牀前看月光
疑是地上霜
頭挙山月望
頭低故郷思
【読下し文】
牀前 月光を見る
疑うらくは これ地上の霜かと
頭を挙げては 山月を望み
頭を低(た)れては故郷を思う
【訳】
ベッドの傍に月光が白々と差しているの見て
てっきり霜が降りたのかと思った
顔を上げて窓の外の月が山にかかるのを見つめ
そしてうつむいて遠い故郷に思いを馳せるのだ
有名な李白の『静夜思』という漢詩です。
学生時代に漢文の授業で習いましたよね。
もともと秋の詩ではありますが、満月など美しい月の夜には
季節を問わずふと思い出す詩です。
訳を読んでも分かるように、状況的にはごく平凡な、
読んで字のごとくな内容。
とは言え、人が夜に物思いに耽る様子を、
端的に美しく表現している詩だと思います。
冴え冴えと心の奥底まで照らし出すような月影。
『月影』と書いて月の光を意味する訳ですが、
「光」なのに「影」なのですね。
太陽の光の影だからでしょうか。
月の光には何か人を物狂おしい心持にさせる要素がありますね。
冷たく、人の心を鷲掴みにする何か…
このような夜に月光を浴びながら瞑想すると、何か見えそう…
見たいような、こわいような。
疑是地上霜
頭挙山月望
頭低故郷思
【読下し文】
牀前 月光を見る
疑うらくは これ地上の霜かと
頭を挙げては 山月を望み
頭を低(た)れては故郷を思う
【訳】
ベッドの傍に月光が白々と差しているの見て
てっきり霜が降りたのかと思った
顔を上げて窓の外の月が山にかかるのを見つめ
そしてうつむいて遠い故郷に思いを馳せるのだ
有名な李白の『静夜思』という漢詩です。
学生時代に漢文の授業で習いましたよね。
もともと秋の詩ではありますが、満月など美しい月の夜には
季節を問わずふと思い出す詩です。
訳を読んでも分かるように、状況的にはごく平凡な、
読んで字のごとくな内容。
とは言え、人が夜に物思いに耽る様子を、
端的に美しく表現している詩だと思います。
冴え冴えと心の奥底まで照らし出すような月影。
『月影』と書いて月の光を意味する訳ですが、
「光」なのに「影」なのですね。
太陽の光の影だからでしょうか。
月の光には何か人を物狂おしい心持にさせる要素がありますね。
冷たく、人の心を鷲掴みにする何か…
このような夜に月光を浴びながら瞑想すると、何か見えそう…
見たいような、こわいような。