6月21日に、京都市内で開催された学生デモで、スピーチした21歳の学生、寺田ともか さんのスピーチテキストです。
ネット上では、映像もあります。ぜひ、お読み・お聞き・ご覧ください。
私が小学2年生のときに、
ニューヨークの世界貿易センタービルが
崩れ落ちました。
9月11日のことです。
なんとなく覚えています。
ニュースには泣き叫ぶたくさんのアメリカ人の姿が映っていて、大変なことがおきたんやって、幼心に思いました。
だけど、
その後流れてきたニュースの方が
ずっとずっと恐ろしかった
毎日、毎日、
アフガンで、イラクで、
自分と年の変わらないような子どもたちが、
血を流しているのを、
見なければならなかったから。
あの日、
同時多発テロで犠牲になった人の数は
約3000人。
そして、
その報復のために行った対テロ戦争で
殺した人たちの数は、
少なく見積もって、約130万人。
あの時、世界のリーダーたちは、
「正義」という言葉を使ったけど、
イラクに大量破壊兵器は無かったし、
死ななくてよかった人たちが
次々に殺されていくのを見た。
あれから14年が経ちました。
日本政府は、集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、武力行使を可能にするための具体的な法整備を始めた。
世界情勢が変わったから、
テロの脅威が高まっているから、
日本と親密な関係にある国が攻撃された時は
ともに報復すべきだと。
テロの脅威が高まった大きな原因の一つは、
武力による必要以上の
報復と殺戮であったのに。
今はまだ、
武力が最終的な解決手段になり得ると信じている、愚かで古い人たちが幅をきかせてるかもしれない。
今はまだ、
過去の過ちを正当化することでしか自分の国を誇れない虚しい人々が、
この国のトップに立っているかもしれない。
ネット上では、
恐怖に縛られた不自由な人たちが叫んでいる。
「殺せ!殺される前に!」と。
だけど、そんな時代はここで終わりにします
いや、70年前に終わったのです。
私たちは平和憲法に根ざした、
新しい安全保障の原則をここに打ち立てよう。
殺すな!!!
殺されないために!!!
私たちは、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に追い求め、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
この目的を達するため、
陸海空軍その他の戦力は、
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
この、最も賢明で、新しいやり方を、
私たちは続けていく。
やめない、
専制と隷従、圧迫と偏狭を
地上から永遠に除去する日まで。
2015年6月21日
寺田ともか
私は、戦争立法に反対します。