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伊賀 北垣内城 松屋氏城の南を守る砦か? 登り口がわかりにくい

2022-04-20 | 歴史

北垣内砦は三重県伊賀市円徳院にあります。河合川右岸の丘陵地に築かれていて、付近には松屋氏城、三蓋山城・南城などがあります。北垣内砦の城主や城歴は詳細は不明とされますが円徳院集落の土豪の詰城だった可能性が高そうでした。今回の資料は(1)「伊賀の中世城館」伊賀中世城館調査会1997 などです。


北垣内砦 周辺には多数の城と砦が築かれている
 北垣内砦の周辺は、集落の数よりも多い城と砦と館が築かれているのを伊賀中世城館調査会の皆さんによって丹念に探査と測量・作図が行われ、その資料(1)に基づいて見学することが出来てありがたいです。
 

北垣内砦 円徳院集落の西側の丘陵地に砦は築かれている 明確な見学路は無い
 北垣内砦は円徳院集落に居館があった土豪の詰城だった可能性が高そうですが、詳細は不明とされます。
明確な見学路はなさそうでしたが圓徳寺集落からのA またはCで登ることが出来ました。阿山ハイツ側のBからも北垣外砦に到達できました。いずれも踏跡が有りませんでしたので、エィヤッ!と登りました。
 ※付近に駐車場は有りませんので路肩駐車しましたが、駐車は自己責任でお願いします。


北垣内砦 A 入口 奥上の奥に北垣外砦
 集落内からの明確な登り口は不明でしたので、ここから登るのがいちばんわかりやすそうでした。Bが1番短距離ですが駐車が困難そうでした。山付きの道は不明でしたので、エィヤッ!と適当な場所から山に入りました。


北垣内砦 シンプルで小規模な遺構が残る 土塁①が見どころ
 後世に耕作地等で利用した可能性がありますが、地形としては往時の姿が概ね残っていると思いました。中央部の土塁①は地山の削り残しと思われますが、Ⅰ郭の東側をしっかり守る存在感のある土塁でした。


北垣内砦 Ⅰ郭の内部 南から
 Ⅰ郭の内部は笹で覆われ東側は土塁①が設けられていました。西側の土塁②は残存状態が土塁①のように良好ではありませんでした。


北垣内砦 堀切③ 南から
 Ⅰ郭の西下には堀切③が設けられていました。堀底は山道として利用され、B方向に伸びていたように見えました。


北垣内砦 土塁① 北から 右にⅠ郭 左にⅡ郭  見どころです
 地山の削り残しと見える土塁①は南北に長く伸び、良好に残っており、存在感が抜群の見どころでした。


北垣内砦 土塁① 北端部  西から
 土塁①の北端部は後世の改変が少しあったようにも見え、樹木によっても少し崩れたようでした。


北垣内砦 Ⅰ郭北辺の土橋状地形 土塁かも?
 Ⅰ郭北辺部は後世の改変が考えられる状態で、土橋状の地形が有りましたが、往時は北辺にも土塁が回っていたのかもしれないと思いました。


北垣内砦 Ⅱ郭 西から 左下にⅢ郭
 Ⅱ郭は1番面積が広い曲輪でした。西辺の土塁①以外は土塁等はなく曲輪を囲む切岸のみが遺構の様でした。


北垣内砦 Ⅱ郭 東辺下から
 Ⅱ郭の東辺には虎口があったかもしれませんが、現況の切岸からは、読み取ることが出来ませんでした。

北垣内砦は史資料が乏しく見学路も明確では有りませんでしたが、資料(1)によってその存在を知ることが出来、見学することができよかったです。




 

 








 


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