白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

Advent~光の日がやってくる

2014-12-05 | 画廊の様子
我が心の友、祐子さんから届いた秋の贈りものはこの美しい絵葉書です。
もう、二ケ月も見とれています。

マリヤさまの袂の袖口から可愛い親指がのぞいています。
その目元からは一粒の涙が頬にこぼれそうです。
「親指のマリヤ」と名付けられています。
十字架の上の我が子キリストを思い、悲しみにくれる聖母マリヤは
光に包まれて限りなく美しく清らかです。

聖母のシンボルはMadonna Lily~白百合またはRosa 
Mistica~神秘の薔薇とされて純潔の証です。
天使の受胎告知により乙女マリヤからイエス キリストは生まれました。

Advent~待降節はクリスマスを迎える心の準備をする四週間に
あたります。Advent wreathの真ん中に白、周りに紫三本、
ピンク一本の蝋燭をたてます。
待降節の最初の主日には紫の予言のろうそく、二番目の主日には
紫のベツレヘムのろうそく、第三主日にはピンクの羊飼いのろうそく、
第四の主日には天使のろうそく、そしてイブの日には真ん中、五本目の
キリストのろうそくにそれぞれ灯を点します。
こうして、キリストは乙女マリヤに宿り人の姿となり後に人々の
罪を贖うために十字架にかけられたと聖書に語られています。

今日の一枚の絵
  銅板に油彩で描かれた小さな聖母像は17世紀、イタリア人の
  宣教師シドッチがこれを大切に携えてはるばる海を越え日本に
  やって来ました。それから様々なことが起こりシドッチは獄死、
  聖母像は新井白石の手で長崎奉行所に納められ、現在は
  東京国立博物館蔵の重要文化財になっています。
  この悲しみの聖母像は何年か毎に公開され、観る人の足を暫し留めて
  その胸を打ちます。
我が友、祐子さんの葉書の最後には一言、この絵の前では清浄な気持ちに
なると添えてありました。


夜空にお月さまが凍り付いています。寒さにはまだ慣れなくて冬ごもりの
日々を過ごしています。さあ、元気を出してクリスマスの支度を始めましょう。
元気の素はあま~いお菓子。桃のケーキを焼きました。  
      祐子さんもどうぞ!はい!     s・y