酒田市美術館は平成9年、大沼昭酒田市長時代に建設された美術館で、最上川左岸の酒田市を一望できる小高い丘の景勝地にある。出羽大橋を渡れば付近は、東北公益文科大学や出羽遊心館、土門拳写真館や国体記念体育館など酒田市の文化学芸ゾーンの中にある。
常設展示には、洋画家の森田茂、齋藤長蔵の作品や、酒田市が誇る彫刻家、髙橋剛の作品などが展示されている。洋画家齋藤長蔵氏の生家は、わが家に近い漆曽根で北平田小学校を卒業しており、何となく近親感を覚える。
大雪の後の良い天気に誘われて、酒田市美術館を散策した。山形市など遠隔地の人からは「小さいながらも良い美術館だね」とお褒めを頂いてるが、市民にどれほどの関心があるのか分からない。齋藤長蔵氏の生い立ちがパネルに架けられており、生前に絵の心根などを語るVTRが流されていた。氏の作品は山村の風景などが多く、昔の原風景を見事に昇華させている。あわせて、まばらな入館者もまた絵になる。
広い雪に埋もれた庭園を眺めながら、コーヒーとサンドイッチをほおばりながら、しばしのリラックスタイムとなった。