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遠江・水垂城(真昌寺城、城山) 大規模工業団地で消滅寸前のマイナーな山城

2018-09-15 | 歴史
水垂(みずたり)城は静岡県掛川市水垂にあり、掛川城の北東約3kmです。
 『静岡県の中世城館跡』によると標高100mの主郭を頂点として山頂一帯に築造されており中世城館として遺構を比較的よく遺している、となっています。 城主や築城時期は不詳です。


『静岡県の中世城館跡』の水垂城位置図


『静岡県の中世城館跡』の水垂城 縄張図


水垂城 現況写真 城山公園から主郭方向を見る
現地に立つと、城域の多くの部分が大規模工業団地の造成によって削り取られていました。


現況を地図に落とし込んでみました
地図に『静岡県の中世城館跡」の位置図と縄張図の残存部分の現況を落とし込んでみました。
 真昌寺は居館が有ったとされますが、残念ながら居館としての遺構は見当たりませんでした。西曲輪の位置は『静岡県の中世城館跡』の説明文を自分なりに解釈し、真昌寺の東側に西曲輪を設定しました。


真昌寺と西曲輪 南からの全景
西曲輪は一部が城山公園として残されていました。


西曲輪 自然地形が殆どで、明確な遺構は見当たりませんでした
普通に見ると自然地形にしか見えませんでしたが、遺構を含んだ地形かもしれません。まだまだ修行が足りないようです。

寺院の造営や公園化で遺構が失われて行く城址が多い中で、水垂城は寺院と公園のおかげで? 大規模工業団地の造成から一部が消滅から免れていました。遺構としては明確なものは残っていないようですが「消滅」よりはヨカッタ! というのが感想です。