毎週月~水曜は、学校教育について書いています。今回は、前の水曜(R5.8.16)に書いた内容の補足みたいな事を書きます。
みんながA級教師になれる訳じゃないのだから、B級教師でもイイじゃないか…というのが、前の水曜のざっくりした内容です。詳しく知りたい方は、日付検索で御覧ください。
何で、そう考えるようになったか…それは、ある経験が大きく影響しています。まだ私が若く、子育て真っ只中の頃の話です。
その頃は教師としての力量アップのため、それはそれは猛烈に努力していました。そして、力量の高い教師でなければ、子供たちをまとめて良い学級にはできない…そんな風にも考えていました。
その頃、私の子供の担任が新しくなりました。興味があったので、もちろん4月の授業参観に参加しました。
その担任の先生は、まぁ、普通の先生でした。穏やかに話をする方で、子供たちへの接し方も柔らかい感じですが、やや指示や発問が曖昧です。ぐいぐい学級を引っ張っていく感じではなく、どちらかと言えば、おたおたしながら何とか学級を動かしているような感じです。今から思えば随分と失礼で申し訳ないですが、その時の印象を正直に書くと、「何だか頼りないな。学級が荒れないか心配だ」でした。
ところが、その後の授業参観に参加しても、学級が荒れている雰囲気はありません。むしろ、とてもまとまっている学級の雰囲気がします。子供の話を聞いても、学級の子供たちは仲が良く、担任の事も好きで、なかなか良い学級という感じでした。
それは何故か…妻と話し合い、到った結論は、「むしろ頼りない事が、あの先生の強みなのだろう」という事でした。
担任の先生は穏やかで柔らかく接するので、子供たちとの関係は良好です。ただ、学級をまとめる点では頼りない感じです。ここからは私の想像ですが、おそらく子供たちは、「先生は大好きだけど、ちょっと頼りないから、私たち(僕たち)が支えなくちゃ」と考えたのではないでしょうか。もちろん、意識的に考えた子は少数で、大多数は無意識に考えたのだろうと思います。そして、ほとんど全部の子供たちが考えたからこそ、この学級はまとまりのある良い学級になったのではないか…そう、私は考えています。
この経験が私に、「みんながA級教師になれる訳じゃないのだから、B級教師でもイイじゃないか」と考えさせる、とても大きなきっかけとなりました。
最後に、この最終段落まで読んでくださり、本当にありがとうございます。今日または明日、貴方が良い一日を過ごせるよう願ってます。