今夜はバッハコレギウムジャパン定演。
メンデルスゾーンの交響曲第2番 《讃歌》は第九を超えんと1840年に作曲、自ら初演したとてつもない大作。
1部がシンフォニア、2部がカンタータの70分の大曲。
合唱、ソロ、重唱と続く2部がすごい。ベンヤミン・ブルンスが素晴らしい。パワーと技術は圧巻。ジョナ・マルティネスも美しい声と美貌でわたしたちを魅了。
終曲は大規模な合唱フーガで最高潮に盛り上がり、感動的なフィナーレ。
すごい。
なんとBCJにとっても初だという。
それゆえの、ものすごい熱気あふれる、とてつもない演奏だったのだ。
これは第九を超えているかもしれない。
こんな傑作がなぜあまり演奏されてこなかったかといえば。
メンデルスゾーン自身による初演で熱狂的な人気を博し、当時は数多く演奏されたのがだという。
だがメンデルスゾーンがユダヤ人ゆえに名誉を貶められたことにより、演奏されなくなったのだと。悲劇の傑作なのか。
年末の風物詩としての第九ほどには無理だろうが、もっともっとこの傑作が演奏されてほしいものだ。
そうすれば音源もいっぱいできて、わたしたちにもこの傑作を歌える日が来るかもしれない。
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「B→B バッハからメンデルスゾーン=バルトルディへ」
J. S. バッハ:
カンタータ第80番《われらが神こそ、堅き砦》BWV 80(W. F. バッハ版)
F. メンデルスゾーン=バルトルディ:
交響曲第2番 変ロ長調《讃歌》 Op. 52
指揮:鈴木雅明
ソプラノ:ジョナ・マルティネス、澤江衣里
アルト:青木洋也
テノール:ベンヤミン・ブルンス
バス:小池優介