ザキの買ってきたコーヒーを飲んで俺達はステーションホテル地下の駐車場に向かった。平井は俺とザキに挟まれて歩いている。駐車場に2台分のスペースを取って停まっている白のベンツS500が松の車だ。
「やっちゃん、転がしてくれん?左ハンドル大丈夫やったろ?」
俺は松からベンツの鍵を受け取りキーレスエントリーのボタンでドアロックを解除して、鍵をコートのポケットに突っ込んだ。新型のベンツを運転出来る事は庶民には滅多にない。俺は喜んでベンツのエンジンを始動した。ザキは平井の腕を掴んだまま後ろの座席に座った。ベンツの持ち主は助手席だ。
小倉駅北から都市高速に乗り、黒崎で降りバイパスを通り40分程で新飯塚駅に着いた。ベンツに付いているデジタル時計は9時20分と表示している。松木社長はもう駅に着いていた。若い者を一人連れていた。あまり大きくはないがいかにも悪そうな男だ。
「やっちゃん、ベンツ目立つけちょっと離れた所に停めちょって。ほんで平井見よって。ザキやったっけ?お前俺と一緒に来てくれ」
俺は松とザキをベンツから降ろし、平井を助手席に移動させてベンツを駅から少し離れているが、駅の様子が見える場所へと移動させた。平井は黙っている。
松とザキは松木社長達と合流し、駅の中へと消えていった。俺はベンツの窓を少し開けて煙草に火を点けそれを目で追った。平井もポケットから煙草を取り出したが俺はそれを許さなかった。神経が少しささくれだっているようだ。俺は深く煙草を吸ってゆっくりと煙を吐き出した。
「やっちゃん、転がしてくれん?左ハンドル大丈夫やったろ?」
俺は松からベンツの鍵を受け取りキーレスエントリーのボタンでドアロックを解除して、鍵をコートのポケットに突っ込んだ。新型のベンツを運転出来る事は庶民には滅多にない。俺は喜んでベンツのエンジンを始動した。ザキは平井の腕を掴んだまま後ろの座席に座った。ベンツの持ち主は助手席だ。
小倉駅北から都市高速に乗り、黒崎で降りバイパスを通り40分程で新飯塚駅に着いた。ベンツに付いているデジタル時計は9時20分と表示している。松木社長はもう駅に着いていた。若い者を一人連れていた。あまり大きくはないがいかにも悪そうな男だ。
「やっちゃん、ベンツ目立つけちょっと離れた所に停めちょって。ほんで平井見よって。ザキやったっけ?お前俺と一緒に来てくれ」
俺は松とザキをベンツから降ろし、平井を助手席に移動させてベンツを駅から少し離れているが、駅の様子が見える場所へと移動させた。平井は黙っている。
松とザキは松木社長達と合流し、駅の中へと消えていった。俺はベンツの窓を少し開けて煙草に火を点けそれを目で追った。平井もポケットから煙草を取り出したが俺はそれを許さなかった。神経が少しささくれだっているようだ。俺は深く煙草を吸ってゆっくりと煙を吐き出した。