鎌倉・鶴岡八幡宮(クリックで拡大)
さて、Moontanへの道、前回の「指で速弾き」に続き、今回は、この曲の表現について、書いてみようと思います。
改めて「演奏上のポイント」の振り返りです。。。
①全体感~3拍子で進むテーマの軽快感と、全体のテンポ、動と静の表現
②静 ~ 幻想的なアルペジオ(曲中、エンディング)
③動 ~ ライトハンド奏法
④動 ~ 速弾き
⑤静→動、動→静への切り替え、表現
⑥動 ~ エンディングのラスゲアード
で、今日は⑤。
この曲の特徴でもある激しい「動」と、幻想的な「静」。。。この曲想の切替、抑揚表現。。。
抑揚と言ってもフレージングではなく、曲の大きなウネリ、曲想の切替に着目していますが、ここの師匠のアドバイスが何ともイマジネーションを喚起してくれるものだったので、ご紹介します。
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ひとつ目は、74小節目です。
ここは、テーマ→幻想的なアルペジオでしっとりと来て、一旦テーマに戻った後、「動」への助走?になる部分です。
この助走のあと、ハイライトであるライドハンドへの入っていきます。
まず、73小節目のテーマのエンドなのですが、ズン・チャ・チャ・チャァ~、と2拍裏のチャァ~でポーズも決められそうなフレーズ(笑)なのですが(木村大氏は決めてると思う)、ここで師匠に貰ったアドバイスというがこれ!
「一拍目のベース音(ズン)の中に、次の音を入れていくイメージ、で弾く」
如何ですか?最初は「はぁ」なんですが、最初の音の響きの中に、次の音を入れていこうとイメージすると、自然に・・徐々に小さく・・と言うか、まとまるように弾こうとしてるから面白いです。
でも、これはフレージングですよね。次の74小節目がいよいよ切替になるのですが、、、
チャァ~と2拍裏、3拍、更にもう1小節と残響が減衰していく。。。(*1)
で、74小節。ダン!ダカダカダン!ズ~ウ・ジャカジャジャカジャ~とイメージを変えていく訳ですが、(わかるかいな!爆)
またここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「明るく大きな音でイメージを変える」・・・これは普通。
「眼が覚めるというか、何が始まったんだ!と思わせる」・・・これです!
この「何が始まったんだ!と思わせる」というのは、私的には痛快というか、「なるほど!」と腹に落ちましたわ。
だって、これ楽譜上には何の指示もないんですから。。まさにこれはプレイヤーの理解、感性の世界ですよね。
演奏を他人様に聴かせる、ということは、こういうところをテクニック以上に大事にしないといけないのだな、と感じました。勉強になります。
このあと、助走を経て、一番のハイライト~ライトハンド奏法に入っていく訳ですが、81小節目の「ドーン」が私的に、たまらなく好きな部分で、表現上、私的にはもっとタメたい(楽譜では1拍)、というのは、前回の記事で書いた通りです。
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ふたつ目は、189小節目です。
ここは、ライトハンド後のアルペジオ→静かなテーマ→テンポを戻して元気なテーマ、と来て、エンディングに入っていく部分です。
まず、187小節目です。
ここは、実は先程の74小節目と同じテーマのエンド、ズン・チャ・チャ・チャァ~です(笑)。。。
ここのフレージングは先程と一緒。
チャァ~と2拍裏、3拍、更にもう1小節と残響が減衰していく。。。(*2)
で、189小節。先程は、ダン!と曲想を切り替えた訳ですが、ここは逆に静かに始めると。
またまたここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「187-188小節の余韻の中から、静かに弾き始める」
この「余韻の中から」というのが、「なるほど!」と腹に落ちましたわ。まあ、落ちたはいいけど、実際に奏るのはエライ難しいんですがね。でも、練習中に、自然に感情を込めようとしてる自分がいたりして、これまたオモロイです。
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最後、みっつ目は、145小節目です。
ここは、助走→ライトハンド→助走?(着地かな?)と来て、この後、幻想的なアルペジオに繋いでいく大事な部分です。
144小節目のStrumから一転、例のダン!ダカダカダンという特徴的なフレーズを145~147小節と3小節掛けて、繰り返しながらクールダウンしていくと。
またまたまたここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「ボリュームを絞るように弾いていく。ベース音も小さくなってゆくように。」
この「ボリュームを絞る」というのが、「なるほど!」と腹に落ちた次第。
ここも表現のフレーズ、プレイヤーの感性の世界。プレイヤーによって随分違うんだろうと思います。事実、CD上の木村大氏の演奏と、この譜面は違うと思います。
私も気付いたのですが、弾きながらこれはいい!と自分で思ったとしても、聴いてみると印象が違うことがあるので、このような表現フレーズは、やはり録音して聞き返してみることが大事だと思います。
ということで、今回のキーワードは、「表現のイメージング」「イメージに向けた練習」「録音」でした。
さあ、引続き、練習です。Moontanは一日にして成らず。
(*1)あれ?今頃気付いたけど、これは1小節と数えないのかな?次の74小節は実は75ではないのかな??まあ、いいや。
(*2)やっぱり!(*1)と同じだけど、こっちは数えてるもん。(笑)
Toshi
【関連記事】
・Moontan(ムーンタン)を弾いてみた。。~発表会2016~
さて、Moontanへの道、前回の「指で速弾き」に続き、今回は、この曲の表現について、書いてみようと思います。
改めて「演奏上のポイント」の振り返りです。。。
①全体感~3拍子で進むテーマの軽快感と、全体のテンポ、動と静の表現
②静 ~ 幻想的なアルペジオ(曲中、エンディング)
③動 ~ ライトハンド奏法
④動 ~ 速弾き
⑤静→動、動→静への切り替え、表現
⑥動 ~ エンディングのラスゲアード
で、今日は⑤。
この曲の特徴でもある激しい「動」と、幻想的な「静」。。。この曲想の切替、抑揚表現。。。
抑揚と言ってもフレージングではなく、曲の大きなウネリ、曲想の切替に着目していますが、ここの師匠のアドバイスが何ともイマジネーションを喚起してくれるものだったので、ご紹介します。
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ひとつ目は、74小節目です。
ここは、テーマ→幻想的なアルペジオでしっとりと来て、一旦テーマに戻った後、「動」への助走?になる部分です。
この助走のあと、ハイライトであるライドハンドへの入っていきます。
まず、73小節目のテーマのエンドなのですが、ズン・チャ・チャ・チャァ~、と2拍裏のチャァ~でポーズも決められそうなフレーズ(笑)なのですが(木村大氏は決めてると思う)、ここで師匠に貰ったアドバイスというがこれ!
「一拍目のベース音(ズン)の中に、次の音を入れていくイメージ、で弾く」
如何ですか?最初は「はぁ」なんですが、最初の音の響きの中に、次の音を入れていこうとイメージすると、自然に・・徐々に小さく・・と言うか、まとまるように弾こうとしてるから面白いです。
でも、これはフレージングですよね。次の74小節目がいよいよ切替になるのですが、、、
チャァ~と2拍裏、3拍、更にもう1小節と残響が減衰していく。。。(*1)
で、74小節。ダン!ダカダカダン!ズ~ウ・ジャカジャジャカジャ~とイメージを変えていく訳ですが、(わかるかいな!爆)
またここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「明るく大きな音でイメージを変える」・・・これは普通。
「眼が覚めるというか、何が始まったんだ!と思わせる」・・・これです!
この「何が始まったんだ!と思わせる」というのは、私的には痛快というか、「なるほど!」と腹に落ちましたわ。
だって、これ楽譜上には何の指示もないんですから。。まさにこれはプレイヤーの理解、感性の世界ですよね。
演奏を他人様に聴かせる、ということは、こういうところをテクニック以上に大事にしないといけないのだな、と感じました。勉強になります。
このあと、助走を経て、一番のハイライト~ライトハンド奏法に入っていく訳ですが、81小節目の「ドーン」が私的に、たまらなく好きな部分で、表現上、私的にはもっとタメたい(楽譜では1拍)、というのは、前回の記事で書いた通りです。
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ふたつ目は、189小節目です。
ここは、ライトハンド後のアルペジオ→静かなテーマ→テンポを戻して元気なテーマ、と来て、エンディングに入っていく部分です。
まず、187小節目です。
ここは、実は先程の74小節目と同じテーマのエンド、ズン・チャ・チャ・チャァ~です(笑)。。。
ここのフレージングは先程と一緒。
チャァ~と2拍裏、3拍、更にもう1小節と残響が減衰していく。。。(*2)
で、189小節。先程は、ダン!と曲想を切り替えた訳ですが、ここは逆に静かに始めると。
またまたここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「187-188小節の余韻の中から、静かに弾き始める」
この「余韻の中から」というのが、「なるほど!」と腹に落ちましたわ。まあ、落ちたはいいけど、実際に奏るのはエライ難しいんですがね。でも、練習中に、自然に感情を込めようとしてる自分がいたりして、これまたオモロイです。
(クリックで拡大)
最後、みっつ目は、145小節目です。
ここは、助走→ライトハンド→助走?(着地かな?)と来て、この後、幻想的なアルペジオに繋いでいく大事な部分です。
144小節目のStrumから一転、例のダン!ダカダカダンという特徴的なフレーズを145~147小節と3小節掛けて、繰り返しながらクールダウンしていくと。
またまたまたここの師匠のアドバイスがいいんですよ!
「ボリュームを絞るように弾いていく。ベース音も小さくなってゆくように。」
この「ボリュームを絞る」というのが、「なるほど!」と腹に落ちた次第。
ここも表現のフレーズ、プレイヤーの感性の世界。プレイヤーによって随分違うんだろうと思います。事実、CD上の木村大氏の演奏と、この譜面は違うと思います。
私も気付いたのですが、弾きながらこれはいい!と自分で思ったとしても、聴いてみると印象が違うことがあるので、このような表現フレーズは、やはり録音して聞き返してみることが大事だと思います。
ということで、今回のキーワードは、「表現のイメージング」「イメージに向けた練習」「録音」でした。
さあ、引続き、練習です。Moontanは一日にして成らず。
(*1)あれ?今頃気付いたけど、これは1小節と数えないのかな?次の74小節は実は75ではないのかな??まあ、いいや。
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