平成26年6月18日,村田町立村田第二小学校の4年生17名を対象に,学校近傍の農業水利施設等を見学する『仙南地域の農業農村めぐり』を開催しました。
現在,生活環境の変化により子ども達が直接農業に触れる機会は減りつつあります。そこで,自分たちの住む地域の農業水利施設の見学を通して地域の農業や水の利用について広く知ってもらうために開催したものです。
15回目を迎える今回は,宮城県土地改良事業団体連合会大河原支部が主催し,村田町農林課と当事務所が共催で行いました。新聞社とテレビ局の取材もあって,当日の参加人数は関係機関と報道陣も含め42名となりました。
小学校を出発後,すぐそばにある『岩渕堰』と『南田排水機場』を見学しました。前者は川から田んぼへ水を引きこむため,後者は田んぼに溜まった水をポンプで水路に流すための施設であり,両者とも米作りには欠かせない施設です。ここでは農業用水の流れやポンプの仕組み等について学び、米作りにはいかに水が大事かを学びました。
【南田排水機場にてインタビュー】
次に向かったのは,『村田ダム』です。16.6億リットルもの水を貯めることができ,周辺約1600haもの田んぼの用水源となっています。ここでは,村田ダムの歴史や役割について説明を受けながらダムの堤体や管理室を見学し,その大きさに驚いていました。
【村田ダムにて集合写真】
次は蔵王町にある『円田2期地区』を見学しました。ここは農作業を効率的に行うために田んぼ(ほ場)や道路の区画を整理する「ほ場整備」という工事が行われています。
大区画化されたほ場を見学しながら,作業効率が向上するほ場整備がいかに大切かを学びました。
その後,『蔵王ハートランド』へ向かいました。ここは様々な体験学習が行える牧場で,今回はバター作り体験を行いました。材料の入った容器を一生懸命に振り,出来上がったバターに舌鼓を打っていました。
【ハートランドにてバター作り体験】
最後に,『東北電力遠刈田発電所』を見学しました。ここでは水力発電を行っています。東北電力の職員の説明を受け,初めて見る発電機に興味津々の様子でした。水は農業のみではなく,我々の生活においても非常に大切な資源であることを改めて学んだようです。
【実際に発電機を見学】
見学後のアンケートでは『ほ場整備で米作りが楽になると初めて知った。』,『ダムは私たちの暮らしになくてはならないものだと感じた』,『バター作りが楽しかった,家族とまた来たい』などの感想が述べられ,楽しい思い出となったと共に,これらの施設にたいする理解を深めた様子でした。
農業農村整備部 K.A