蟻騒動

じぃじは、大体4時30分頃起きるらしい。

まずお湯を沸かし、味噌汁の具を煮てくれる。

それから私が起きて、お茶を飲んで散歩に出ると言うのが日課だ。

今朝お勝手から、トン、トントン、トンと音がする。

味噌汁の具に何を切っているのか。

そんなに硬い物と思っていたら、

「もうやりきれん」とじぃじの声。

慌てて起きてみると、

じぃじが起きた時、お勝手の床に蟻がいっぱい這いずり廻っていたそうだ。

それをスリッパでたたいて退治したと言う、その音だった。

私など家に蟻が来ても山の中に住んでいるのだから、そんなものだろうと思うが、

じぃじはとても気にする。

それで潰した蟻を見たら100匹はいただろう。

「もう1時間も蟻と闘って疲れた」とへたばりこんでいた。


ここから出て来るのではないかと思われる所の縁の下に行って見たら、

まだ沢山の蟻が居たので

私が防虫剤をシュッーーとした。



じぃじも慌てて居たんだね、

始めから防虫剤をシュッーとすればこんなに疲れなくて済んだのに。



お疲れ様でした。





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