助産師というと、皆さんはどういうイメージをもつだろうか。
助産師の素朴なイメージは、「産婦人科等で、出産に際して、医師の補助をする人」というものではないだろうか。僕も、正直に言えば、数年前までそういうイメージしかもっていなかった。
けれど、助産師という仕事は、出産に立ち会う仕事ではなく、妊娠や出産や育児にかかわる総合的な仕事なのである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A9%E7%94%A3%E5%B8%AB
僕は、赤ちゃんポストの研究を通じて、助産師の存在意味を学んできた。ドイツでは、ヘバマと言われているが、子どもにかかわるあらゆる業務を行っており、その活躍の場も多岐にわたっている。
教育や保育にかかわる僕としては、助産師との親和性を感じずにはいられなかった。簡単に言えば、一緒に仕事ができるパートナーになり得る、と。そう感じていた。
そんな助産師の存在だが、ふとしたときに、千葉の助産師会が無料での電話サービスを行っていることを知った。
http://www.midwife-chiba.org/midwife-chiba.html
ドイツのように24時間ではないが、それでも日本では一歩進んだ取り組みだと思った。
しかし、実際には、千葉の助産師会は更なるプロジェクトを行っていた。
***
偶然だが、先日、千葉そごうをぶらっとしていたら、とあるコーナーを見つけた。それが上の写真にある「プレママステーション」だった。このステーションは、今年設置された出産・育児にかかわる無料相談所で、出産や子育てにかんするあらゆる相談に無料で応じている。
僕は興奮して、このステーションにいる助産師さんに話しかけた。
その助産師さんはとても丁寧に対応してくれた。
「このステーションは、千葉の助産師会と千葉そごうが協力し合って、設置されているものです。デパート側としては、このフロアにお母さんに来てもらいたい、という願いがあり、私たちは、もっとお母さんたちと接触したい、と思っており、この設置が実現しました。相談に来られる親御さんは多いです(数百枚はある相談カードを手にして)。」
それほど多くはないが、望まない妊娠に悩む女性も来るとのことだった。
こういう相談所がそごうの中に設置されていることは知らなかった。しかも、専門家である助産師が、無料で相談に応じている、ということに僕は驚きを隠せなかった。
僕が、「熱い助産師さんたちが多く集まっているのですか?」と尋ねると、助産師さんは、にこっと笑って、「そうですよ。みんな熱いですよ」、と答えてくれた。この時に、「あー」と思った。彼女たちの「社会的使命」みたいなものを感じずにはいられなかった。
妊娠や出産、子育てについて悩む人は多い。でも、どこにも相談できる場所がない。そう、みんなが思っている。けれど、千葉では、千葉駅すぐ近くにある千葉そごうで、無料で相談することができるのである。
これは、本当に素晴らしく、また新しい試みとも言えると思う。
是非、妊娠、出産、育児にかんして悩んでいる人は、千葉そごうに向かってほしいと願う。
特に中絶、遺棄、殺害、虐待といった深刻な悩みをもった人、しかも経済的理由やその他の理由で本当に困った人は、是非こちらに行ってほしいと願う。まずは、「SOSの声を誰かに伝えること」、それが大事だからである。
専門スタッフが常時いてくれます。
時間はこの通り。
会員(無料)になれば、時間帯の予約もできます。
本当にこの取り組みは注目すべきものだと思います!