NPO集改センター(NPO法人 集合住宅改善センター)から、第105回スキルアップセミナーの報告です。
開催日:2013年5月8日(水)
参加者:31名
テーマ:「映像で体験する大規模修繕工事」~百聞は一見にしかず・写真と動画で実体験します~
① 昨年の大阪市住まい情報センタータイアップ事業での実施内容を紹介
② 現場代理人を対象としたプロバージョン版
講 師:松山 功 氏(集改センター代表理事、一級建築士・1級建築施工管理技士)
【セミナーの概要と感想】
大規模修繕工事の現場見学会は時々開催されていますが、なかなか参加するのに制約があります。
日時や天候の影響、足場に登ることができなかったり、全工程が見学できる訳ではありません。
今回のセミナーでは、現場に行かなくても「写真」と「ビデオ」で工事の内容が良く分かり、仮設工事から完了までの工程を見ることができ、実際の現場を見なくても、よく理解できました。
また、工事監理についての内容が詳しく説明され、その重要性について認識が深まりました。
・施工不良を発見して手直しさせたことを自慢げに語る工事監理者は失格。
・施工不良が起こらないように工程や施工手順を現場の作業員に徹底を図るのが工事監理者の使命。
そのためには、「作業員の技量を把握する」「工事関係者が共通の認識を共有する」「材料の適合性やメーカ指基準を事前に確認する」等の準備段階を徹底すれば、品質の良い工事が実現する。
トヨタ自動車(豊田章一郎氏)の名言
~品質は工程で作り込め~
検査で品質は向上しない。製造現場で一人一人が最高の品質を心がけることが肝要
これを工事現場に当てはめると、
「工事監理者や現場責任者は、品質を向上させるためには、検査を徹底するのではなく、工事の準備から完了まの各プロセス(工程・作業)の管理を徹底し、作業員が品質に対する高いスキルを保持するよう整備すること」といことでしょうか。
<次回の予告>
次回6月12日(水)は、枝副代表が「管理組合の総会をシミュレーションする」と題して
総会の実例を基に、理想的な「総会の開催」を追求します。
総会での疑問や問題点など皆様と議論したいと思います。多数の参加を期待します。
<スキルアップセミナーについて>
NPO集改センターでは、毎月、正会員や外部講師によるセミナーを開催しております。
本来は、会員向けの内部セミナーですが、非会員の方のご参加も歓迎いたします。
ただし、基本は内部セミナーですので、ざっくばらんな雰囲気の中で講師独自の考え方や
常識にとらわれない自由な意見交換が行われることもあります。
「こういう考え方もあるのだな」というスタンスで参加いただけたらと思います。