詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

恋愛小説「メールの涙」第十五章

2011年04月28日 | 恋愛小説「メールの涙」
恋愛小説「メールの涙」は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。
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第十五章  感受性

そこまで聴くと詩織は、ポロポロと泣き出してしまった。
「啓祐君も、良介兄さんもかわいそう。」
「俺は、大丈夫だよ。最初の頃は気味悪がっていた母親だったけど、自分の父親が能力者だと聞いてからは、親身になってくれて、おかげで必要以上に人の心を読まずにすむように、心の扉を閉めておく術を身に付けられたから。話続けて大丈夫?」
「うん。」(よかった本当によかった。)

「僕は、そんな過去があったから、人を好きになるのをやめていた。元カノの小百合の事は知っているよね」
啓祐は小百合と別れたときのやりとりについて詩織に話をした。
「そんなことがあってから僕は恋愛に消極的になってしまったんだ。」
「わかるよ。私だってはじめて話を聞いたとき嘘かなって思ったし。信じられなかったし。すっごく恥ずかしかったもん。でも思い起こせば最初に会ったときから啓介君ってものすごく私の気持ちわかってたなって思う。」
「詩織が初めてだよ。こんなに思念を強く感じたのは」
「うれしいよ。とても。でも啓祐君、その能力のせいでものすごく今まで傷ついてきたし、人間不信にもなってきたんだよね。」
「そうだよ。詩織も僕の心が読めるのかな?(笑)」
「違うよ。人を好きになればその人の考えって手に取るようにわかるようになるんだよ。その感受性が啓祐君の場合他人よりも強いだけだよ。」
「そういってもらえるとうれしいよ。」
「大丈夫。私基本表裏ないから。私なら啓祐君とつきあっていけるよ。だから私と」
「それ以上言わないで。男としての僕の立場がなくなっちゃうよ」
というと啓介は優しく詩織にKISSをした。

第十六章 最終回につづく


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はじまりさえ歌えない~尾崎豊 二十周忌に思いをよせて~

2011年04月28日 | オリジナルポエム
「はじまりさえ歌えない」
オリジナルポエム
~尾崎豊に捧ぐ~20周忌にあたって・・・・

ふと目を閉じれば
思い出す 昔の日々
いろとりどりの提灯に彩られた
夏祭りで見かけた
浴衣姿の君

君への思いを胸に秘め
あの日君と一緒にやった線香花火
最後の火種が落ちるまでに
僕の気持ちを言おうとしてた

緊張で震えた僕の指先
線香花火が揺れるたびに
君は不思議そうな顔で見たね
僕と君とのメロディーが
始まろうとしていたあの夏の夕暮れ

でも僕は
言葉を飲み込んで
勇気さえも飲み込んで
恋のはじまりさえも
歌えなかった

風鈴の音が
耳をかするたびに
切ない思いが胸をよぎるよ

あの時「好きだ」と告げていたら
僕の人生は
君の人生と
交差していたかい?

昨日とどいた
君の結婚式の招待状
甘酸っぱいあの夏の日が
やっと思い出になろうと
しているよ・・・・

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尾崎豊20周忌にあたり、尾崎の曲名をお借りして
オリジナルポエムを掲載しています。
原曲は、アルバム「十七歳の地図」の二曲目
一人暮らしになってから初めて作られた曲。
本人のアルバイト経験を元につくられた歌詞が歌われています。
後に3rdシングルとしてシングルカットされました。



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