新緑の比叡山へ 幻の「基地」へハイキング
― 特攻兵器「桜花」の発射基地跡 ―
新婦人大津支部 平和部
5月10日、「日吉9条の会」の主催で、終戦間際に比叡山に作られたという特攻兵器「桜花」の基地跡へハイキングしようという取り組みがありました
以前から、この基地の話は知っていたものの、比叡山のどのあたりなのか知りたいと思っていたので、これに参加しました
この日は快晴で、日本一長い坂本ケーブルからみる琵琶湖の景色と新緑がとってもきれいでした
幻の桜花発射基地は、戦況悪化で本土決戦が叫ばれる中、大阪湾に襲来する敵艦を特攻専用機の「桜花」で迎撃するため、
1945年5月に海軍が建設を始めたとされています。
桜花は自力では発進できず、カタパルト(発射装置)を使って機体を空中に飛ばした後、 ジェットエンジンで飛行する仕組みで、
比叡山の斜面を利用しようとし、山頂からカタパルトが設置されました。
基地は8月15日完成予定でしたが、この日終戦を迎えたため、桜花が 配備されることはなく、 施設は戦後間もなく米軍に破壊されたとされています。
上の写真がその場所です。 ドライブウェイを走ると、延暦寺駐車場に入るトンネルの手前でUターンするようになっていて、
ガーデンミュージアムに行く道になっているところです。いまの道路はカタパルトが設置された斜面を削ってつくられたのです
基地があった跡を示すものは何もありませんが、斜面に近づくと・・・
カタパルトが敷かれたところは撤収後植えられた細い木で、手前にあるのは樹齢何百年という太い木との対比で、
わずかにその跡を知ることができます。
いま見ると、「こんなもので勝てるはずもなく・・・」と滑稽にしか思えません
私たちの住む大津市にもこんな戦争の跡があることを知らせて平和を伝えていきたいですね
みなさん、機会があればご一緒にハイキングに行きましょう
靖国神社「遊就館」に展示されている「桜花」