今夜は「クラシック音楽が世界をつなぐ~輝く未来に向けて~華麗なるガラ・コンサート」でオーチャード。
このクラシックキャラバン2021は、コロナ禍で苦闘する音楽家をサポートするために企画され、文化庁のアートキャラバン事業に採択されて実現。全国で19公演に出演する音楽家は総勢250人。
森谷真理さんが聴きたくてチケットを買ったが、今夜の主役は沼尻竜典マエストロ率いる、フリーランスの音楽家を中心に構成された「スーパー・クラシック・オーケストラ」だった。
2年間パンデミックに屈しなかった演奏家たちが威風堂々を奏でるや、たちまち胸が熱くなった。
その後は一流ソリストとの共演。川久保賜紀さんとはサンサーンス。また素晴らしいヴァイオリニストと出会えた。
福田進一さんは弦バックにビートルズメドレーで楽しめ。上原彩子さんはチャイコ3楽章。ドラマティックなエンディングの迫力に度胆抜かれ。
前半最後はボレロ。これは、ちょっとすごかった。ピアニシモで始まって、徐々に高めていき、最高潮でのエンディングはエクスタシー。ボレロってこんな傑作だったのか。
2部はスター歌手たちが登場。
清水華澄さんはサマータイムにちょっと驚く。こういうのも上手いんだね。
西村悟さんは誰も寝てはならぬ。声、技術、表情、容姿、申し分なし。こんなテナーがいるんだから、新国立も2流や1.5流の外国人歌手なら必要ないよ。
大西宇宙さんは闘牛士の歌。カッコ良い。サイコー。新国立のカルメンでエスカミーリョやってほしかったよ。
そして最愛の森谷さんは勝ちて帰れ。何もかも素晴らしい。アイーダ観たい、いつか観れるんだろうか。
最後は第九4楽章。
合唱は藤原と二期会でさすが。
ソリストはもちろん素晴らしい。こんな人たちのバックで歌えたらサイコーだ。
でも今夜は、やはりオーケストラの皆さんの日だったろう。
エンディングに向かっての、火の玉のような演奏は、この2年の苦しかった思いをはらすかのようでもあり、それを乗り越えた歓喜にも聞こえた。
胸が熱くなるコンサートだった。
やっとコロナ終息の希望が見えてきた。
彼ら音楽家に幸あれ!
素晴らしい2022年よ来たれ!