8・24(火)
CLプレーオフ第2戦。1戦目を1-3で落とした2戦目。ただ1戦目のロスタイムにパッツォがゴールを決めた事により、2-0で勝ちさえすればサンプが勝ち抜ける。その為ティフォージの期待も高く。平日のナイターにも関わらずチケット発売からすぐ25,000枚売れ、満員への勢い。
ちなみにサンプのウルトラの筆頭勢力「ULTRAS TITO CUCCHIARONI」は、イタリア政府が今年から導入した「Tessera del Tifoso」=(アウェーの試合観戦に行くティフォーゾの身分証明書のような物、これが無いとアウェーの試合観戦が出来ないようにしようとしてる・・・)に抗議して、いつものSUD(南側のゴール裏)ではなく、抗議の意味を込めて反対側のNORDの片隅で応援を展開。SUDは「Fedelissimi」と「Fieri Fossato」が仕切った。
20:45 キックオフだったが、よくSUDで一緒に観る友達もすでに中に入っていたので、19時過ぎにはスタディオの中へ。すると真っ先にこの歌の大合唱が始まっていた。
Ma il cielo e' se----------mpre piu blu..........................cerchiato di blu.......cerchiato di blu...........ma il cielo e' se---------------mpre piu blu...................
http://www.youtube.com/watch?v=Nc4VfKcTGB4
今回の訪サンプで一番印象に残っている歌、Rino Gaetanoの「Ma il cielo e' sempre piu blu」の替え歌。
そしてその後「Forza Doria」、「Lettera da Amsterdum
」の大合唱。もう感動で号泣
そして、スタディオ ルイジ・フェラリスでもCLアンセムはちゃんと流れました!
ナイターで、しかもバカでかくない箱が創り出すルイジ・フェラリスの雰囲気。その中で聴く”チャ-------ンピオーーーーーーーーーーーンズ”の大合唱。幻想的、情熱的、感動的
初めてルイジ・フェラリスで自分が生観戦したのが1996-97のサンプドリア対レッジアーナ(今はセリエDくらいかな?)。今回一緒に観た友達とも知り合ってから10年が経つ。同じSUDから見る景色でも、10年前はセリエBの試合だった。「あの頃を考えると、今こうしてチャンピオンズリーグアンセムを聴けるのはスゴイ事だネ」と感動しあった
もう試合前からお腹いっぱいの感じでゲームに突入。試合結果はご存知のとおり。開始から全開で飛ばしたサンプが8分に先制、そして14分にパッツォのスーパーボレーで2点目を取ると、もうスタジアムは最高潮
前半早々にしてすでに勝ち抜けの条件を満たす。そのまま前半を終え、後半もややトーンダウンするものの集中して互角の戦い。
4-3-1-2にした事により、カッサーノがサイドに開いてフリーでボールを受けられるようになり、起点が生まれる。さらにトップ下に入ったグベルティが効果的なドリブルとテンポの良いパスを繰り広げ、メンバーは同じながら昨年のデルネーリ監督時代とは一味変わったサッカーを見せてくれた。そのグベルティが疲れて交代したが、85分にカッサーノのヒールでのゴールで3-0駄目押しにも見えるゴールで、もうマラッシはお祭り騒ぎ
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だったのだが、チャンピオンズリーグはそんなに甘くは無かった。90分に、時間稼ぎの意味も込めてカッサーノが満場のスタンディングオベーションを受けながら交代。その直後に悲劇は起きた。後半ロスタイム93分、途中から入った敵FWローゼンベルグの目の覚めるようなグランダーの対角線ミドルシュート。とてもクルチの手の及ばない、サイドネットに突き刺さった。
ツィーグレルが滑って転ばなければ・・・・・・・
ガスタルデッロがあと1歩早く滑ってれば・・・・・・・・
悔やんでも悔やみきれない、タラレバのオンパレード・・・・・・・
あのシュートの軌道を忘れる事は無いだろう。
延長戦はもはや全員抜け殻だった。
試合後はSUDの下でひとしきり愚痴りあった後、サンプファンが店長の「Il Genovese」というレストランに行った。真っ暗な営業終了後のレストランでワインを飲み、残り物のフォカッチャをつまみながらお通夜のような反省会。
店長のSergioは言った。「18年前のウェンブリー以来のショックだ」と
18年前、サンプはCLの前身、チャンピオンズカップの決勝まで進んでいる。そしてウェンブリースタジアムで当時クライフ監督率いるドリームチーム「バルセロナ」と対決した。ずっと押していながらエースストライカーのジャンルカ・ヴィアッリが何度か決定的なチャンスを外し、延長戦でロナルド・クーマンのFK1発に沈んだ。セルジオはその試合を生で観戦しており、それ以来のショックだと言うのだ。
しかし私は思った。そんな歴史的な試合に立ち会えてなんて幸せだろうと。今後どうなるかはわからないが、もしかしたらサンプがチャンピオンズリーグに出場するまでにまた長い年月を要してしまうかもしれない。そう考えると、ショックな負け方はしたが、逆に貴重な試合を観れた事になる。
さあ、来年もまた出場権を獲得できるように応援しよう
Forza Ragazzi