(写真)法案に反対するためにロシアの議会の外に集まったデモ参加者
ロシアの上院は、抗議活動を取り締まるために法律違反に対する罰金を大きく引き上げる物議を醸している法案を通過させました。
法案は、現在の最大5,000ルーブル(152ドル)からデモ参加者には300,000ルーブル、組織した者には600,000ルーブルに上げるというものです。
法案は、水曜日に、賛成132で支持されました。棄権1、反対1でした。
後は、プーチン大統領が署名をするだけです。
彼は、以前、与党統一ロシアが支持している法案に支持する態度を示しました。
評論家は、自由を束縛するとして親与党派を非難しています。
現在の法律では、不許可のデモに参加するか、許可されたデモでも違反があれば罰金が科されます。
地方政府には、どこで抗議活動が行われるか、覆面をしている参加者を禁止することも含めてどういう形態で行われるかに関する制限を解釈する更なる余地が与えられています。
法案は、すでに野党議員が400の修正案の提案を試みて長い議論をした後に、ロシアの下院議会を通過しました。
政府は、計画されている来週のモスクワでの反政府運動の前に法制化したいと思っています。
野党公正ロシア党のガドコフ議員は、クレムリンが国民を恐れていることを意味しているとしてその法案を苛酷だと表現しました。
「それは市民戦争への道であり、大規模な鎮圧への道となる。我々は、それが血と貧困と革命で終わることを知っている」と彼は言いました。
人権団体は、法案は集会の自由の権利に関するロシアの憲法に違反すると主張しています。
プーチン氏は、最近、法案への支持を公然と表明しました。
「我々は、過激な行為から国民を守らなければならない、」と大統領は言いました。
ロシアでは12月の議会選挙の後、大規模な反政府運動が起こりました。参加者は選挙の不正を訴えました。
当局は、不正を否定しています。
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今日は1ルーブルが2.43458円です。即ち、現在でも抗議運動に対して最大約12,000円の罰金があり、新法が法制化されれば、デモ参加者に約72万円、組織者には約144万円の罰金が科されることになります。なんという法外な罰金でしょう! しかも表現の自由である抗議活動に対してです。まるで、ソ連時代に戻ろうとしているようです。そもそもプーチン氏が再び大統領になりメドベージェフ氏が首相になるという身勝手な交代劇を堂々と行うこと自体民主国家のすることではありません。ロシアの民主化への道は遠いどころか後ろ向きに歩いているようでは到達は不可能ですね。