とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

国宝「縄文の女神」で町起こし

2012年11月04日 | インポート

001 舟形町は、縄文時代の土偶「縄文の女神」が国宝に指定され活気に溢れている。山形県で国宝に指定されているのは、羽黒山五重塔はじめ上杉博物館の絵画、致道博物館に太刀二振り、上杉博物館の古文書の五点である。それに「縄文の女神」が加わったことになり、町が盛り上がるのも、もっともなことだ。
 国宝とは「重要文化財のうち、世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるもの」と文化財保護法で定義されている。土偶は日本で、17000点以上も出土されているが、国宝に指定されているのは「縄文の女神」を含めてわずか4点で、その中でも45センチは最大の大きさである。
 そもそもの発見は、昭和61年国道13号線の改良工事計画に伴い、県教委がスコップ一個の範囲を掘り進めたところ、縄文時代の石器や土器が見つかった事に始まる。それで初めて、西の前遺跡として登録され、遺跡調査が始まり、「縄文の女神」の発見につながったものである。スコップ一個の採集がなかったならば、国宝は道路の下に埋まるところだった。
 平成3年8月に試掘調査を実施、柱穴や遺構、土器などが多く出土、翌年に緊急発掘調査が実施され、大きな土偶がバラバラに発見され、頭、胴体、腰の三つを合わせてみるとぴったり合った奇跡の発見となった。
 平成24年4月に「縄文の女神」は国宝に指定された。4500年前の縄文の暮らしに想いを馳せ、私たちの祖先を敬う心が生まれる。舟形町の活力に「縄文の女神」は、その役割を果たしてくれる「神」だと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする