SERVEL FIVE ~これからの街“ふじみ野”で働く社長~

『株式会社ケーズワイ』&『居酒屋煮こにこ』の代表土屋がお届けする、仕事や趣味話などを勝手気ままにお届けするブログです

サヨナラ

2018-11-05 11:22:50 | 雑談
ここ2ヶ月ほど心配が絶えなかった。


『もう長くないかもしれない』

そんな話を聞いて急遽OBで集まったのは、

つい先日の話。

それから、

ちょうど1ヶ月で先生は旅立ってしまった。



僕が出会ったのは19歳の時だから、

今から26年前のこと。

まだ型枠大工職人で、

仕事の帰りに道着もって稽古に通ってたっけ。




先生はとても優しく、

空手の先生としては異例なくらい優しい人だった。

今でこそ問題になるけれども、

当時ならパワハラなんて当り前の時代だった。


それでも先生は全くそんな教えはしなかった。

地域の子どもたちにも優しく空手を教えてくれていた。


そんな先生の最後には多くの教え子が集まった。

僕もその中の一人として誇らしく思えた。



『先生さようなら』



先生は自動車屋を開業したばかりの僕のことを

とても心配してくれていた。

色んな知り合いを紹介してくれた。


自分の車のことは全て僕に託してくれていた。


酔っぱらうと冗舌になるけれども、

普段は寡黙で多くのことは語らない人だった。


鋭い眼光の合間に見せる、

「ニコッ」とした笑顔が素敵だった。


どんな言葉を探しても

『ありがとうございました』

しか出てこない。


そんな『サヨナラ』だった。



通夜と告別式を終え、

今日から日常生活が始まる。


雨上がりの朝。


秋から冬に向けて寒くなる気候だけれども、

今朝は雨が冷やした空気を

お天道様が徐々に暖かくしてくれる

そんな春っぽい気候だった。


車の窓を開け、

気持ちの良い風を浴びながら先生のことを考えていた。

だけど先生は戻ってはこない。

しかし、

今回のことで昔のメンバーが集まったということは、

何かの始まりなのかもしれない。


それをどうするかは自分たち次第だろうけど・・・



年齢を重ねるということは、

大事な人の死を乗り越えていかなければならないことでもある。

僕もまた一つ大事な人の死を乗り越えなければならない。

だけど、

みんなそうやって強く生きているんだよね。


いつか天国で稽古してもらえる時まで

その時まで先生サヨナラ。










コメント
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