加賀藩の所領加賀、能登、越中の魅力、海越しに観る山々、風光明媚なシーサイド・ラインの風景・出来事を写真で紹介する。
金澤・能登立山シーサイド・ライン



手取川 白山頭首工

頭首工と聞いて何をイメージするだろうか、これまで何度どなく眺めながら今まで名前すら知らなかった。また、近くに説明案内板等も見当たらない。(どこかに設置してあるのかもしれないが)

頭首工と取水堰 
河川の水面を高くして取水の便を良くするために、河川を横断する堰(取水堰)を設ける
ことは、堰の構造や規模を別にして古くから行われています。水田に取水するための小渓流
の堰の原形は弥生時代に見られるといいますから、二千年以上の昔から堰は造られてきたわ
けです。 
さて、本稿でいう“頭首工”(とうしゅこう)という用語は都市部では珍しくなりましたが、
農村地帯の河川では全国至る処でお目にかかる名称です。農業用水、灌漑用水の取水のため
の堰をとくに頭首工といいます。実用的に云えば農水省など農業部門が発注者となって建設
した取水堰を頭首工と呼ぶという方が話は早いでしょう。 
この言葉の起源は近代にはいり海外から農業工学の知識が入ってきたときの“head works”
の翻訳です。もともとは、農業用水を河川から取水するための一連の施設、堰、取水口(堤
防を横切るときは樋菅)、沈砂池、分水工などの施設の総称だったのですが、時代とともに主
要な施設としての堰が主役になり頭首工の名も堰が独占してしまうようになりました。 
近年では堰は、農業用水、都市用水、発電など多目的に使われることが多いので〇〇堰と
か〇〇大堰と呼ばれることが多いのですが、古くからの頭首工も改築されて頭首工の名が引
きつがれています。(日本河川協会)

 

白山頭首工概要

項目   内容
竣工年度・昭和12年(北陸電力)
主な経歴・昭和24年:固定堰堰上げ,農水用取水口追加,土砂吐
     改修(農林水産省)
     昭和36年:固定堰被災補修(農林水産省)
施設管理者・北陸電力(株)
最大取水量・55.95 m3/s
構造規模・固定堰:表面石張り無筋コンクリート
     堤高5.8 m,堤長127.9 m
    ・取水口:電力用5門,灌漑用1門
    ・土砂吐:2 門
    ・魚道:階段式


堤を越流する水が白く滝のように流れる景観(白滝)


階段式魚道

 
写真左:
2門の土砂吐ゲート
写真右:白山頭首工から続く農業用水路


白山頭首工下流の河原ここが十八講河原の岩脈?

応神天皇(おうじんてんのう)28年(297)には手取川の河畔「十八講河原」へ遷り(うつり)ましたが、氾濫のためしばしば社地が崩壊するので、霊亀2年(716)に手取川沿いの「安久濤の森」に遷座しました。(白山比咩神社の歴史より)


岩肌に見られる甌穴

付近にはまだまだ見どころがあるが、今回は夕刻も迫り巡ることができなかった。


和佐谷橋を下流より見る


夕日に染まる手取川

つづく・・・。



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