佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

ドストエフスキーの「天国」と「地獄」

2024-09-25 12:10:57 | 日記

ドストエフスキーは、思想犯と
してシベリア送りになったとき
のことを、「監獄では強制労働
に従事させられが、囚人は少し
でも急ぐ必要がなく、コスト
のことを考える必要もない。

苦役そのものも、それほど
つらいものではない。

しかし、強制されることによ
ってどんな自由な労働よりも、
比較にならないほど苦しくな
る」と指摘している。

どんな凶悪犯でも、それを聞
いただけで震え上がり、二度
と立ち上がれないように押し
潰してやろうと思ったら、

労働を徹底的に無益で無意味
なものにすればよい。

たとえば、一つの桶の水を
他の桶に移し、それをまたもと
に戻す、といったような作業を
させたら、四、五日で首をくく
るか屈辱と苦しみで変になって
しまうそうです。

ところが、作業自体が有益で価値
があり、ノルマを決めてもらえ
そうだとなると、たとえ報酬が
なくても、囚人たちの気の入れ方
がガラリと変わった。

彼らは、何かに取りつかれた
ように、少しでもよく仕上げよ
うとして無我夢中で仕事をした
という。

それが、人間の本質だと思います。

自分の仕事に少しでも価値を
認めることができれば、
人はいつまでも生き生きとして
いられるはずです。

 

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瞳に映る晩秋の湖

2024-09-25 12:07:31 | 日記

凍るように冷たい風が
夕方の湖の上を吹き渡る

ただひとつの気持ちに突き
動かされて
ここまで来た

思いを断ち切ろうとしたのに
薄くこごえた景色の中で
僕の思いは燃え上がる

思い切れない
どうしても

苦しい恋に
なってしまった


 

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『アポカド』

2024-09-25 12:06:03 | 日記

「ピンポーン、ピンポーン、ワイン
の宴、宅急便でーす」「勝手知った
る他人の家、てなことで、勝手に
おじゃましまーす」と、

はなうた歌うように、そんな言葉
を口にしながら、私はブーツを脱
いだ。すでに、弾んでいる。

肉を冷蔵庫に入れ、サラダの準備
をしていると、バスタオルを肩に
かけた正人が近づいてきた。

そして背後から私を、両腕で包
んでくれる。強すぎず、弱すぎ
ず。その力加減を味わっている
と、とても満ち足りた気持ちに
なる。

“アポガドの固さをそっと
確かめるように

抱きしめられるキッチン"

 

 

 

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ふたりの異邦人

2024-09-25 12:04:40 | 日記
淡々と積み重ねられてゆく
彼の言葉を聞きながら、


“どんな愛過ぎて今吾の前にいる

知らずにいたいぐらい知りたい “

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「わたしの胸はひび割れに、染み通ってきた 」

2024-09-25 12:02:57 | 日記
ひび割れた胸の中で、
さっきから、叫び続けて
いる女がいた。


この夜が終わらぬように
抱きしめて

細き私のうなじ支えて

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「僕の青い鳥」

2024-09-25 12:01:14 | 日記
「きみ」が並んで眠っている。
なにもかもつかみとろうと
いうように、闇にむかって
伸ばされた右手。

自由への思いとも、自己表
現への焦燥とも、表現の苦悩
とも
さまざまに受け止めること
のできる「右手」である。

彼は、自分のように手を伸ばす
こともなく、伸ばしきらぬまま、
満たされているようだ。


幸せは、遠い闇の向こうにでは
なく、こんな身近がところに息
づいているようなものなのだ。


“わが右手暗闇にのばせば
のばしきらぬ

ほどなる位置にきみの左手“

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