第五場。
店仕舞いを始めた美千代の前に、割烹料「網元富田」の社長の富田圭吾が来る。
圭吾と老松の時江の間柄は抜きにして、美千代にとって圭吾は実母とのつながりのある仲だった。
圭吾は陰ながら老松の役に立とうと動いていたが、この地区を観光特区にする政策が成立したことにより老松をめぐる陰謀の匂いに気付く。
そこへ老松の営業を終えた大吉とスエが来る。
大吉と圭吾は久々の再会を果たす。
実は富田圭吾は若い頃老松の花板として働いていたが訳あって、老松をを去っていた過去があった。大吉の兄貴分であった。
その頃の事を噂話でしか知らないスエは、圭吾に悪感情を抱いていた。
スエが知っている圭吾と時江の不仲の原因は、時江と恋仲だった圭吾が突然時江を捨てて姿をくらましたという噂を信じていたからであった。
しかし、それにはスエが窺い知れぬ訳があった。
圭吾を罵倒するスエに、堪忍袋をの破裂させた大吉はスエをしかりつける。
五場後半に続く。
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