映画見る前に あわてて文庫本買って読んだけど
ほんとに本の通り 葉蔵坊っちゃんが見事に堕ちていきましたな。
堕ちてくというか、「生まれてすみません」から始まるから
天使だか悪魔だか、
たぶんもともと人の手の届く世界に生きてちゃいけない人やったのかも。
もっと生きていたいと言いながら、志半ばに死んでしまう中也君に対して
ただただきれいな顔でそれを見てる葉蔵坊ちゃんは
死んでく人間を見送る悲しい妖怪みたい。
とにかく中原中也と、葉蔵の鎌倉の場面がものすごく綺麗だった。
小憎らしい堀木や中原中也、葉蔵の姿が綺麗に映されてるのに
女の人たちがどれも、若干グロテスクに撮られてたのも
葉蔵坊ちゃんが本気で女のひとを愛せないまんま 消えてっちゃったからやろうね。
見終わった後、映画館から出てく女の子たちが口々に
「茫洋茫洋・・・」
つぶやきながら出て行ったのが印象的でした。
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