「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

しまむらのビジネスモデル-小商圏・地域集中出店 / 物流優先

2011-06-27 09:14:16 | 「身の丈」経営

ライバルが容易にまねできないビジネスモデルで業績を伸ばす

 婦人向けを中心とする衣料専門店チェーン「しまむら」の店舗運営システムの特徴として,①圧倒的な小商圏で成立し,他社に真似できない店舗運営システムの確立。②物流の善し悪しは店舗の運営と業績大きな影響を与えるとし,まず物流センターを自社で建設してから地域集中出店するという,自前物流によるバックアップがあげられる。

 この考え方は,全国展開のホームセンター「コメリ」とも共通するものである。 同社のHPで次のように公表している。その内容を,下記に全文転載する。

◆店舗と商圏  http://www.shimamura.gr.jp/company/business/13/
 

▼ドミナント開発
 ドミナント出店はチェーンストアにとって運営管理、物流などの効率化と高度化の基本原則です。しまむらは人口10万人当たり1店舗の出店を目指しており、こうすることで知名度の向上と運営の効率化が一気に進んで業績が目覚しく向上します。

▼適正規模と快適性
 お客様の買いやすさは店舗、売場へのアクセスのしやすさと、商品の選びやすさです。私たちはデイリーファッションの店舗としては売場の広さを 1000㎡と1300㎡が最適規模と考えています。一時はとにかく大きい店舗をという風潮が世界中に蔓延しましたが、しまむらは全てに適正を追求する考えから、規模と店舗グレードの向上に対応しています。

◆立地開発  http://www.shimamura.gr.jp/company/business/14/

▼小商圏で高寡占
 日本の平均世帯あたりのデイリーファションの購買額は、総理府の統計によると5000~7000世帯の商圏での購買力は約10億円となります。しまむらはその商圏購買力の1/3以上の占有率を占める3.3億円の売上が1店舗の基本です。
▼適正立地と用地開発
 店舗業績を左右する立地の開発を、多くの小売業では不動産業者に任せているため、適正を欠いているものが多く見られます。私たちしまむらでは、店舗の適正立地と用地の基準をマニュアルに規定し、商圏調査から始まって、地主との交渉、契約に至るまでしまむらの開発部で行っており、これも業界で高い注目を集めています。

◆物流技術   http://www.shimamura.gr.jp/company/business/17/

◆独自の物流システムの開発

 数百店舗に商品を供給するチェーンストアにとって、物流の善し悪しは運営と業績 に重大な影響を与えます。それでも日本では独自の物流システムを築いて運営している企業が少ないのが現実です。しまむらは僅か6店舗の時代から物流システ ムの構築を始め、現在は全国8ヶ所の商品センターを稼動して、全国自社物流網へと進化しています。

◆スピードを追求する最新鋭物流センター

 独自の設計思想による超効率化されたセンターでは自動化を徹底し、1日の処理量 が成田空港の手荷物とほぼ同量の桶川センターでさえ、20名の定時社員と3名の管理者で運営されています。また、全国を自在に移動する荷物は1個当たりハ ガキ1枚程度という低コストを実現しています。

 

◆「しまむら」企業概要  http://www.shimamura.gr.jp/

 「しまむら」は, かつては郊外立地で低価格にこだわった商売をしていた。だが,「安かろう・悪かろう」を是としなくなった消費者ニーズの変化を読み取り、2001年頃からはファッショントレンドを重視した商品政策に転向した。


・商号 株式会社しまむら   SHIMAMURA Co.,Ltd
・設立 1953年(昭和28年)
・事業内容 総合衣料品の販売
・本社 埼玉県さいたま市北区宮原町2-19-4

資 本 金: 17,086百万円
決 算 期: 2月20日
売 上 高: 437,001百万円(2011.2.20現在)
従 業 員: 14,597名(2011.2.20現在) 

▼店 舗 数
 しまむら: 1,200店舗(2011.2.20現在)
 アベイル: 244店舗(2011.2.20現在)
 バースデイ: 121店舗(2011.2.20現在)
 シャンブル: 69店舗(2011.2.20現在)
 ディバロ: 13店舗(2011.2.20現在)

▼「しまむら」-バックナンバー

身の丈経営 「しまむら」の物流力の凄み 2
身の丈経営 「しまむら」の物流力の凄み 1


▼関連HP
  流通講座 -スーパー,専門店,百貨店,ドラッグストア,ホームセンター,他

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⇒ 関連HP ⇒ エリアマーケティング
⇒ 関連HP ⇒ 県民性-風土記

エリアマーケティング実践セミナー  2011/07/19~2011/07/20  《産能マネジメントスクール
 -「地域対応のマーケティング」が求められる時代です
    http://seminar.hj.sanno.ac.jp/s/3097

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しまむらとヤオコー
クリエーター情報なし
小学館

 

ユニクロvsしまむら―専門店2大巨頭圧勝の方程式
クリエーター情報なし
日本経済新聞社

 

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