加賀藩の所領加賀、能登、越中の魅力、海越しに観る山々、風光明媚なシーサイド・ラインの風景・出来事を写真で紹介する。
金澤・能登立山シーサイド・ライン



別当谷・柳谷・甚之助谷 2023.09.23

甚大な被害を及ぼした昭和9年(1934年)の崩壊以来様々な砂防工事が行われ、現在もなお続いている。そして新たな問題として取り正された地すべり。大正象14年に設置された甚之助谷第5号砂防えん堤が昭和17年までの間に4.43mも移動、及び砂防えん堤本体に亀裂の発生していることが判明。調査と安定化のために新たな砂防えん堤甚之助谷5号砂防えん堤(新)を建設(昭和40年)、しかし移動は止まらず、昭和36年(1961年)より様々な地すべり対策工事が行われている。

参照:北陸地方整備局 地すべり対策事業の再評価説明資料甚之助谷地区直轄地すべり対策事業
   白山砂防>白山砂防の事業概要>甚之助谷地すべり対策 等々


甚之助谷第7号排水トンネル

甚之助谷第8号排水トンネル


甚之助谷第1号集水井


甚之助谷第2号集水井


甚之助谷第?号排水トンネル


甚之助谷第?号集水井

 

甚之助谷第6号排水トンネル(イメージ) 甚之助谷第6号排水トンネル(イメージ)

排水トンネル工 内径 2.1メートル
延長 900.3メートル
横ボーリング工 延長 4,089メートル
集水ボーリング工 延長 10,002メートル
排水ボーリング工 延長 243メートル
第1号集水井工 内径 3.5メートル
深さ 36メートル
集水ボーリング 2650メートル
第2号集水井工 内径 3.5メートル
深さ 45メートル
集水ボーリング 2250メートル
第3号集水井工 内径 3.5メートル
深さ 44メートル
集水ボーリング 1480メートル

北陸地方整備局白山砂防HPより


R3・4・5甚之助谷地下水排除工事


9:50 万才谷排水トンネル工事用索道(万才谷排水トンネル工事は完成)この後索道は撤去されるようだ。

万才谷排水トンネル
  トンネル延長 387m
  トンネル内径 半径1.0m
  万才谷取水堰 高さ6.9m、幅24.5m、長さ16.7m
  万才谷縦坑 高さ27m
  赤谷減勢工 長さ9.5m
  仮整備(索道 長さ約1.0km、支柱2本、停留所2ヶ所、モノレール 一式)

北陸地方整備局白山砂防HPより

甚之助谷地すべり対策(万才谷排水トンネル概要)(PDFファイル:11MB)
https://www.hrr.mlit.go.jp/kanazawa/hakusansabo/04outline/images/13manzaidanitonneru.pdf

これで地すべりが止まったわけではないだろう、ただ単に崩壊のスピードを遅らせただけのことだと思う。報道では10年に一回、100年に一回の大雨という言葉を耳にするそれがいつ起きるとも限らない。昭和9年のような災害が起こらないように願うしかないのだろうか。


9:51 万才谷・不動滝を眺めながら甚之助谷・柳谷を後にする。

再び林道に戻り前回行かなかった別当谷上流部へと向かう。


前回はまだ工事用重機があったが工事も完了し工事用道路も整備され、穏やかな初秋の様相を見せている。

2023/09/03 下流部林道より撮影

登山道にと戻り別当出合にと下る。


10:12 途中、登山道から不動谷を見る


10:19 登りとは違って明るいブナの自然林


10:40 この付近の紅葉はまだ先の様だ。

登山道は途中分岐し登りと下りの一方通行となる。下りの道は別当谷の方に出るのでつり橋を見るこことができる


10:46 下り道より見る別当出合吊橋


10:50 ここまでくればゆっくり言っても10分程度で別当出合に到着する。

 

11:00 別当出合到着

市ノ瀬にバスで帰るには時間も早いので以前から気になっていた柳谷中流域の砂防えん堤と向かう。


11:12 仮設橋より上流側吊橋、甚之助谷・万才谷を見る

別当出合マイカー駐車場時から工事用仮設橋を渡り今度は柳谷左岸の工事用道路を登る。


11:16明るき気持ちの良い工事用道路、一人では抱えきれない大きな木々が目に付く。


11:21 林道は砂防新道から見え隠れしていた堰堤の横を通る。

11:29 橋上より柳谷上流を見る上の方には万才谷が見える


11:42 地すべり・崩落があっても、被害を最小限に食い止めるため砂防工事は今もなを行われている。

工事現場を後にして今来た道を引き返す。

 

赤谷側砂防に出てみる石が赤く(赤さび色)に染まっている。だから赤谷と呼んだのだろうか。

河床の岩には何やら光るものが混じる。これが赤く染める原因なのだろうか。素人ではこの物質は何なのか見当もつかない。

今回はこのまま林道を下り市ノ瀬まで徒歩で降りることに。途中、アングラーと会うがほとんどこの道を利用する登山者はいないようだ。

 


13:20 明るい河原にて遅めの昼食をとり市ノ瀬と向かう。


13:32市ノ瀬砂防えん堤の到着

次回は、南龍ヶ馬場まで登り万才谷排水トンネル工事個所を見てみたいものだ。

今回の工程 

7:20 市ノ瀬ビジターセンター前発(シャトルバス)ー7:33別当出合到着-別当出合出発-13:37 市ノ瀬到着 

歩行距離 13km



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