新宿・歌舞伎町の旧コマ劇場前に「旧・噴水広場」と呼ばれる、いつも人でごった返す大きなスペースがある。
その広場の一角に「ヒューマック〇パビリオン」という白いアミューズメントビルが建っている。
この商業ビルの1Fには、かつて「ラスベガス」という名のパチンコ店が存在した。
(これは1970年代の「ラスベガス」入口。1990年頃はもう少し派手な看板だった。)
店自体はそれ程大きくなく、広場側(写真)・裏手の歌舞伎花道通り側のいずれの入り口も非常に小さかったので、ハッキリ言って、あまり目立たない店だった。
しかし、この店に設置されていたユニバーサル系の各機種は大変魅力的だった。
瑞穂製作所の2-2号機「センチュリー21」が壁沿いに設置されていた事は、いまもはっきりと脳裏に焼き付いている。さらに、同じ瑞穂製作所の2-1号機「ファイアーバードEX」が、センチュリーの手前に変則的に設置されていたのは、ある意味で「壮観」であった。
ファイアーバードEXは、ビッグボーナスが終了してから90秒間リセットできないという「特殊な」機能が付いており、1990年当時、新宿でこのファイアーEXを残していたお店は、ラスベガスだけではなかったかと思う。
パチンコでは、一列3台位しかない小さなシマに置いてあった「エキサイト123」(ニューギン)や、全回転リーチの元祖である「アラシキング」(西陣)などを打っていた記憶が。
それと、この店には有線放送(若しくは店内専用)で音楽を流したりDJがトークをするための小さな放送用ブースが設置されていた。
ある時刻になると、そこで「プチラジオ放送」のようなものが始まって、これはこの店でのちょっとした楽しみでもあった。
ただ、ハマリを喰らっているようなときにハイテンションなDJを聞いていると、若干ウザかったのではあるが…。
90年前半に通っていたこの店だったが、いつの間にか潰れていてゲーセンへと変わっていた。
今でも広場を通る度に、この懐かしい店とファイアーバードEXの事を反射的に思い出す。