*****ご注意! 一部ネタバレの可能性があります! *****
TVでもドラマ化された 佐藤青南の代表作でもある楯岡絵麻シリーズ9作目
主人公の行動心理捜査官 楯岡絵麻は相手の微細なしぐさから嘘を見破り事件解決へ繋げる(前作 ツインソウルの読後記事)
本作の相手(容疑者)は ミステリー作家・佐藤青南
って、作家本人が容疑者役になっています。
その設定から、可笑しいやら、親交があるといわれる某作家さんの影響を感じずにはいられません。
通り魔殺人の容疑者が佐藤青南の熱烈なファンでオンラインサロンの会員だったことがわかる。
全く接点がないと思われた被害者がSNS上で佐藤青南を批判し、佐藤が会員へのメルマガで批判SNSについて言及していたことが発端
殺人方法も佐藤の作品の手口を使ったと容疑者の自供を得る
果たして、佐藤はオンラインサロンの会員という自身の取り巻きに殺人教唆をしたのか・・・
佐藤と楯岡の対峙も面白いが、暴走し金儲けに走るオンラインサロンの仕組みには驚いてしまった。
佐藤の著書を会員が大量に購入し売上数増を演出したり、佐藤の行動と共にする取り巻き会員は、選ばれたという自己満足と引き換えに追加の会費を支払っていたり、、、
小説家希望の会員に出版に載せる(但し佐藤青南のクレジットで)権利を販売する件には呆れてしまう。
展開のテンポは過去シリーズ同様良く、ページが進む
が、ややネタ枯渇かな、とも感じられた。
出版社の求める作家像とは
売れれば良作なのか?
売れれば良作なのか?
作品の評価とは、売上と評価の関係は、などなど
出版界の考えるべきテーマが呈示されている。