Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

会いたいから会いに行く

2011-11-30 21:26:35 | 被災地へのアートセラピー
シニア担当のYokoです。


今日はシニアとちょっと離れて・・・


今週の日曜日 先日ブログに書いたとおり

私も会員であるNPOこども未来研究所が震災以降続けている

「いもにあーとプロジェクト」で福島県いわき市に行ってきました。



朝4時半起きだったのですが、なんだか前の日は興奮してよく眠れず

私にしては『超』が100個つく位珍しくお弁当まで作ってしまいました。

なんだか・・・遠足の前の日の子供みたいですね。



はじめて仮設住宅というものを見ました。

TVや雑誌などでしか見たことはありません。

いわきには近隣の市町村の仮設がいくつかの場所に別れて建てられています。

私たちが向かった広野町の仮設は「プレハブ」 

でも道を挟んだところは異なる市の為「木造」

市町村が発注した業者でプレハブか、木造かと違いが出ているようです。

その事に何か違和感を感じるのはわたしだけでしょうか。



この日はさぶがやっている月に一度の「大人の切り絵と子ども達のアートワーク」の日

朝9時半に仮設住宅内にある集会所に到着しました。

すると既に懐かしい顔が広場に。 「棟梁」とみんなが呼んでいた方でした。

そして一人 また一人とあの旅館で朝ラジオ体操をしたり、散歩をしたり

切り絵をしたりとした人たちが。。

また今や切り絵の先生Kさん 体調を崩されたそうでしたお元気そう。

それがとってもうれしかった。



その中のお一人 Sさん

今も切り絵をずっとやり続けていて、それはそれは見事な作品を見せて下さいました。

最初は確かパンジーだったのに、「天女」「弥勒菩薩」「金閣寺」!

その切り絵を「まちがい探し」という市販されている雑誌に挟んでいました。



ご親戚の方に頂いたという本は新品そのままでした。

2つの同じような絵の中に数箇所違いを見つける まちがい探し

違いを見つけてはがきで送れば難度によって景品が違うようでした。

でもその本にはどこにも違いを見つけた形跡はありませんでした。


「○ってつけちゃうと終わっちゃうでしょ。

 つけなければ、また開いたときに あれ?どこだっけ?って何度も楽しめるでしょ?」


そう言ってSさんは笑っていました。


でもこの言葉にこの震災後の今を私は感じました。

仮設に来たから終わったわけじゃない。

まだ まだ 続いていくという事

終わってはいないという事をこの本を通してSさんの心を一遍に触れたように感じました。



そしてしばらくすると元気な子ども達が!

「おばさん!」私をそう呼ぶ懐かしい声 

最初はそう言われてキッ!って思ったっけ。

次女のTちゃん 三女のNちゃん 

Tちゃんはすぐに私に飛びつき また「おばさん!」って。

でも目が笑っていて二人でじゃれあい。

NちゃんはDSで「友達コレクション」をやっていました。(いいなぁ~)

早速わたしもお友達入り! ふふふ でも性格は「適当」に設定されました(爆)

そしてTちゃんが小さな声でこう言いました。

「お母さんがすごい喜ぶよ!」



そうしばしばのブログにあるAさんです。

ばたばたと準備をしながら玄関に行くとAさんが!

「あっ!」私は少し隠れてしまいました。

そんな私を察知したのかAさんもそぉ~と部屋へ

二人して「あっ!」「あっ!」

そうしてハグです。

そうしたらわたしおお泣きしちゃって。 

「ごめん!顔見せらないからまだハグしててぇ~(涙)」

「わたしも見せられないょ~(涙)」

「お元気でしたか??(涙)」

「会いたかったぁ~(涙)」

そんなやり取りが何度も何度もハグをしたまま続きました。

そしてしばらくするとAさんが耳元で

「今晩のみに行けるよね~」と。

「無理ですぅ~」と耳元で囁きながら、だんだん笑いに変わっていきました。



いつからこんなに人と近くなって

いつからこんなに人に覚えてもらえる人になったんだろう。。

忘れないでいてくれた人たちが沢山いる

わたしが会いたいんだ。

会うと元気になる。

みなさんの方が大変な現状に置かれているのに。

申し訳ないです。



一時だけなら誰でも出来るかもしれない。

継続し続ける為に人は迷ったり、止まったり 悩んだり

こんな場を作り続けているのが さぶ です。

少し前ですが、さぶが久しぶりにブログにそんな自分の気持ちをアップしています。



さぶと同じようにわたしもまた

支援している。支援されている。

そんな関係でなく

一緒に悩んだり 一緒に笑ったり そんな関係の中で

ただ ただ シンプルな気持ち

「会いたいから会いに行く」

子ども達とも大人のみなさんともただそれだけなんです。



一緒に「笑顔の時」を過ごしたいだけのです。



それが私に出来ることだから。



PS:この日のさぶの素敵な子ども達のアートワークはまた今度。。





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