創世記 40:1-41:40
拒絶されたり、不当に扱われたり、友人に失望されたり、あるいはその他のもどかしい状況に陥ったことはありますか?
「偉大な信仰は偉大な戦いの産物である。 素晴らしい証言は、素晴らしいテストの結果です。 偉大な勝利は偉大な試練からのみ生まれます」とスミス・ウィグルスワースは語った。 このことはヨセフの生涯に例示されています。
30歳のとき(41:46)、ヨセフはエジプト全土の責任者になりました。 ファラオは賢明で経験豊富な人を探していましたが、ヨセフほど適任な人はいないと認識していました(33,39節)。
しかし、最初にジョセフは非常に困難な時期を経験しました。 それはすべて彼のトレーニングの一部でした。 彼は兄弟たちから拒絶され、不当な扱いを受け、投獄されていました。 しかし、彼の苦しみはまだ終わっていませんでした。
神は彼に、仲間の囚人、献酌官やパン屋の夢の解釈を与えました。 彼は明確で正確な解釈を与えられました。 パン屋は処刑されたが、献酌官長は釈放され、その地位に復帰した。 ヨセフが彼に求めたのは、彼が釈放されたとき、忘れずにファラオに自分のことを言って牢獄から出してくれることだけでした(40:14)。
しかし献酌官長はヨセフのことをすっかり忘れていました(23節)。 これは彼にとって非常に困難で、落胆したに違いありません。 友達に失望させられるのは決して簡単なことではありません。 ヨセフの場合、それはさらに2年間地下牢で苦しむことを意味しました(41:1)。
ジョセフほどの才能を持つ男にとって、刑務所は非常にイライラする場所だったに違いありません。 彼は二十代、働き盛りの頃でした。 彼は自分が解放されるかどうかわかりませんでした。 私はあまり忍耐強い人間ではありません。 きっとイライラして気が狂ってしまっていたと思います。
しかし実際には、神はヨセフに何か素晴らしいことを備えさせようとしていたのです。 おそらく当時はそんな気持ちはなかったと思います。 神は刑務所で仲間の囚人たちに食事を与えることによって、ヨセフを宮殿から諸国民に養わせる準備をさせました。
最後に、ファラオが解釈できない夢を見たとき、献酌官長は、「今日、私は自分の欠点を思い出しました」(9節)と言いました。 ヨセフはファラオの夢を解き明かすために呼び出されました。
ヨセフは、「私にはそれはできません…しかし、神はファラオの望む答えを与えてくださるでしょう」(16節)と言いました。 ヨセフがいかに知恵において成長したかがわかります。 彼の若い頃の自信と傲慢さは、神への信頼に取って代わられました。 彼はここで、謙虚さと自信(この二つの特質はしばしば両立しない)を見事に組み合わせて行動している。 これは、人生の課題に直面したときに私たちが必要とする謙虚さと自信です。「私にはできません…でも、神はできるし、そうしてくださるのです」。
ヨセフはファラオの夢を解き明かし(25-32節)、それにどのように応えるべきかを伝えます(33-36節)。 ファラオですら、ヨセフの中で成長した偉大な知恵を認めています。 彼は役人たちに、「この人のような、神の霊が宿っている人を見つけることができるでしょうか?」と尋ねます(38節)。 ヨセフほど「洞察力」があり「賢い」人はいないと彼は認識していたので、ファラオはヨセフに帝国全体の責任者を任命しました(39-40節)。
あなたのあらゆる苦しみ、試練、艱難を通して、神もまたあなたを備えさせてくださいます。 ヨセフは知恵が深まりました。 その結果、彼は人々が大不況と混乱の時代を乗り切ることを可能にする計画を思いつきました。 世界的なパンデミックの影響で、私たちの多くは現在、あらゆる種類の経済的困難に直面しています。 神の助けと知恵は常に状況を変えるとは限りませんが、直面する困難を乗り越えるのに役立ちます。
主よ、私の人生の困難な時期をあなたがどのように利用してくださって感謝します。 私が知恵を深め、あなたに自信を持ち、人生の課題を乗り越えられるよう助けてください。
創世記 40:1-23 新共同訳
[1] これらのことの後で、エジプト王の給仕役と料理役が主君であるエジプト王に過ちを犯した。 [2] ファラオは怒って、この二人の宮廷の役人、給仕役の長と料理役の長を、 [3] 侍従長の家にある牢獄、つまりヨセフがつながれている監獄に引き渡した。 [4] 侍従長は彼らをヨセフに預け、身辺の世話をさせた。牢獄の中で幾日かが過ぎたが、 [5] 監獄につながれていたエジプト王の給仕役と料理役は、二人とも同じ夜にそれぞれ夢を見た。その夢には、それぞれ意味が隠されていた。 [6] 朝になって、ヨセフが二人のところへ行ってみると、二人ともふさぎ込んでいた。 [7] ヨセフは主人の家の牢獄に自分と一緒に入れられているファラオの宮廷の役人に尋ねた。 「今日は、どうしてそんなに憂うつな顔をしているのですか。」 [8] 「我々は夢を見たのだが、それを解き明かしてくれる人がいない」と二人は答えた。ヨセフは、「解き明かしは神がなさることではありませんか。どうかわたしに話してみてください」と言った。 [9] 給仕役の長はヨセフに自分の見た夢を話した。 「わたしが夢を見ていると、一本のぶどうの木が目の前に現れたのです。 [10] そのぶどうの木には三本のつるがありました。それがみるみるうちに芽を出したかと思うと、すぐに花が咲き、ふさふさとしたぶどうが熟しました。 [11] ファラオの杯を手にしていたわたしは、そのぶどうを取って、ファラオの杯に搾り、その杯をファラオにささげました。」 [12] ヨセフは言った。 「その解き明かしはこうです。三本のつるは三日です。 [13] 三日たてば、ファラオがあなたの頭を上げて、元の職務に復帰させてくださいます。あなたは以前、給仕役であったときのように、ファラオに杯をささげる役目をするようになります。 [14] ついては、あなたがそのように幸せになられたときには、どうかわたしのことを思い出してください。わたしのためにファラオにわたしの身の上を話し、この家から出られるように取り計らってください。 [15] わたしはヘブライ人の国から無理やり連れて来られたのです。また、ここでも、牢屋に入れられるようなことは何もしていないのです。」 [16] 料理役の長は、ヨセフが巧みに解き明かすのを見て言った。 「わたしも夢を見ていると、編んだ籠が三個わたしの頭の上にありました。 [17] いちばん上の籠には、料理役がファラオのために調えたいろいろな料理が入っていましたが、鳥がわたしの頭の上の籠からそれを食べているのです。」 [18] ヨセフは答えた。 「その解き明かしはこうです。三個の籠は三日です。 [19] 三日たてば、ファラオがあなたの頭を上げて切り離し、あなたを木にかけます。そして、鳥があなたの肉をついばみます。」 [20] 三日目はファラオの誕生日であったので、ファラオは家来たちを皆、招いて、祝宴を催した。そして、家来たちの居並ぶところで例の給仕役の長の頭と料理役の長の頭を上げて調べた。 [21] ファラオは給仕役の長を給仕の職に復帰させたので、彼はファラオに杯をささげる役目をするようになったが、 [22] 料理役の長は、ヨセフが解き明かしたとおり木にかけられた。 [23] ところが、給仕役の長はヨセフのことを思い出さず、忘れてしまった。
創世記 41:1-40 新共同訳
[1] 二年の後、ファラオは夢を見た。ナイル川のほとりに立っていると、 [2] 突然、つややかな、よく肥えた七頭の雌牛が川から上がって来て、葦辺で草を食べ始めた。 [3] すると、その後から、今度は醜い、やせ細った七頭の雌牛が川から上がって来て、岸辺にいる雌牛のそばに立った。 [4] そして、醜い、やせ細った雌牛が、つややかな、よく肥えた七頭の雌牛を食い尽くした。ファラオは、そこで目が覚めた。 [5] ファラオがまた眠ると、再び夢を見た。今度は、太って、よく実った七つの穂が、一本の茎から出てきた。 [6] すると、その後から、実が入っていない、東風で干からびた七つの穂が生えてきて、 [7] 実の入っていない穂が、太って、実の入った七つの穂をのみ込んでしまった。ファラオは、そこで目が覚めた。それは夢であった。 [8] 朝になって、ファラオはひどく心が騒ぎ、エジプト中の魔術師と賢者をすべて呼び集めさせ、自分の見た夢を彼らに話した。しかし、ファラオに解き明かすことができる者はいなかった。 [9] そのとき、例の給仕役の長がファラオに申し出た。 「わたしは、今日になって自分の過ちを思い出しました。 [10] かつてファラオが僕どもについて憤られて、侍従長の家にある牢獄にわたしと料理役の長を入れられたとき、 [11] 同じ夜に、わたしたちはそれぞれ夢を見たのですが、そのどちらにも意味が隠されていました。 [12] そこには、侍従長に仕えていたヘブライ人の若者がおりまして、彼に話をしたところ、わたしたちの夢を解き明かし、それぞれ、その夢に応じて解き明かしたのです。 [13] そしてまさしく、解き明かしたとおりになって、わたしは元の職務に復帰することを許され、彼は木にかけられました。」 [14] そこで、ファラオはヨセフを呼びにやった。ヨセフは直ちに牢屋から連れ出され、散髪をし着物を着替えてから、ファラオの前に出た。 [15] ファラオはヨセフに言った。 「わたしは夢を見たのだが、それを解き明かす者がいない。聞くところによれば、お前は夢の話を聞いて、解き明かすことができるそうだが。」 [16] ヨセフはファラオに答えた。 「わたしではありません。神がファラオの幸いについて告げられるのです。」 [17] ファラオはヨセフに話した。 「夢の中で、わたしがナイル川の岸に立っていると、 [18] 突然、よく肥えて、つややかな七頭の雌牛が川から上がって来て、葦辺で草を食べ始めた。 [19] すると、その後から、今度は貧弱で、とても醜い、やせた七頭の雌牛が上がって来た。あれほどひどいのは、エジプトでは見たことがない。 [20] そして、そのやせた、醜い雌牛が、初めのよく肥えた七頭の雌牛を食い尽くしてしまった。 [21] ところが、確かに腹の中に入れたのに、腹の中に入れたことがまるで分からないほど、最初と同じように醜いままなのだ。わたしは、そこで目が覚めた。 [22] それからまた、夢の中でわたしは見たのだが、今度は、とてもよく実の入った七つの穂が一本の茎から出てきた。 [23] すると、その後から、やせ細り、実が入っておらず、東風で干からびた七つの穂が生えてきた。 [24] そして、実の入っていないその穂が、よく実った七つの穂をのみ込んでしまった。わたしは魔術師たちに話したが、その意味を告げうる者は一人もいなかった。」 [25] ヨセフはファラオに言った。 「ファラオの夢は、どちらも同じ意味でございます。神がこれからなさろうとしていることを、ファラオにお告げになったのです。 [26] 七頭のよく育った雌牛は七年のことです。七つのよく実った穂も七年のことです。どちらの夢も同じ意味でございます。 [27] その後から上がって来た七頭のやせた、醜い雌牛も七年のことです。また、やせて、東風で干からびた七つの穂も同じで、これらは七年の飢饉のことです。 [28] これは、先程ファラオに申し上げましたように、神がこれからなさろうとしていることを、ファラオにお示しになったのです。 [29] 今から七年間、エジプトの国全体に大豊作が訪れます。 [30] しかし、その後に七年間、飢饉が続き、エジプトの国に豊作があったことなど、すっかり忘れられてしまうでしょう。飢饉が国を滅ぼしてしまうのです。 [31] この国に豊作があったことは、その後に続く飢饉のために全く忘れられてしまうでしょう。飢饉はそれほどひどいのです。 [32] ファラオが夢を二度も重ねて見られたのは、神がこのことを既に決定しておられ、神が間もなく実行されようとしておられるからです。 [33] このような次第ですから、ファラオは今すぐ、聡明で知恵のある人物をお見つけになって、エジプトの国を治めさせ、 [34] また、国中に監督官をお立てになり、豊作の七年の間、エジプトの国の産物の五分の一を徴収なさいますように。 [35] このようにして、これから訪れる豊年の間に食糧をできるかぎり集めさせ、町々の食糧となる穀物をファラオの管理の下に蓄え、保管させるのです。 [36] そうすれば、その食糧がエジプトの国を襲う七年の飢饉に対する国の備蓄となり、飢饉によって国が滅びることはないでしょう。」 [37] ファラオと家来たちは皆、ヨセフの言葉に感心した。 [38] ファラオは家来たちに、「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」と言い、 [39] ヨセフの方を向いてファラオは言った。 「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者は、ほかにはいないであろう。 [40] お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。ただ王位にあるということでだけ、わたしはお前の上に立つ。」