各駅停車の乗客を観察すると3種類の人がいた。
帰省する人。
土産物や着替えを入れたバッグを持ち、服装はなんとなくダサイ感じがして、観光やレジャーへ行く雰囲気がしない。
貧乏旅行をする人。
あおはる18切符などを使い、ゆえに当然各駅停車利用で、リュックを背負って、時刻表を手にする。
服装はまったくダサく、ダンシは童貞をこじらせたように単独か同性のグループ旅行。
そして観光、レジャーへ行く人。
おしゃれな「他所行き」(死語)のカジュアルな服装で、キャリアカート利用が多く、ジョシはヒールサンダルを履いている。
今回、京都から朝、敦賀行きの新快速に乗ったのだけど、朝のラッシュのように満員で、結局1時間半立ちっぱなしだった。
乗客の多くが観光、レジャーの服装が多く、琵琶湖で水浴かなと思った。
ところが、琵琶湖を過ぎても下車する人はおらず、終着駅の敦賀まで乗客はそのままだった。
敦賀で海水浴かなと思ったのだが、降りた人のほとんどが金沢行きの列車に乗り移った。
各駅停車なんだから福井までぐらいだろうと思っていると、降りる人はわずかで、終着の金沢までそのままの状態。
ここでやっと金沢で降りる人と輪島方面へ向かう人にわかれた。
どちらも温泉と観光の街である。
当然、温泉旅館やホテルに泊まるのであろう。
日帰りなら乗車時間の方が滞在時間より長くなる。
金沢までで4時間だ。
服装やバッグも観光と宿泊を前提とした装備だ。
神奈川からの帰りの東海道線熱海駅。
温泉観光からの帰りと思われる様子の人々が浜松行きの各駅停車に多数乗り込んできた。
立っている人もたくさんいる。
熱海駅は新幹線駅でもあるので、次の新幹線駅までの間の駅で降りる人達なのだろう。
ところが、いつまでたっても降りないのだ。
静岡になっても降りない、結局終着の浜松で行く人がたくさんいた。
そして、更に乗り継いで豊橋まで乗る人、更に名古屋まで行く人。
なんと米原まで行く人まで「たくさん」いた。
浜松まで2時間半、豊橋まで4時間、米原まで6時間だ。
これらの人をずっと同じ電車に乗り込み眺めていた貧乏旅行のあおはる派としては、まったく理解出来ない事だった。
思わず、じっと我慢していたが、「どうしてずっと各駅電車に乗っているんですか?温泉に行ってきたんでしょ」と訊いてみたかった。
だってそうでしょ?
観光地にコギレイな服装で行って、美味しいものを食べたり、温泉に入って、貧乏人旅行者からみればリッチな時間を過ごしているはずなのに、行き帰りに新幹線や急行特急を使わず各駅停車で何時間もかけるのは「貧乏臭い」のではないのか?
自分が観光に行くのなら絶対に短時間で楽な方法、つまり特急を使ってリッチな気持ちを家を出る時から帰る時まで味わうと思う。
貧乏臭い思いをするのなら、行かない方がマシだ。
貧乏旅行をするのなら徹頭徹尾低予算で、観光旅館などには泊まらないで、食事も低価格なもので済ますのが主流だろう。
あおはる18切符利用者などの様子を見るとそんな感じがする。(独断的)
そんな旅の仕方の違いに、貧乏人と貧乏臭い人との違いが現れている気がする。
魚津市しんきろうロードからの日本海