晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

寒椿

2012-02-07 23:23:36 | Weblog
 側道の、寒さに耐え凛と咲く紅い椿に芯の強さを感じます。

 新聞読者の投稿<文芸>の紙面に思わず見入っていました。見覚えのある方です。
寒椿を詠んだ俳句を投稿され見事一席に選ばれ顔写真も掲載されていました。
 作者さんに出会ったのは西国巡礼のいよいよ最終、善光寺お礼参りの旅でした。
バスツァー、隣席に居合わせたものの初日は”よろしくお願いします”の挨拶だけでお互い話すこともなく車窓を眺めたりイヤホンを付けていたり自分の時間を過ごしたものでした。
 宿泊ホテルが相部屋になりここで少し私的なことも話したのでした。
もの静かな口調で語られる中に、ご主人と共に会社を興し二人三脚で働いたこと。
その同志として働いたご主人に先立たれ片腕をもぎ取られた思いでいたこと。
生きていくうえで健康を保持しなければ・・・心の空白を埋める俳句をはじめたとか。
息子さん夫婦を見守りながらも自立して生きたい・・・そんな思いが感じられる会話をしたことを思い出しました。

 高齢者になっても社会保障はあてにならない時代、余生を生きることは、誰にも頼らないことという覚悟を寒椿に託した句を詠まれていました。
 句からも寒椿からもうかがえる、その人らしさ・・・。

  < 寒椿 心の隅に 今もなお >


 

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