流雲片々   ~ 香川県・高松市 曹洞宗 祥福寺 ~

おりおりの風光とよしなし事を思いつくままに。栗林公園の南西、小高い山の中腹に閑居する禅寺和尚の雑記です。

さすがに

2010年12月27日 | 日記
昨日の日曜日
仕事休みのM車さんが来寺
・・・なのですが
前日に連絡をいただいていたので
無理なお願いをして扉の建てつけ修理をしていただきました

扉をはずして調整をして
カンナで角を取る「面取り」の時です
カンナは普通、木の目(年輪)に沿うように"縦目"にかけるものですが扉の枠は"横目"

どうするのかなと見ていたら
何気なしに、横目にカンナを動かしていきます
素人がそれをやると、年輪をつぶしてしまうので木口がギザギザにささくれてしまうのですが・・・

スーッと音がして
きれいに木口が仕上がっていくのです

扉を取り付けをしている隙にちょっとカンナを拝見



写真では写しきれなかったのですが
カンナの刃に車庫の屋根がきれいに映っていました

感心して見ていたら
「朝、出がけにちょっと研いだだけで、仕上げガンナでもありませんから・・・」と、M車さん

以前
織物職人さんのお話しで
「仕事の良し悪しは機(ハタ)の音で分かる」という言葉がありましたが
織物に限らず、職人さんの作り出す"音"というのは技術の蓄積の結果なんだなと実感したカンナの音でした
コメント
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