佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

「ふるえる瞳」

2023-12-20 13:06:22 | 日記
心がひきあっているなら
どんな障害があっても
自然とあゆみよっていくもの
です

そこには 
内気さや躊躇や策略は
はいりこむスキがないのです
どうしてもすれちがってしま
うとか

相手を思いやるばかりに強気
にでれないというのなら
それはやはりお互いに
それほど求めあっているのでは
ないのでしょう

恋する少女を力づけるどんな
言葉もありません

彼があなたを心の底からほし
がっているなら
あなたがあれこれ考えるヒマ
もないほど
あっというまにさらわれてい
るはずなのです

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湖からぼくに届いたい一通の青い手紙が流れはじめる

2023-12-20 13:04:27 | 日記
時間をください
力をください
気持ちをください

終わりのない歌をください

私を包んで
抱きしめてくれるヒトをください

何にもまどわされないように
強く思いつめたまま生きて
いけるように



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言葉を選んで丁寧に、控えめに、静かな熱を籠めて、語った。

2023-12-20 13:02:23 | 日記
じけそうなとき。
絶望の中にいるとき。

「がんばんれ」、だけじゃ
つぶされそうなときもある、
だけど。

「大丈夫だよ」。
やさしく、背中をおしてくれる
あなたの言葉がありました。

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「優しい人」―女の予感―

2023-12-20 12:07:14 | 日記

「もう行かなきゃ、遅れてしまう」
と、言うのはいつもわたしのほう
だった。優しい人が上りの最終電
車に乗り遅れてしまうことを、心
配していたわけではなかった。

「もう行かなきゃ、遅れてしまう」
台詞(せりふ)を、わたしは優しい
人の口からは、聞きたくなかった
のだ。

それから、玄関のドアが開いて、
ドアが閉まる。駐車場で、優しい
人がバイクのエンジンをかける
音がする。今夜は絶対に見送る
まい、と、心に決めていても、
バイクのエンジン音を聞くと、

わたしは転がるようにベラン
ダに出て、バイクに乗って去
ってゆく優しい人の姿を見送っ
てしまう。優しい人は二階を
見上げ、ベランダに立っている
わたしに向かって、手を上げる。

優しい人はそのとき、どんな顔
をしていたのだろう。わたしの
目は涙で曇っていたから、優しい
人の表情は見えなかった。

優しいに人に、わたしの顔は、
見えていたのだろうか。

その夜、いつものように打ち捨
てられたわたしは、いつもと違
った行動に出た。
裸の上にコートを羽織り、財布と
鍵だけをポケットに入れ、素足を
ブーツに突っ込んで、部屋を飛び
出した。

川を渡る前から、わたしは車を
捕まえるために手を上げていた。
急ブレーキの音がして、個人タク
シーが止まった。わたしの目の
前で、ドアが開いた。

「山科駅まで。急いで下さい
ますか」
「はい」

駅の構内にはまだ、優しい人が
いるはずだ。ゆっくりとホーム
に入ってくる最終電車を、優しい
人は待っている。優しい人が電
車に乗ってしまう前に、

どうしても会いたい。一瞬だけで
も会えたら、それでいい。会って
「おやすみ」と言えたら、それで
いい。そうしても、そうしなくて
はならない。今夜は。
「このへんでええすか?」
「はい、ここでいいです」

わたしは走った。死に物狂いで
走った。

優しい人は売店のそばに立って
いた。見えたのはうしろ姿だった。
わたしに背中を向けて、優しい人
は電話をかけていた。黄緑色の
公衆電話だ。

優しいが
電話をかけている!
どこへ?
どこへ?
どこへ?
心臓が止まりそうになった。

「これから帰るよ。今、電車が
来たから」
そんな声が今にも聞こえてきそう
で、わたしは思わず両手で耳を
塞いだ。

「あなた」
「お、どーした。何があったか」
優しい人はそう言った。思わず口
をついて出た、というような言い方
だった。
優しい人はそう言った。思わず口
をついて出た、というような言い方
だった。

「会いたかったから」
と、わたしは言った。
「もう一度、会いたかった――。
もう一度会って――――」
わたしの声はかすれていた。呼吸
も荒かった。頬には乾いた涙が
こびりついていた。

「おやすみなさいが言いたくて」
優しい人が何かを言おうとする
よりも先に、電車のドアが開いた。
反射的に、優しい人は電車に乗って
しまった。

電車のドアが閉まった。
優しい人を乗せた電車は走り出した。
わたしはホームに取り残された。

何も変わらないのだ、と、わたしは
思った。優しい人の世界のなかにお
いて、わたしはその一部に過ぎず、

わたしの世界のなかにおいて、優しい
人はすべてだった。
永遠に重なりあうことのないふたつ
の世界。

世界と世界を切り分けて、渺
々(びょうびょう)と横たわる桟橋
のない海。深夜の駅で、胸の奥から
大量の血を流しながら、わたしが
目にしたものはそれだった。



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水は揺れる、人は動く  Ⅱ

2023-12-20 12:04:08 | 日記

「私が」を後回しにすれば
よく見える

誰しも善心は持っています。善心を
発揮することは、決して努力して
会得するものでも苦しいことでも
ありません。

悪心でいるよりはずっと楽しい
ことであり、喜ばしい気持にな
るものです。

誰でも善を行ないたい気持は持っ
ているはずです。

それができないのは、あまるにも
小さな我にとらわれて、「私が、
私が」と自己中心の考え方をして
いるからです。

その結果、全体が見えなくなり、
真実が見えなくなってしまいま
す。

真実が見えなくなれば、正しい
対応の取りようがありません。
そうして、他への感謝の心を失
い不満ばかりを募らせるように
なります。

病気になってはじめて日頃の
健康のありがたさがわかり、
職を失ってはじめて仕事に
打ち込めるありがたさがわかり、

海外旅行をして、はじめて米飯
のありがたさがわかります。

自分の立場ばかり物事を考えないで、
ちょっと自分を離れて見ると、いろ
んなものが見えてきて、感謝の心が
湧いてくるはずです。


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ぬくもり   序章

2023-12-20 12:01:34 | 日記

彼の指は男にしては細く長い。
それすら、いとしかった。

・・・どうして、このひとは、
こんなにせつないのだろう。

私は? 彼にとって私は?
はぐれている同類?

せめて「愛している」のひとこ
とが欲しい、たとえ刹那でも・・

・・・



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それは、寄せては返す、喜びの波だった。

2023-12-20 12:00:11 | 日記
>
忘れないように
息を止めて
忘れないように
君を見た

この時と
今のこと

波と海
地球は青い真珠で
白く雲のマーブル模様

時間を忘れて
時間を失くして
僕たちが こうしていること
いたこと

あれはただそれだけで

そのものだった

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「覚えていますか」

2023-12-20 11:57:35 | 日記

覚えていますか?
あなたは、あの日のことを。
覚えていますか?わたしのことを。

わたしたちが出会って、ぶつかって、
ふたつの心がばらばらと音を立てて
砕け散った、あの場所のことを。

わたしは覚えている。たとえあなた
が忘れ去っていても、死ぬまで
二度と思い出しもしなくても、

わたしだけは、忘れない。忘れる
ことなどできない。なぜなら、
あなたという人はあの日、あの
場所で、わたしに刻まれた痕跡
だから。

わたしという女に、この人生に
標された、あなたはマイルスト
ーンだから。

あなたは古い地図。
あなたは壊れた方位磁石。
そしてあなたは、牙を剥いて荒れ
狂う、真冬の海辺に立つ灯台の
明かり。

あなたはわたしを迷わせ、わたし
を引き寄せる。希望なのか絶望
なのか、救いなのか破壊なのか、
わからない―――それらのどれで
もない、

それらのすべてを孕(はら)んだ
光を放ちながら。

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