シンガー・ソングライターの大江千里(写真)が新作「ghost note」を出した。歌は無くピアノ演奏中心のアルバム第2弾。「大学時代に洗礼を受けた」ジャズを色濃くにじませ、秋らしい作品に仕上げた。
大阪府藤井寺出身。関西学院大学在学中の81年、オーディションに合格し、83年にデビュー。多くのヒット曲を生む一方、楽曲提供や俳優、司会など幅広く活躍してきた。
ビアノ演奏中心のインストゥルメンタル作品に初挑戦したのは2年前。デビュー以来、「メロディー、詞、自分の歌は三位一体。切っても切り離せないもの」と考えてきたが「自分の根本的な部分から自由にあふれ出る音符に気づいた」と語る。3歳で弾き始めたピアノの存在も再確認し、「その音符を自分の中に閉じこめておく必要はないと思ったんです」。
前作はクラッシック色が強かったが、今回はウッドベース、ドラムと組んだピアノトリオでジャズに挑む。「難しいと敬遠されがちだが、ポップスのように気軽に聴いて欲しい」。アルバムタイトルは「空耳」という意味。「この曲、どこかで聴いたことあるな、と思ってもらえれば」
大江千里 ピアノ中心の第2弾
朝日新聞 11月4日(金)夕刊より~