晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

子どもの目・大人の目

2016-02-09 20:51:39 | Weblog
 物心ついた昭和30年代だろうか・・・私が育った田舎ではおじさんの紙芝居屋さんが自転車でやって来ていた。
子ども達は急いで広場に集まったものです。残念なことにどんなタイトルがあったか記憶がない・・・。

今、絵本と共に毎回2冊の紙芝居を借りてきます。冬をゆったり過ごす農婆はこのごろ紙芝居屋さんにも変身しております。ほっかほかカーペットの上では「冬季興行のはじまり!はじまり!」

 向き合った孫と婆、紙芝居を真剣にみつめる小さな目は輝いて見えます。
同じ位置での絵本の読み聞かせと違って紙芝居は子どもの表情が正面からうかがえとても楽しいひと時。
子どもの顔を見ながら、最近は読み手の婆もなかなかの役者になりました。
 拍子木をたたいて、ぎょうせん飴でもサービスしましょうかね。
  < 懐かしく セピアに染まる 幼き日 > 

ぬくもり

2016-02-08 21:34:51 | Weblog
 家族の多い賑やかな我が家、庭先は種から育てたビオラが株を広げ始めています。
側のポストに切手の貼られていない封筒が一通届いていました。
 まぁ、開けてビックリ!<美味しくいただきました>のメッセージに短歌が5首。
どの歌もほんわか心に染みました。そして、最後に「しっかり歌を詠んでね もう春です」と美しい文字で書かれておりました。嬉しいばかりの農婆でした。

 お手紙下さったのは近所の独り暮らしのご高齢の方。
この日、たき火に入れた焼き芋が焼き上がったものの食べる者もなく、冷めてしまっては・・・と農婆は思いつて持って走りました。
熱々の焼き芋を紙袋に入れ訪れた玄関先には静かに寒アヤメがさいていました。我が家とはまるで違う風情です。
 「はい!温かい懐炉をどうぞ!」と私は焼き芋を差し上げて「冷めないうちに・・・」と帰りました。
年代は親子ほど違っても女同士、焼き芋に声を上げてお互い大笑いでした。
 
 いつも「短歌はいいものよ」「歳をとっても楽しめるから・・・今から」としきりに<三十一文字>お誘いくださっていました。迷い心で、まだまだ手も足も出ない農婆です。

 野焼き芋をほんわか短歌に歌い上げてくださった手紙をもういちど見ながら、今夜は以前頂いた記念出版された歌集を開きたくなりました。
  < 春来たり 三十一文字に 恋したり >

もの好き農婆

2016-02-07 20:29:14 | Weblog
 今年も夏野菜を種から育てようと小さな苗床を設えちょっと意気込んでるぶどう温室内です。
こんな農婆、人はきっと、もの好きだとお思いでしょう・・・。
 トマトはともかく、ピーマン・ナスなどいくら家族が多くても5・6本あればいいわけで、シーズンになればホームセンターにいくらでも並びます。もの好き農婆が試行錯誤で育てたものなどとは比較にならないほど元気で、その上お安いのです。

 畳1枚分ほどの電熱マットに種蒔きしたトレイを並べ、夜は冷え込むだろうと毛布を掛けてやる愛情の掛け方。
センサーが適温をキープして、やがて小さな芽が出てくるときの感動はもの好きではなく喜びです。早く芽を出せ・・・心待ちの毎日。

 昨日、初めて電熱マットにスイッチを入れた。これがぶどう栽培にもあった<火入れ>なんだと思い出しました。
 温室栽培には加温栽培がおこなわれた頃があり、この室にも太く長い鉄管が通してあり重油ボイラーで室内を加温していたのでした。
亡き舅はこの<火入れ>にも大安吉日を選んでいたという農家の心がうかがえます。
 
 もの好き農婆の昨日の<火入れ>はどうやら先負だったようで・・・。
  < スタートは 心ひそかに 夢を懸け > 

気遣い

2016-02-04 20:33:42 | Weblog
 種蒔きから育てたパンジー、今年もこんな具合にリースも作ってみました。
上手くは出来ないけれど…平和や幸福、永遠のシンボルとされているリースを作ることに幸せ感じます。
栄養は勿論、花殻摘みなどのちょっとした気遣いも大切な管理のひとつのようです。

 二世帯同居のわが家です。家族が多いだけにこの気遣いが大切だし、また気遣いが有り難く思えるものです。
母親が夕食準備で忙しい時間は、邪魔にならないよう孫たちは婆と絵本にカルタ・ゲームですごします。
食事も終われば、婆だって自分の時間は欲しいもの。自室にこもり、PC・本・たまには電話。
 昨日は部屋から出ようと襖を開ければ、足元に小さな紙切れが一枚落ちていました。
 まぁ、ミミズのような文字で<おやすみなさい ○○○より>とメッセージが・・・。
どうもどうも、長電話の婆のじゃまにならないように子どもながらの気遣いでした。そっとメモを残し二階に上がったようです。恐れ入ります小さな心配り・・・。
  < ささやかな 幸せ紡ぎ 春の庭 > 

振り出し

2016-02-02 20:05:27 | Weblog
 剪定を終えこれから果樹の休眠期となるひっそりとした爺婆のマスカット温室です。
 果樹栽培はくり返しで終わりのない作業、どこがスタートでどこがゴールなのか・・・仕事は永遠です。
 やはり、休眠で英気を養い春のやわらかな芽吹きがスタートならば、今は振り出しに戻ったところでしょう。
 
 毎晩、孫のお付き合いで遊んでいる<双六>、まさに果樹栽培はこれなんだと気付きました。何度も繰り返し飽きることなく続いています。
昔のように<あがり><ふりだし>ではなくゴール、スタートの現代双六はサイコロも2個使用。足し算のお勉強になります。
 
 そうそう、マスカット温室の作業も2つのサイコロの爺婆が転げて、ゴールを目指します。
 サイコロ目も1つよりも2つあれば<あがりも>も早いというもの。葡萄作りってそんなものかな・・・。
  < また一年 共に転げる 農夫婦 >