佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

言葉とはものかしいもの 親切と愛の違いの 違いがほしい

2024-09-04 17:29:58 | 日記

ものをいつくしみ、自分をいつく
しむ。これは毎日の暮らしをいつ
くしむということだと思うのです。

いつくしむ方法は、一日一回、さわ
ること。ごく単純ですが、とても
大きなことだと思います。

さわったことで、あたかも命の
吐息がふきかかったごとく、その
ものがすこし元気になるのです。

逆に言えば、誰にもふれられず
置き去りにされたものは、

やがて生気を失います。
さわるとまた、点検でもあります。

自分の手足や髪といった細部も、
ものと同じように一日一回はきち
んとさわり、点検し、すこやかか
どうか確かめましょう。

大切なものにふれる暇もなく終る
日々が連なるとは、大切なものを
ぼろぼろと取りこぼしていく日々
が積み重なることでもあります。

大切なものにさわり、あいさつを
しましょう。明日のために、今日
もていねいな「おやすみなさい」
と言えるように。

〇ここ一年、さわっていないもの
があったら、断捨離を考えてみま
しょう。

〇夜ねむる前、足にクリームを
つけてマッサージ。「今日もあり
がとう」と声をかけて。

 


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あなたから 見えない女になりたくて 受話器をとらずにいる昼さがり

2024-09-04 17:28:51 | 日記

 

苦しい恋の羽の下
すこしだけ息をしながら
どうしようかと考えた

どうしてこんなに世界が
せまくなってしまったのだろう
すべての考えがみんな
あの人へと向かっていく 


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『ユーモアについて』

2024-09-04 17:26:34 | 日記
 
 
 
「月見座頭」という狂言がある。
谷崎潤一郎や永井龍夫が小説に
書いているので、ご存じの方も
いると思うが、

概略だけを書いておくと、
ある月のいい晩に盲目の男が月見
に出かける。

目が見えないのだから、月なんか
見えはしないのだが、月夜の静けさ
とか虫の声などは、敏感な盲人の
心には、もしかすると常人より

はるかに身にしみる風景として
感じられるに違いない。

彼はその気分をたのしみつつ、
手酌でちびちびやっていると、そ
こへ下京(しもぎょう)の男が
現われる。

盲人が月見をしているのを見て、
これはまた風流なことだと感心し、
いっしょに月見をしようと、持参
の酒肴をともに飲んだり食ったり
し、はては舞い歌いなどして大い
にたのしむ。

やがて、夜も更けたので、下京の
男は名残を惜しみつつ帰って行った
が、途中まで来て、このまま帰った
のでは面白くない、今度はあいつを
なぶってやろうと、先の盲人のところ
へ行き、
さんんざんに打ったり叩いたりした
あげく、いい気持になって家路を
辿った。

「やれやれ、とんだ災難に出会った。
はじめに来た男は親切に付きあって
くれたが、二度目の奴にはひどい目に
会った。

同じ人間でも違うものだなあ」

と、盲人は感慨にふけりクシャミを
一つして去って行った。同じ人間
どころか、まったく同一人物で
あったところがとてもおかしい。

だからといって、私はお説教をする
つもりはない。誰の中にも二つの相
反するものが住んでいる。

盲人を笑うのは悪いことだが、時に
は私たちも盲人同様目をくらまされ
ていることが多いのではないか。

「月見座頭」とはあんた達のことだ
よ、と舞台の上からいっているよう
に聞こえなくもない。

ユーモアとはそうしたものである。

それは心の余裕であり、他人の身
になって考えられることをいう。

それにつけても、日本語にはめくら
という古来のいい言葉
があるのに、禁句になっているとは、
何ともユーモアに欠ける国民であるこ
とか。

身体障害者といえば、差別したこと
にならないと信じているのだろうか。

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新しい私が 鏡に映るまで あした旅立つ髪とかしおり

2024-09-04 12:12:17 | 日記
 
 
 
 
――――また、会えたね。

あのひとのうしろに隠れる
ようにして、俯(うつむ)き
加減の少年が立っている。

―――驚いた!こんなことって、
あるのね?
―――僕は驚かなかった。全然。

と,あのひとは言う。その時、書棚の
陰から、ひとりの少女が小鹿のよう
に飛び出してきて、わたしの姿に気
づき、はっと姿勢を正す。あのひと
笑顔を向けながら、話しかける。

―――ほら、章子ちゃん。ご挨拶して。
この人が『はるになったら』のお姉さん
だよ。

―――こんにちは、高田章子です。この
子は、弟の登です。
―――ああ、ほんとに、驚いちゃった。
こんなことって、あるのね

―――さっきから、驚いてばかりいる。
そう言って、あのひとは笑う。

―――あなたはどうして、驚かないの?
―――驚かないよ。だって、絶対
会えるってわかってたから。

―――どうして、わかるの、そんなこ
とが、
―――理由なんて、ないよ。ただ、わかっ
ただけ。決まってたんだよ。ここで、
こうしてまた会えるって、最初から
決まってた。

それからあのひとは、わたしの胸
もとに、まっすぐ右手を差し出す。
大きな手のひらだ。わたしは知って
いる。

大きくて、ごつごつしていて、温
かい。

わたしに手紙を書いてくれた手。
電話をかけてくれた手。あの日、
成田で、わたしを抱きしめてくれた
手だ。

そう、これがあのひとの「忘れ物」
だった。

わたしは繰り返す。

強く、強く、もう絶対に離さないと、
自分に言い聞かせながら。

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「海の起源」

2024-09-04 12:10:36 | 日記

きみ、知ってるかい?
海の起源は、たった一しずく
の女の子のなみだったんだ。

そのなみだが、どうして
止まらなくなって地球を
水びだしにしてしまったかは、
どんな化学の本にも出て
いない。

知りたかったら
今度、一緒にお茶をしましょ。

 

 

 


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街はもう 秋の予感にふくらんで ふりむきざまのあなたの気配

2024-09-04 12:06:59 | 日記

 

逢いたい人に
 「会える!」と

願いごとが
 「叶う!」と

自分は幸せに
 「なれる!」と

うれしい結果を肯定する
言葉を使う習慣がある
人ほど、

幸せになれる確率が高い。

なぜか、いつでも
思うことが本当になるという

うれしい運の良さを手に
する人になれます


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気がつけば君をめぐりているだけのこのつれづれのエリック・サテイ

2024-09-04 12:05:33 | 日記

「この空の下」
 もう恋なんてしない

 そう決めていたのに
 ふいに現れた恋が
 私につかみかかってきた

  自分の意志とは関係なく、
   人はある日突然、恋に落ちる。

https://www.youtube.com/watch?v=PSaO0l2DpdY


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「一枚の絵」

2024-09-04 12:02:14 | 日記

彼は画廊に通い詰め、さくらんぼ
との「逢瀬」のひとときを過ごし
ていた。

そんな彼の姿に目を留めていたの
か、何か思うところがあったのか、
ある日、画廊のオーナーと思しき
人が彼に声をかけてくる。

美しく年を重ねたと思われる、上
品な初老の女の人。

「あの、その絵に何か、特別な思い
入れでもおありですか?」

「いえ、ただなんとなく、なんとな
く・・・・・いえ、なんと言えば
いいのかわからないのですが、この
絵の前に立つといつでも、心臓を
ぎゅっと鷲づかみにされてしまった
ような気持ちになって、離れられな
くなるんです」

思うがままを口にすると、彼女は
とても丁寧な指先で、本のページ
をそっと捲るようにして―――
言葉を差し出した。

「その絵を描いたのは、わたしの
母です。バイオリニストでした。
今は亡き母はその昔、深く愛した
人のことを想って、その絵を描き
ました。

愛し合っていたのに、事情があっ
て、別れを余儀なくされてしまっ
たようです。別れたくない、行か
ないで欲しい、お願いだから、も
どってきて、

そんな気持ちで彼を見送ったあと、
母はその絵を描いたのではないで
しょうか。つまり、そのさくらん
ぼは彼女のせつない恋心。

母の好きだった人は、おそらくわ
たしの父だと思います。が、その
ことを確かめるすべはないし、今、
どこでどうしているのか、生きて
いるのかどうかさえ、わかりませ
ん。

ふたりが別れた『事情』というの
は、戦争です」

彼女の背後で、チゴイネルワイゼ
ンのバイオリンが泣いてきるよう
な気がした。もしかしたら僕は、

彼女の母親が愛した人の―――
生まれ変わり?

彼はこれまで、そのようなものを
一度も、信じたことがなかった。
だが今は、信じてみようか、信じ
てみたいな、と思い始めていた。

画廊の外に出ると、あたりは瑠璃
色の夕闇に包まれていた。

曲がり角の手前まで来た時、ふり
返って、画廊を見た。ガラス窓
の向こうに、さくらんぼの絵が
あった。暗闇のなかで、なぜか
その絵だけが光に包まれている。

小さくなった絵は彼に「さよな
ら」と言っているように見えた。

次の日、彼が同じ場所にやって
きいた時、そこにはもう、画廊
も絵もなかった。何もかもが跡
形もなく、消えていた―――


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サクセスムーン

2024-09-04 12:00:46 | 日記

 

 

欧米では、エネルギーに
満ちた麺月のときに大事な
商談や会議を開くそうですが、

銀閣寺や桂離宮が月の光を
意識して建造され、月を眺め
ながら重要な話し合いや宴を

催したのも、月の力を知って
いたからです。

自然に寄り添い、つながるすべ
てに感謝する。

すべてのものに改めて感謝した
い。

「おかげさまで、ありがとうござ
います」


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「ひと房のぶどう」

2024-09-04 11:56:29 | 日記

 

 

果物屋の店先には かならず傷の
ついたリンゴがまじっています
同じ一房の葡萄のなかにも 一粒
か二粒の傷んだものがかならずあ

人生も同じことです

同じ日に同じ町で生まれても
すべて順調にいく人と 何をやって
もうまくいかない人とがある

ここにおさめた傷ついた果実たちを
運がわるかったと言うのは 当たって
いないでしょう

彼女たちは より深く人生を見つめ
その裏側にあるものまで見てしまった
のです

そして
そんな詩を見る人こそ
ほんとの友だちになれる人なのでは
なかろうか

 


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