市原多朗氏の酒田市名誉市民顕彰式がベルナール酒田であった。過去に名誉市民に顕彰された方は5名で、市原氏で6人目となる。特別名誉市民は前田巌氏と相馬大作氏の二人で、酒田の名誉な人として顕彰されている。
市原氏は1950年生まれで、名誉市民である加藤千恵先生のボーカルスタジオで学び、酒田商業高等学校から東京芸術大学大学院独唱専攻科卒業され、二期会公演「ウェテル」でオペラ界へのデビューされ、翌年にローマのサンタ・チェチーリア音楽院を最優秀で卒業、世界に羽ばたくオペラ歌手としてその名声広めた。
一方、ふるさと酒田へ愛着が強く、酒田へ帰るのが「この上ない喜びだ」語っている。氏の幼少期に学んだ加藤千恵先生から「いいわよ。いいわよ」と褒められたことが忘れられないと言う。佐藤公太郎先生の昔話のカセットを持ち歩き、今でも聞いている。特に公演前の興奮して眠れない時、「唐の大王鳥」を枕元で聴き、公太郎先生と語り合っていると話す。
「希望ホール」の開館記念式典や、全国植樹祭イン山形、全国豊かな海づくり大会では両陛下の前で、県民歌を熱唱され感動を与えた。市原氏は「酒田のために尽くしたい。酒田に何かの影響を与えたい」と挨拶で述べた。式典の最後に氏の世界で熱唱する映像を見て、名誉市民であるとつくづく思った。