おとといのブログで桜井氏の牌を切る動作について反響があったので追記です。
「麻雀牌の音で、
その人が相手に迷惑をかけているかどうかわかるんですよ。
あるいは、相手を気持ちよくさせている音もある。
どうせなら相手を気持ちよくさせて打つべきなんだけど、
自分が勝つことだけを目的とするならば、
相手よりも目立った強い音を出した方がいいわけ。
そういうことみんなやるんですよ、
それで勝った、負けたって評価しているわけ。
でも、雀鬼会の場合そうじゃなくて、
自分よりも打ってくれる相手に対していい音を出してあげる、
打ちやすくしてあげる。
それを日夜練習しているんだよ。」
「頭の中に映像が浮かんできて、
そこからポンと瞬時に判断する、
それが正解だと知っているから、
雀鬼会ではみんな1秒で打つ。
ほとんどの人は、
考えることに価値があると思い込んでいるから、
考える前に1秒で打つことを教えているんです。
最初はなぜ1秒で打たなきゃいけないんだとみんな疑問に思う。
だって損でしょう。
よく考えたほうが得じゃないかと思っている。
でも、続けていくうちに、
考えがなくなってきて、
ひとり一人に感性が芽生え始める。」
桜井章一 「質を聳てる」より
打ってくれる相手に対していい音を出す。1秒で切る事に感性が磨かれる。
ボクシングにもそのまま通ずる事ですが、相手が居るから自分も勝負ができる、相手が居るからこそ練習ができる。
相手がいてこその自分。この感覚は大事だと思います。
マスやスパーでも、初心者ほど自分の事でいっぱいなので、相手を打ちのめすだけのボクシングになったりもしますが、
それだけになってしまうと醜く感じたりもします。
実際、実力がある場合のほうが、相手を気遣ったいい練習ができるものですが、その位の「余裕」があったほうが、美しいボクシングになります。
また、上手いかどうか、強いかどうかといった部分よりも、言われるまでもなく自然とサンドバックを譲ったり、初心者の方にスペースを譲ったりといった場面のほうが美しく感じるし、そういう場面を見ると、いい空間だな~と思ったりします。
「牌を切るのに1秒ルール」 たった1秒で?と思いますが、考え込むよりも、瞬時に判断する事が感性を引きだすのに有効かもしれません。
実際の所、ボクシングのパンチが向かってくるのに1秒もかかりませんが、(コンマ1、2秒位?)
もうそれ位のスピードだと、考えるより先に体が動いていないといけないと間に合わないといった状況ですね。
本来パンチを避けるのは、人間の反応速度では間に合わないスピードといいます。
ですがこれらはパンチと想定したミットが当たらなくなるように、みなさんもトレーニングで自然と身に付いています。
野生に近づいてきたという事でしょうか。
大人になるにつれて先を見る目が養われるように、ボクシングも経験で先を見る目、予測がつくように感覚が磨かれていきます。
肉体と共にどんどん感覚、感性を磨いていきましょう。
【KSBC】神戸スポーツボクシングクラブ
神戸スポーツボクシングクラブ URL → http://www.kobe-boxing.com/