NPO 集改センターでは「あなたのマンション 給排水設備改修工事の進め方」のDVDビデオを製作しました。その担当者にお話をお伺いしました。
松本正樹です。マンション管理士ですが、本業は映像のディレクターです。大学卒業後ずっとフリーランスで、大半は東京のテレビ局で海外取材番組や経済関連の番組を制作していました。事情があって京都に戻ってからは博物館などの展示映像や民俗芸能や伝統工芸の記録映像を作っています。
大学時代からの友人が、マンション管理士制度が始まって1回目の試験に合格したんですよ。彼から話を聞いて、マンション管理士というものに興味を持ち、私も2回目の試験を受けて合格しました。京都に戻ってすぐのときで映像の仕事もあまりなく、時間があったんです。その後、京都のマンション管理士会に入って活動している中で、代表理事の田村さんと知り合い、押しかけ弟子入りみたいな形で、田村さんの仕事に随行して仕事を習いました。その後集改センターに入会しましたが、現在は映像の仕事が忙しくなったので、マンション管理士の仕事はほとんどしていない状態ですね。
集改センターに入ったときから、集改センターの活動や会員企業の営業・管理組合の運営に役立つ映像が作れないかという話があったのですが、昨年、広報情報部会の中から、建物の大規模修繕工事については多くの映像があるが、設備に関してはほとんどないので、給排水設備の改修にテーマを絞った映像を作ろうという企画が持ち上がり、ちょうど集改センターが設備工事をする予定のマンションがあったので、その協力を得て製作することになったのです。
給排水設備改修工事は築30年前後に必要になる工事で、ほとんどのマンションが経験したことがありません。それと、どうしても専有部分に入ってしなければならない工事で、断水や排水規制なども伴います。そのため、改修時期が迫っているマンションでも、着手するのをためらっているところが少なくないのが実情です。
今回作った映像は、給排水設備改修工事が何故必要か、その工事は実際にどのように行われるかを、分かりやすく説明したものです。給排水設備改修工事が必要な時期になっているマンションの管理組合役員・区分所有者・住民の皆さんに、改修工事の実際を知ってもらい、工事に対する不安を取り除いて、早急に工事に着手するように促すための映像です。主に、集改センターの会員企業がマンション管理組合を説得するための営業ツールとして使ってもらうことを想定していますが、マンション管理組合が組合員の同意を得るためのツールとしても利用できると思っています。
確かに、給排水設備の工事は専有部分の工事が4~5日間かかり、その間は外出できない、騒音や振動が発生する、断水や排水規制もあるなど、生活するうえでの不便は多々あります。しかし、断水や排水規制時間は出来るだけ短くする、1日の工事時間は朝の9時から夕方の5時までで、一日の工事が終わると毎日仮復旧をして、工事時間以外は基本的に普段通りの生活ができるようするなど、様々な配慮がなされています。
今度の映像では、工事に伴う不便さを包み隠さず描くとともに、そうした不便さを少なくするための配慮も紹介しています。不便ではあるけれども、堪えられない不便では絶対にない。知らないことで拒否反応を起こしている方々が、「これくらいなら我慢してやろうじゃないか」という気持ちになってもらえればいいなと考えて作ったビデオです。
こういうビデオがきっかけで、自分の生活環境をより快適にして資産価値を上げるマンション管理を理解していただければと思っています。実は、京都市業務で築30年以上のマンション調査に携わった経験があります。築30年のマンションでも、良い管理をやっているところは、マンション関連情報の収集や組合員への広報を積極的に行っています。でも、管理の悪いところは、情報に対して極めて無関心です。「良いマンション管理は、正確な情報収集から始まる」というのが、その経験を通して得た実感です。
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