・(泣く。)」
ザック「モア・・・おまえに出会うことが出来て本当によかったよ
・・・おまえのお陰で・・・俺が本当にやらなければならない
事柄が何なのか・・・やっと分かったんだ・・・。ありがとう、
モア・・・俺の前に現れてくれて・・・」
モア「兄ちゃん・・・」
音楽流れ、カーテン開く。
――――― 第 8 場 ――――― B
舞台は陽の差し込む丘の上。
ザック、歌う。
“陽が昇る・・・
今この時・・・
これまで目を逸らして
見ようとしなかった真実の道・・・
導いた小さなレディは
偶然に・・・
僕の前へと舞い降りた
丸で神から遣わされた
天使のように・・・
明るい微笑み湛えたレディ・・・
Thank you・・・ Thank you・・・
リトルレディ・・・
出会えた喜びに思い溢れる
ありがとう・・・”
モア、歌う。
“陽が昇る・・・
今この時・・・
ただ必死に生きてきた・・・
見付けてくれた温かい思い・・・
私の手をひき
受け入れてくれた・・・
初めて感じたこんな思い・・・
見付けてくれて
ありがとう・・・”
ザック「次に会う時は・・・本物のレディになってるんだぞ・・・。じ
ゃあな!(モアの頭に手を置き、上手後方へ去る。)」
モア「・・・兄ちゃん・・・兄ちゃーん!!ありがとーっ!!きっと
あたい・・・兄ちゃんとの約束、守るからねーっ!!」
音楽盛り上がる。
――――― 幕 ―――――
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
(どら余談^^;)
土曜日に、来月の23日に人形劇に呼んで頂いた団体さん
との打ち合わせに行って来ます(^O^)
来週月曜日には、次回作品の歌練習があります(^_^;)
再来週には録音・・・3月にパタパタ・・・と3公演が入り・・・
新作書きをしたいのですが、中々頭がお話しモードに入り
ません~・・・(>_<)
この作品の掲載も間もなく終了しますが・・・次回作のスタート
まで、ひょっとすると暫くお待ち頂かなければならないかも
知れません・・・(ーー;)
なるべく早く、また掲載スタートするつもりにしていますので、
間が空いてしまったら、すみませんm(_ _)m
今暫くお待ち下さい・・・(>_<)