スローライフ~子どもと楽しむスローな時間

4人の子ども達と楽しむ自然な暮らし。子供達は、自然の中で生きる力をつけています。
日々の暮らしの様子を夫婦で綴ります。

崎山比佐子さんに聞く放射能とわたしたちの暮らし

2011-11-30 01:10:47 | 反核、反原発

崎山比佐子さんの講演会が八戸市でありました。

 

3.11以降、日本は放射線による被曝を身近に感じながら日常生活を送ることになってしまいました。

 

すると国は、放射線は安全という刷り込み始めました。

 

文科省では100ミリシーベルト以下は安全というパンフレットを作って配っているそうです。

 

100ミリシーベルト以上では急性障害が現れるというデータがあるが、100以下はいわゆる「ただちに健康に影響はない」ということ。

ベラルーシだって、チェルノブイリ事故後ただちに健康に重大な影響はありませんでしたが、4年くらいたって小児甲状腺ガンが激増しています。

 

以下、おぼえている講演の内容を箇条書き。

 

●年間の被爆許容量を1ミリシーベルトとしたが、これはコストとリスクをはかりにかけただけで、学問的に決まっているわけではない。

 

●問題なのは放射線の危険は蓄積していくということ。

 

●放射線は体を透過し、DNAを傷つけるので大量に浴びると死に至る。少し浴びた場合でも、DNAが傷つき間違えて修復されると、それががんの原因になることがある。

 

●山下俊一さんのロシアでの調査によると、土地の汚染程度と子供の放射線体内蓄積量には高い相関関係が認められた。ロシアの汚染状況と福島を比較すると、放射線管理区域より上の汚染レベルの「移住権利区域」にいわき市、二本松市、福島市が相当、それよりさらにレベルの高い「義務的移住区域」に田村市、伊達市、飯舘村などが相当する。当時のソ連でも避難という措置をとったのに、日本では普通に生活を続けさせている。

 

●福島第一原発事故でセシウム137が放出されたとき、「セシウムは骨格筋に蓄積するから、骨格筋にはガンはないからセシウムに被爆しても大丈夫」と言った学者がいた。ベラルーシゴメリ州で1997年に死亡した10歳以下の子供を調査した結果、セシウム137は特に甲状腺にたまることが分かった。さらに、心臓、脳、肝臓、副腎、膵臓など色々なところにたまることも分かった。セシウムの蓄積量が少なくても心電図の異常などが見られた。

 

●セシウム高汚染地区の子供達は、疲れやすい、病気にかかりやすいなど健康に問題がある。ベラルーシの小学校は子供達が疲れやすいので授業時間を短縮している。正常な子供の出生率は20%しかない。そのような地区で、特に汚染されている食品は、肉、キノコ・ベリー類、ミルク、野菜(特にアブラナ科)。

 

チェルノブイリ事故から25年たったが、今でも30km圏内は人が住めない状態。その圏内の2倍くらい福島は汚れているが、そこで普通に大人も子供も生活している。

 

●日本では、100ミリシーベルト以上になると予測されたらヨウ素剤を配るという基準になっている。後に公表されたSPEEDIの結果をみたら爆発事故当時100超えていた。しかし、その頃、福島では人々は水をもらうためにバケツを持って雨の中を並んでいた。文科省は100超えていたのを知っていたのに住民に何も知らせなかった。

 

●住民の甲状腺調査をしたのは、それから2週間後。放射性ヨウ素の半減期をすぎてからの調査だから多くの人が異常なしとされた。この人達は被爆していないことにされている。

 

●伊達市では、子供達が線量計をつけて通学している。1か月の累積放射線量が3ミリシーベルトの子もいる。

 

●これから食べ物が重要。できるだけ汚染されていない地域の食べ物を選ぶ。特に妊婦や乳幼児、子供は気をつける。

 

 

青森の放射線量は低いというが、それでも公園などで子供を遊ばせることに不安を感じるという質問に対して、崎山さんの回答は、やみくもに恐れず測定することが大事ということでした。

  

行政にやってもらうよう働きかけが必要と。

 

実は、最近、十和田市長に線量計を市で購入し市民に貸しだしできるようにして欲しいと要望したのですが、今は難しいというような回答でした。

 

行政が動くの待つより、自分達で購入して測って回った方が早いんじゃないかと思いました。