TIM CUP [Best 16] 1/12(土) 18:00@ルイジ・フェラリス(ジェノヴァ) 主審:パスクア氏(Tivoli出身)
サンプドリア 0(延長)2 Milan(前半0-0)
・延長前半12分ミラン[1] クトローネ
・延長後半3分ミラン[2] クトローネ
↑↑©U.C.Sampdoria Official Pageより
試合は支配するがあと一歩、点が取れず・・・延長の末コッパイタリア敗退。
負けた気がしないだけに残念な敗退。このエクダルは相当良かったが…
【試合前情報】
サンプは2週間の長い冬休み明けで最初の試合となる。12月にコッパイタリア4回戦、SPALを下して順当にこのBest16にコマを進めたサンプ。通常ならシードのミランのホームで試合をやりそうな物だが(カルチョ政治のミランとサンプの力から考えても)、珍しくサンプホームでの試合となった。まぁインテルがホームを使用し、インテルの方が昨季の順位が高いからと言うのはわかるが、イタリアサッカー界としては珍しい決定だ。この優遇を生かすべく、サンプティフォージもチームを鼓舞する。正直スクデットが簡単ではない昨今、逆に狙えるタイトルはこのコッパイタリアしかないと。元来サンプはコッパ結構得意だった。1984年から94年までの10年間で、なんと4回も優勝している。いわゆるサンプドーロ(Samp D' Oro=サンプ黄金期)時代であるが。近年ではカッサーノが在籍していた2008-09年に決勝まで行って、ローマのスタディオ・オリンピコでラツィオと対戦(決勝開催地は元々決まっていて、偶然だったがアウェイ)。PK戦の末、カッサーノがPKを外して負けたのは記憶に新しい。
近年、日程の影響も多分にはあるが、基本的にはコッパはターンオーバーを敷いてそれほど力を入れていない。これはサンプだけでは無く、どのクラブも似たようなものではあるが。しかしサンプのウルトラスはその姿勢にあまり賛成しておらず(私もある程度同感)、本気でコッパも狙いに行け!と。これが今回試合の1週間前にジェノヴァの街に掲げられていた横断幕
" 12-1 La Nostra Coppa" UTC
=「1月12日、俺たちのコッパ(イタリアの試合)」
↑↑©pictame.itより
さて、更新が追い付いていないが、ミランとは今季すでに1度アウェイで対戦しており、2-3で負けている。先制され、逆転して、また再逆転されて負けた。しかしアウェイながら全然内容は悪くなく、むしろ繋ぎとかは勝っていた印象。しかしサンプを得意とするスソの1撃にまたしてもやられてしまった感じだ。そのスソは今日いない。しかもホーム。勝たなければならない!
ちなみに昨年のホームでの対戦では2-0で勝っている
⇒https://blog.goo.ne.jp/shussissi/e/2ba030fed5e043823c247f071fe5132f
さてサンプはジャンパオロの4-3-1-2。今回のコッパイタリアの日程はミッドウィークではなく、しかも2週間休み明けで次の試合もまた1週間後と言う事で、さすがにジャンパオロも本気のスタメンで臨んできた。唯一違ったのはGK。アウデーロではなく、控えのラファエルを起用。まぁGKは特に出場機会が無いからわからんでもないし、すべて結果論ではあるが私はGKもアウデーロで臨んで欲しかった。
DFはベレシンスキがまだケガから戻れず、右SBはサーラ。あと2トップの我らがキャプテンクアリアレッラの相棒はデフレルではなくてカプラーリが先発。ここのレギュラー争いは、トップ下含めて熾烈になっている。あとは現在のレギュラー達。トップ下はラミレス、右プラート、左リネッティにアンカーエクダル。左SBムッルー、CBトネッリ&アンデルセンも変わらない。ちなみにベンチにはレジーニとバッレートが戻ってきてる。元ミラン勢はサポナーラ
SAMPDORIA<4-3-1-2> 監督マルコ・ジャンパオロ
カプラーリ クアリアレッラ(cap)
(94分デフレル) (延長5分コフナツキ)
ラミレス■(76分サポナーラ)
リネッティ(20分ヤンクト)プラート■
エクダル
ムッルー サーラ
アンデルセン トネッリ
ラファエル
ベンチ:GKベレッツ DFコリー、レジーニ、タヴァレス、フェラーリ、ロランド MFヴィエイラ、バッレート FW -
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一方のミランはガットゥーゾ監督の4-3-3。GKは2人のドンナルンマではなく天敵レイナ。DFは右には若手の元サンプのアバーテ。中央はキャプテン同じく元サンプのロマニョーリとサパタの従兄弟のサパタ。左SBにスイス人ぽくないスイス代表のロドリゲス。MFは大好きな名前のバカヨコをアンカーにケッシエと冬のメルカートで加入してこの日がデビュー戦となるブラジル人パケタ。3トップはサンプ戦に強いスソが怪我で不在のために右にカスティジェホ、左に10番のチャラノーグル(イタリア語ではこう言ってる)。CFは不振が問題になっているイグアイン。ベンチにはDFコンティがケガから503日ぶりに戻ってきている。ミランはアウェイで5試合勝ち星無し。元サンプ勢はロマニョーリ、アバーテ、ストリニッチ。
Milan(4-3-3) 監督:ジェンナーロ・ガットゥーゾ
イグアイン(111分ラクサール)
チャラノーグル カスティジェホ(91分クトローネ)
パケタ(84分ボリーニ) ケッシエ
バカヨコ
ロドリゲス アバーテ(99分コンティ)
ロマニョーリ(cap) サパタ
レイナ
ベンチ:GK G・ドンナルンマ、A・ドンナルンマ DF ムサッキオ、ストリニッチ、S・シミッチ
MFマウリ、ベルトラッチ、モントリーヴォ FW -
備考:有料入場者数14.854枚(315.715euro);芝状態良好
★土曜の夜18:30から行われた試合にしては、そしてコッパにしてはなかなか入ってると思う。UTCの呼びかけも少しは意味があったか。観客席にはレオナルドやマルディーニのミランフロント勢もいたし代表監督マンチョの姿も見えた。私の世代にはたまらない
<あらすじ>
ハイライト動画⇒https://www.youtube.com/watch?v=PZRedwmlJ-A&feature=onebox
試合は最初からサンプが攻勢。高い位置からプレスが良くかかって、ボールを奪ってから鋭い攻めを見せる。クアリアレッラのシュートのこぼれをカプラーリが押し込みに行くところを倒されてPKかと思いきや流されてノーファール。しかし前半20分にリネッティがケガでヤンクトと交代。思わぬアクシデントだが出場機会が少ないヤンクトにとっては逆にチャンスか。前半はラミレスにチャンスが多く集中して、少なくとも3本は有ったが決めきれず。ロスタイム3分、そのまま0-0で前半終了
ポゼッションはサンプ13分20秒:ミラン13分27秒だがシュート数はサンプ7本(枠内3本):ミラン5本(枠内2本)とデータが示す通りサンプの方が押していた。
↑↑©Milan Ufficialeより 久々に長時間出場したヤンクト。この日の彼はなかなか良かった
後半もサンプの攻勢は変わらず。特にラミレスに代えてサポナーラを投入してから何本か決定機が。しかしこの日はGKレイナの日だった。ことごとく決定的なチャンスを防ぐ。珍しくエクダルも決定的なミドルを放つなど、エクダルがここまで押し上げていた事自体が、サンプが押していた事を証明するがとにかく得点が奪えず。後半もロスタイム3分を経て無得点のまま終了。延長戦へ
延長6分にスルーパスに抜け出したサポナーラが1対1をGKにぶち当て。その後のCKからエクダルがニアでヘッドでファーポスト、フリーのコフナツキが押し込もうとするが上手くミートせず、ゴールラインぎりぎりで防がれる。押しながら点が取れないと逆にやられてしまうのがサッカーの常・・・
延長前半12分 クトローネGoal:0-1
→右サイド、503日ぶりに嬉しい復帰出場を果たしたコンティからのクロス⇒GKの手前で突っ込んできたクトローネがダイレクトボレーで合わせて、ついに均衡を破る・・・
↑↑©Milan Ufficialeより
しかしサンプも気落ちせずにチャンスを作り、右サイドからのクロスをペナ内でコフナツキがフリーで合わせるが、またしてもレイナがファインセーブ。これで終わった。その直後に・・・
延長後半3分 クトローネGoooooL:0-2
→カウンターからチャラノーグルの大きなアーリークロス⇒GKラファエルが飛び出そうとするが間に合わずに躊躇⇒突っ込んできたクトローネがダイレクトボレーループ⇒ボールはGKを嘲笑うように頭を越してゴールに吸い込まれていく・・・ダメ押し
↑↑©il secolo XIXより
ロスタイム1分。そのまま試合終了。0-2
(ポイント)
・ポゼッションはサンプ54%:ミラン46%
・シュート数はサンプ26本(枠内12本):ミラン21本(枠内8本)
・サンプのTIMカップはここで終了。ここ最近、常にベスト16だな・・・
・内容が良かっただけに悔しい。ミランはスソがいなければ大した事ない
・正直GKの差が大きかったかな。アウデーロの不在を感じさせたラファエルと、ドンナルンマ不在を全く感じさせずに当たっていたレイナ。こいつもサンプに強いムカつくやつだ
↑↑©Milan Ufficialeより
残念ながらTIM CUPは敗退となってしまったので、あとはセリエAに集中するしかなくなった。タイトルを逃しただけでなく、出場機会が少ない準レギュラー選手の出番を与える場所が無くなるという意味でも残念過ぎる敗退だ。今年の組み分けはチャンスだったのに・・・
しかし朗報も一つ。冬のメルカートでサウサンプトンの元イタリア代表FW、そんな回りくどい言い方する必要なかった。
DERBYで〇ェノア相手に悪魔の左足で、ゴールに吸い込まれるような決勝点を決めた我らが元サンプの
マノーロ・ガッビアディーニ
の復帰が決まった。
移籍金は300万ユーロでレンタル、その後900万ユーロでの完全移籍義務つき。ガッビアディーニはサンプドリアからナポリへ移籍し、その後イングランドに渡っていたのでサンプには4年ぶりの帰還か
これじゃなかった。これは姉ちゃんだ
久しぶりに嬉しい新加入選手だ。クアリアレッラⅡと同じく、ガッビアディーニⅡにも前回を上回る活躍を期待したい。その左足は間違いなく本物。ただナポリではポジションとその他の選手、サウザンプトンでは監督に苦しめられた。まだ27歳と全然老け込む歳ではない。次週はいよいよセリエA後半戦のスタート。アウェイで難敵フィオレンティーナ。ヨーロパリーグを争う直接のライバルとの対決と言えよう。負けられない!
Foooooooorza Saaaaaaamp!!
次節:セリエA第20節 2019年 1/20(日) 対フィオレンティーナ@フィレンツェ 現地15:00Kick Off(日本時間23:00)
’18-’19 SERIE A
19試合 8勝5分6敗 勝点29 得点32 失点23 得失点差+9 現在 7位