政府・与党は29日、国と地方の「三位一体の改革」で、来年度に計7省で約6500億円の補助金を削減、約6000億円を地方へ税源移譲することで合意した。焦点の厚生労働省分は生活保護費を含めず、児童手当の補助率引き下げなどで5292億円を削減。生活保護費の移譲に反対してきた地方側に大幅譲歩した。
安倍晋三官房長官が29日の政府与党実務者協議会に政府案を提示した。30日の政府与党協議会で正式決定する。生活保護費は住宅扶助分を削減対象にする方向で最終調整したが、地方の強硬姿勢を考慮、対象から外すことで決着した。
厚労省の補助金削減は(1)児童扶養手当の補助率の4分の3から3分の1への引き下げ(1805億円)(2)児童手当の補助率の3分の2から3分の1への引き下げ(1578億円)(3)施設整備費(500億円)――など。このほか文部科学省が施設整備費170億円を削減するなど、総務、農水、経済産業、国土交通、環境各省の削減額も固まった。
文科省の義務教育費国庫負担金約8500億円は、地方が求めていた中学校分の全額移譲はしないで、小中学校の教員給与の負担率を2分の1から3分の1に引き下げることで国の関与を残すことになった。【松尾良】
(毎日新聞) - 11月30日
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