Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

OPEN! RoyalTree!

2012-05-22 17:09:57 | 素敵な現場
シニア担当のYokoです。

昨日は素晴らしい天体ショー 

私は残念ながら一番メインの所は移動時間・・・(しくしく)

でも自宅を出るほんの少しだけ、ちょうど日食が始まった頃に見る事が出来ました。

ベランダで見ていると、お隣のお家から「見えたぁ~」「わぁ~綺麗ぃ~」とお父さん・お母さん子供達みんなの声が聞こえてきて

なんだかそれがってもうれしかったです。リングが家族繋いでいるよう・・・


そして今日はついに「東京スカイツリー」がオープンしましたね。

先ほどTVを見ていたら、テープカットで使用されたハサミは地元の職人さんのハサミだそうです。

「うちのハサミがテープカットで使われたらいいねぇ~」

確実に大きくなっていくスカイツリーの様子をそばで見ながら、ご家族でそんな話、そんな夢を描いていたら・・・・現実に

今日はきっと携わった、見守ったそんな大変多くの方の

「自分にとっての東京スカイツリーオープン」でしょうね。



昨日は実は東京スカイツリーのオープンに合わせて、1日早くとある所であったかいツリーがオープンしましたよ!

今日は皆さんに特別にオープン前のツリーをご覧頂きましょう!!

じゃじゃーん!!




そしてそれが1時間後にはなんと!!

どどーーーん!!



(写真が下手なのでなんだか斜めですね・・ツリーが斜めな訳ではございません。笑)


これが出来た時、本当に、本当にわたしうれしかった。

それは、参加されたシニアの皆さんだけでなく、職員の皆様、そしてサポーターのともっち、さっちん

この堂々たる姿に驚き、そしてこれを作ったのが自分達である事がなんとなく誇らしく

そしてみんなで「すごい凄い」「いいわね。いいわね」って笑顔と拍手拍手で、いつまでもずっとみんなで眺めて続けてわいのわいの。。

席を立つのもすっかり忘れちゃって・・・・


この日は介護フロアの皆さんとのワーク

どどーんとまだ未完成のツリーをお出しし、「私たちの和みの会スカイツリーを作りましょう!!」

「和みの会」それはこちらの施設ではアートセラピーの時間をそう呼ばれています。

アートを通して心が和む そういう時間 そういう意味でつけられています。

自分達のツリーを作る!?!?  皆さんびっくり。そしてあんぐり。

「私たちが作るのですか?」 そんな質問まで。



やわらかい一枚の布

リボンで結んだ後、「このツリーからあなたが届けたいものはなんでしょうか?」

そう、東京タワーも東京スカイツリーも電波塔です。

TVやラジオの様々な情報を届けてくれる生活に欠かせないものです。

布を電波に見立て、和みの会のツリーで届けたいもの・・

参加している皆さんが感じている事、届けたものを作品にして頂きました。

羽やボンボン スパンコールをそろえながら飾る方、重ねて重ねて飾る方

中には布で大切に包んで行く方

それぞれの表現でそれぞれの電波の布が出来上がって行きました。


  


このタイトル 

それぞれの作品を手にして、ご本人がどんなものを表現したのかを教えて頂くものですが、

実はこれが一番難しい。(私たちもそうですよね)

ご自分の作品を見ながら、自分が感じるぴったりの言葉が見つからない。。

感覚として見つかったとしてもそれに当てはまる言葉が捜し切れない。

他に伝わるように言語表現にする事は認知症が進んだ方には少しずつ難しい作業になってきます。

(だからこそ、言語表現だけの繋がりだけでなく
 心で感じている事を画材を通して表現するアートセラピーが大変有効なのです)


一人の女性 Mさん 大変感性が豊かな女性です。

「大胆ですね」 作品を通して自分が感じた事を豊かな言葉で皆さんにたくさん伝えて下さいます。

すると、みんなが「おーーーーーっ」とその感想と作品がぴたっと一致する

作品を作ったご本人も「(そうそう!それそれ!)」と、その感想ににっこり。。

作ったものをただ作った「上手ですね」ではない時間。

Mさんの関わりで、更にこのツリーの輝きが増したように思います。


「大胆」「素敵」「素晴らしい」「にぎやか」「おだやか」

アートの時間で皆さんが感じている事、見つけた自分etc・・・


一本一本をツリーに繋げ、もちろん誰もが遊びに来て頂けるように天空展望台もつけ、歓声に包まれ完成です!!

誇り高く見つめている姿・・・うれしかった。。。



東京や関東にお住まいの方・・出張の帰りなど東京タワーを見ると、「帰ってきたぁ」ってほっとする事ありませんか?

または遠方の方が東京に来た時、東京タワーを見て「来たぁ~」ってワクワクするような事。。

もっと広い範囲でいうと「富士山」もそうかもしれない。

これからは「東京スカイツリー」もそうなるかもしれませんね。

ランドマークは目印

シンボルは何かの象徴を形にしたもの

宗教的な意味合ですと、「塔」は天空を繋ぐものなどという事もありますね。



アートの表現の場がどんな所か、誰が見ても一目見てわかるような。。

「楽しさ」「やさしさ」「喜び」そんなものが伝わるような。。。

一つの作品から、それを見た方達沢山の人が繋がっていくような。。。


そして


今回このツリーのプログラムにしたのにはもう一つ訳があります。

どんどんと高齢化していく施設ご入居者のみなさん。

入居を決められた時は、どこにでも出かけ何でも自分の事を自分でやってきた。

しかし寄る年並には勝てません。。

少しずつ自分の未来・・・・介護フロアを意識します・・・どんな所なのだろうと。。

わからない事には誰もが不安や偏見を持ってしまう。

どこの施設でも、高齢になれば誰でも、いえ・・・・私たちだれでも

「介護 → 人の世話になる」

その図式からイメージするものは決して明るいものばかりではないのではないでしょうか?


このツリー・・介護フロアの廊下に飾られると思います。

そこは健常の方も通院などで通る廊下です。

どんな所かしら???って思っている入り口に

こんなツリーがあったらどうでしょ?

きっと、びっくりしちゃうんじゃないかしら??

東京スカイツリーにはいけないかもしれなけれど、

ここのツリーを見に賑やかになるかもしれません。(だったらいいなぁ~)



このツリーの愛称は、施設名の一部を取って「ロイヤルツリー」となりました。



誰かが言いました。

「結婚式のウェディングケーキみたい」って。。

本当だ。。。



そう言えば、今回のワークの狙い

「結ぶ」「届ける」「繋がる」でした。



どんぴっしゃ!


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