渋谷駅から明治通りを恵比寿方面へしばらく歩いていくと、並木橋という交差点がある。
この並木橋交差点近くには、かつて「P-ONE(ピーワン)」(P-1)という名のホールが存在した。
(当時の会員カード)
等価主流の渋谷エリアにあって7枚交換という低レートだったが、その分高設定台を多く置く店として、密かに人気が高かった。
確か、店の裏側入口には「パチンコ必勝ガイド推奨店」の文言が書かれた、小さな看板が貼ってあったと記憶する。
このP-1でよく打った機種は、ヒートウェバー(テクノコーシン)やスペースウィング(サミー)、キングシャーク(オリンピア)、アラベスク(山佐)、大ハナビなどの4号機である。
特にヒートウェバーは割と設置が少ない「レア台」だったので、この店に来たら、まず擦ってみたくなる台であった。
また、この店のアラベスクは、推定設定6の台で7000枚を叩き出した思い出の台である。あれだけハマリもなく、一日順調に出続けた展開も珍しい。近くで打っていた常連の夫婦があきれ顔でコチラを見ていたっけ。帰り際、「出玉の記念撮影をさせて欲しい」と店員に頼まれて、渋々応じたのも良く覚えている。
勝負終りには、たいがい交差点の目の前にある「富士そば」で軽い夕飯を取り、それから駅に戻って井の頭線で帰宅…というパターンをとっていた。
このP-ONEの近くには、JRAの場外馬券売り場があって、土日ともなると競馬ファンなどで混雑していることも多かった。
あまり知られていないが、タレントの木梨憲武さん(とんねるず)が、良く好んで通っていたホールでもある。たまに、テレビ撮影なんかでパチンコのシマで木梨さんや他のタレント(マンション久保田や勝俣)などが打っている光景に遭遇した。
「隠れた渋谷の名店」としてちょくちょく通っていたのだが、残念ながら何年か前に閉店となってしまった。やはり、駅から離れているという立地条件が、店の存続には厳しかったのか。
来店ポイントや貯玉(メダル)が結構あったはずなのだが、すべて無駄になってしまったのが今となっては心残りである。