Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

藤沢市民オペラ「ナブッコ」でウクライナに思いをはせた

2022-03-05 22:59:00 | Opera
今日は藤沢市民オペラ「ナブッコ」で藤沢市民会館。
2/24にプーチンが狂気の戦争を始め、2/26からこの公演が行われていることには、天か神か何か大きな力が働いてのことではないか。
ぼくはそんな気がして、夏祭・ユベントスの歌とも田中淳子さんに話していた。

幕が開くとユダヤの人々がバビオリア王に恐れ慄く情景があり。フィナーレではその彼らがエルサレムに帰って神殿建立を誓った。
狂気のロシアの侵略下で、耐え、戦うウクライナの人々のことを思い描かなかった観客はホールに1人も居なかったろう。

この演目はスカラ座やベローナなど幾つか観ていたがそんなには感動しなかった。
今日の“岩田達宗ナブッコ”で、3つの奇蹟、赦しと救済のドラマとして観て、ようやく少し理解できたような気がした。
「行け、我が想いよ」では目頭が熱くなった。

歌手たちのこと。大好きな小林厚子さんや今井俊輔さんは最高だったが、伊藤さん、工藤さん、山下さん、新海さん、スンジュさんらずらり並んだ実力者は皆んな素晴らしかった。
彼らの力を引き出したと思えるような、滑らかで、躍動して、表現力豊かな園田マエストロの指揮ぶりだった。
マエストロに率いられたオーケストラはドラマチックで躍動感があったが、それよりも枯れたような美しさや、遠吠えのような遠近感が心に残った。

でもそんな細々としたことより何より、今日の岩田ナブッコに注いだ全ての音楽家、藤沢市民、スタッフの情熱と。
感動した観客の胸の中にあった、ウクライナへの思い。
これらが何かエネルギーとなって、ウクライナの人々に届く。そう思いたかった。





























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