緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

視床下部のスイッチ

2007-12-27 18:02:02 | アロマテラピーとは
アロマテラピーでリラックスするというのはどういうことか。
これについて前回書きました。
ごくごく大雑把に言うと、
精油の成分やタッチの刺激が脳の視床下部にある
自律神経中枢に働きかけることにより、
副交感神経が優勢となり、
結果として身体も心も「ゆったりモード」になるということでしたね。

それはそうなんですが、
ここで誤解しないでいただきたいのは、
アロマテラピーは必ずしもいつも副交感神経を優勢にすることを
目的にしているわけではない
ということです。

■ 一方向でないのがアロマテラピー
多くの場合、アロマテラピーを必要とする人は
ストレスでずーっと交感神経優勢状態にあることがほとんどなので、
「ゆったりモード」への変化は、アロマが副交感神経へ切り替えた
かのように思えるでしょうが、
実はアロマテラピーがやっている仕事は、
上述した視床下部の「スイッチ」を刺激することが主であって、
結果として起きる変化の「方向」はその時の身体の状態による、
と考えた方があたっているように私は思います。

つまり、アロマテラピーの刺激をきっかけとして、
リラックスが必要だと身体が判断すれば、副交感神経へ切り替わり、
ここはちょっとシャッキリしたいと身体が判断すれば
交感神経に切り替わる。

いわゆる「薬」と違って、アロマテラピーの面白い所は
そういうところではないかと思います。
精油の効能の紹介でも「リラックスとリフレッシュ」という
一見相反することが書かれていたりするのも、こういう訳です。

もちろん、リラックス方向が得意なアロマ、
リフレッシュ方向が得意なアロマ、性格はそれぞれありますが、
それにしても一方向だけじゃないというのが、
いかにも複雑な自然の信号をたくさん含んだアロマらしいところであり、
また生き物の身体のしくみの弾力的で興味深いところでもあります。

■ 一口に「元気」といいますが・・・
例えば「アロマテラピーで元気になりたい」というケースを考えてみましょう。
単純に「元気」という言葉だけから考えると、
副交感神経へのスイッチとは反対方向のように思えますね。
でも必ずしもそうではありません。

まず元気が無い状態、これを考えてみましょう。
二つの場合が考えられます。
1. ストレスによる交感神経優勢状態が続いた結果、疲弊した=元気がない
2. ずーっとゆるみっぱなし(ストレスの自覚はない)でやる気が出ない=元気がない

1のケースについては難しくないですね。
アロマの刺激によってリラックスして副交感神経優勢となり、
身体が十分に休息充電できればまた元気が出てきます。

2の場合、ちょっと複雑。
本人はもう「リラックス」なんてうんざりだったりするのです。
だってゆるみきってるし、むしろやる気が欲しい、元気が欲しい。
アロマテラピーが直接にリフレッシュ方向に効いてくれれば、
これは速攻解決です。これで済めばラッキー。
しかし問題はそう単純ではないでしょう。

(この話、またしても次回へ続きます)

Wirelight
《緑香庵にて》


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