1990年(平成2年)に登場した旧要件ハネモノ「ダブルリバース2」
・賞球7&13、最大継続8ラウンド(平均出玉800個)
割と安ゼニで喰い付く上に、何度も打ち止めにした有難い一台である。それにしても、ホント良く鳴いてくれる台だったな…。
800個入りの小箱を4つ満タンにすると、「ピンポーン。78番台のお客様、予定終了有難うございます。」と自動音声が流れ、店員が終了確認にやって来る。長丁場の疲れも吹っ飛ぶ、嬉しい瞬間であった。
(ゲーム性)
・羽根の開閉時間…オトシ入賞時:0.4秒、ヘソ入賞時:0.7秒×2
羽根に拾われた玉は、ヤクモノ上段ステージ奥に消えた後、下段奥から現れて手前に向かう。下段では、4つの突起が付いた回転盤が常時クルクルと回っていて、中央Vゾーンへの入賞を邪魔している。V穴の両サイドには傾斜が付いており、大抵の玉は左右に弾かれて奥のハズレ穴に消えるが、回転盤の突起を巧くかいくぐってVゾーンに入賞すれば、大当りとなる。
大当り時は貯留こそないが、左右ハズレ穴の奥にある黄色い回転体が、継続を強力にアシストする。この回転体、通常時は下方向に回っているが、V入賞後は上向きに反転する。回転体の一部には磁石が仕込まれており、大当り中にハズレ穴へと向かった玉は、うまくタイミングが合えば、この磁石に吸い付けられて上段ステージに運ばれる。こうして上段にリフトされた玉は、再び下段ステージ奥から回転盤をくぐってVゾーンを目指す訳だ。
初回V入賞率こそ決して甘くはないが、一度大当りすれば継続率はかなり高かった。垂直回転体の磁石が玉を吸い付ける様は、まさに西陣の名機「スーパーブラザーズ」を彷彿とさせる。また、ハズレ玉が何度も復活してVにアタックする一連の流れは、当時の奥村が得意とするゲーム性であった。同社の人気機種「ルーピングスター」を思い出す人もいるだろう。
(奥村「ルーピングスター」、1989年登場、オール13)
3つの回転体が織りなす「アナログ全開」のゲーム性は、当時のハネモノファンなら誰しも満足したはずだ。また、財布の中に千円札1,2枚と小銭少々…こんな厳しい状況でも、3000個の打ち止めまで持っていく事は十分可能だった。
平成初期の名機「ダブルリバース2」は、遊べる上に勝ち易い、実に「サービス精神」溢れるハネモノであった。また、どこかで対面出来ることを祈るばかりだ。